魔性の好奇


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魔性の好奇



<其処は、真夜中の空、蒼い光が照らす世界>
<  >
一人の詩人を迎え入れた小屋は、更けてゆく夜に身を委ねる。
窓の外には、大きな蒼い<月>が浮かんでいた…。
「君が地上の青空か…、もっと老獪な女性だと思っていたよ」(アルベルト)
「そんな名前誰が付けたのかしら…、私はそんな立派な人間じゃないのに。」(アンナ)
アンナはずっと、惚っと<月>を見つめていた…
子供の私にも、その表情がとても寂しそうに見えたのを覚えている…
「あまり<月>を見つめないほうが良い…<月>の光は人を魅入って、狂わせると謂うからね…」(アルベルト)
「そうですね…でも可哀想…<月>に罪はないのに…罪深いのはむしろ私達の方なのに」(アンナ)
「君はやはり…地上の青空の何相応しい詩人だ…、どうか胸を張って生きなさい…
君には、その資格は十分あるのだから…」(アルベルト)
「資格…ですか。…そうですね、どれだけ嘆いても、私は私なのですから…
もし私が空なら、出来るだけ澄んだ青色でいたいものです…」(アンナ)
流れる沈黙に耐え切れず、私は口を開いた。
空に浮かぶ<月>より、星空を見つめながら…
「ねぇ、何でお姉さんはそんなに元気がないの?
こんなに綺麗な星空なのに。」(フランシスカ)
「お嬢ちゃん…そうね、こんなに綺麗な夜なのに、勿体無いわね。」(アンナ)
「うん!一緒に星を見ようよお姉さん、ほらあれが北極星でその隣が…」(フランシスカ)
(フェードアウト)



(場面変更、フランシスカここから大人)
(街の喧騒効果音)
(足音二つ、1つはゆっくりもう一つは早足)
「君…もしかしてあの時の占い師さんじゃないかい?」(レナートゥス)
(足音停止)
「貴方は…最初のお客さん…確か、Renatusさん、でしたね。」(フランシスカ)
「そう、よく覚えててくれたね。久しぶりだねFranziscaさん…
こんな街中で会うなんて偶然だね。」(レナートゥス)
「えぇ、お久しぶりですね。
どうですか、占いは役に立ちましたか?」(フランシスカ)
「あぁ、運命の人以外は当たってたよ。」(レナートゥス
「あら…残念ですね。まぁ、そう遠くない未来に出逢えると思いますよ。」(フランシスカ)
「はは、そうなら良いね。
君、今忙しいかい?僕の家すぐそこなんだ、紅茶でもどうだい。」(レナートゥス)
「あら…そうですね、こんな昼間じゃお客さんも来ないでしょうし。少しだけお邪魔します。」(フランシスカ)
「お、良かった良かった。折角茶菓子を買って来たのに客が来れなくなってね、無駄になるところだったんだ」(レナートゥス)
「あらあら、私甘いものには目がないんですよ」(フランシスカ)
「はは、僕も実はそうなんだ、じゃぁ家こっちだから、付いてきて。」(レナートゥス)
そして、私は彼の背中に付いて歩き始めた



<その世界の意味は、恋慕の気持ちを知ること>