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チープトリック ◆qwglOGQwIk




糞、糞、糞、糞。
忌々しい、忌々しい、忌々しいッ!
走れば走るほど巻き起こる木の葉が憎らしいッ!
扇風機に絡まってくる木の葉がおぞましくてしょうがないッ!
もうこんな場所には居たくないと懸命に走るのに、逆に木を揺らしてしまうミスが憎らしいッ!
こんな木は全部焼き払ってやりたい気持ちでいっぱいだが、ヒートマンと違って俺の竜巻では木の葉を撒き散らすのが精一杯だ。
糞、糞、糞おおおおおおおお!!!!

「はぁ……はぁ……糞ッ……!」

ようやく森を抜けた俺は腕に抱えていた男をその辺に投げ捨てると、膝を付く。
悔しい、後もう一息でロックマンを倒せたと言うのにッ!
それが頭の中に浮かんだ瞬間、何故か俺は地面をその腕で猛烈に叩きつけていた。
エネルギーの無駄だと分かりつつも、しばらくそれを止めることができなかった。
悔しいとは、なんてやっかいな感情だと思いつつも、気を収めるために何かを殴りつけるしかなかった。

少し気が治まった俺は、次の懸念事項である周囲の確認をする。
森を抜けた先でオタクと遭遇するかと思われたが、どうやら南を目指すと思いつつも東に方向がずれていたらしい。
この醜態を晒さずにすんだと言う意味では、このミスがありがたかった。
それから、先ほど投げ捨てた男の様子を見る。
ハァハァとか、王だとか、ラピュタといった単語を断続的に呟いている。
人間はなんて脆いんだろうと言う気持ちを抑えつつ、男を掴みあげる。

「おい、ロムスカ」
「らぴゅたぁぁ、わたしの、らぴゅたぁぁぁ……」
「おい、しっかりしろ!」

そういって俺は手で顔をひっぱたくが逆効果だったらしく、げふっと息を吐いて気絶してしまった。
えーっと、こういうときはどうするんだったけな。
俺はコンピュータ内のデータベースから類似のケースを探る。
それから程なくして、癇癪を起こして倒れたDr.ワイリー様の気付けというケースを探り当てる。
とりあえず、顔に水を掛けてと……、今度は優しく顔を叩く……。

優しく……優しく……。


そのような気付けを何度か繰り替えした末、ようやく男は目を覚ました。

「う……う~ん」
「起きたか、ロムスカ」
「……慎みたまえ、君はラピュタ王に向かって失礼だ」
「俺の主であるDr.ワイリー様以外に、慎むべきお方は居ない」
「……君は少し礼儀を学ぶべきだよ、ロボット兵君」
「俺は雑兵のごときロボット兵ではない、ワイリー様から与えられたエアーマンという名前がある」
「失礼したなエアーマン君、所で奴らはどうした?」
「それはだな……」

俺はこれまでの経緯を話してやった。
突如変化した生物兵器とロックマンに抵抗を受けつつも、後もう一息で撃退できたことを。
そして戦闘で舞い散る木の葉によって、撤退を余儀なくされたことを。
森を抜けた俺が、ロムスカの気付けをしてやったことを。

「……なるほど、君には礼を言わなければならないな」
「そうか、早速だが頼みがある」
「どうした?」
「プロペラやボディに絡まった木の葉や蔦を取り除いて欲しい、俺は細かい手入れと言うのが苦手でな」
「……少し待ちたまえ」

木の葉を払おうと思った矢先、男が肩の調子が悪くて腕が動かないと言った。どうやら脱臼をしているらしい。
俺は男の肩に間接を無理やり押し込む、それから数分ほど男は肩が!肩が!とのた打ち回っていた。
そんなこともありつつ、1時間と少しほど掛かりながらもなんとか俺の体にまとわり付くおぞましい木の葉を払うことができた。
試しに扇風機を回してみたところ、調子よく風が巻き起こった。
これなら、戦闘には支障はなさそうだ。エネルギーも不思議な電池のおかげでまだまだ余裕がある。
さて、この男にはもう一つ聞きたいことがあったんだっけな。

「……終わったぞ」
「もう一つ教えろ、ラピュタのことだ」
「余り話したくは無いが、君には教えてさしあげよう」

先ほどは余裕が無くて聞けなかった、ラピュタについてのデータ収拾を行う。
ラピュタとは科学を極めた空中都市文明であり、一時は地上すべてを支配していたと言う。
ラピュタから放たれる最終兵器「ラピュタの雷」はソドムとゴモラを滅ぼした、あるいはインドラの矢とも伝えられる超強力な兵器らしい。
だがあるとき突然ラピュタ文明は崩壊し、消え去ってしまったと言う。
この男はそのラピュタ文明の王族の末裔であると言う。
彼はラピュタを無事発見し、再びラピュタ帝国の復活を宣言しようかという最中、この殺し合いに巻き込まれたのだと言う。
せっかくだからというわけで、願いをかなえて完璧なラピュタ帝国復活を成し遂げようという考えに至った訳であるという。

「これで私が知るラピュタの情報は全てだ、何か質問はあるかね、エアーマン君?」
「なかなか興味深いデータだった、だがお前の願いを叶えさせる訳にはいかん、死ねッ!」
「ま、まままま待ちたまえ。話はまだ終わっていない!」

俺がエアーシューターでロムスカを切り裂こうと思った矢先、突如男が話を切り出す。

「何だ、命乞いなら間に合っているぞ」
「提案だ、提案がある」
「提案……だと?」
「そうだ、私たちはあの少年少女達に加えて青いロボットや変な生物まで敵に回している
 それに君は森の中が苦手ではないのかね」
「確かにそうだが、それがどうした」
「同盟を組もうと言うのだよ」
「同盟だと……?」
「そうだ、奴らが徒党を組んで襲い掛かってくれれば君や私と言えどもひとたまりも無い」

なるほど、一理ある。

「君が苦手な森の中でも、私は普通に行動ができる。
 もしも奴らが森に立てこもられたら、君には成す術も無いのではないか?」
「確かに……」

そうだ、その可能性を忘れていた。
たとえ奴らが弱者に過ぎないと言えども、俺は奴らに弱点を見せ付けてしまっている。
もし奴らの手にリーフシールドのような武装が渡ったとすれば、想像するのも恐ろしい……。

「だが、お前じゃなくても組む相手は……」
「それはどうかな?」
「どういうことだ?」
「君や私は余りにも多くの相手に目をつけられている。彼らがそのことを誰か他人に話してみろ。
 そら、組む相手がどんどん減るではないか。私だって君とは余り組みたくは無いが、残念ながら余裕が無いのだ」
「…………」

言われてみればそうだ。
俺が取り逃したオタク達、ポケモンと少年、そしてロックマン達。
考えてみれば俺は、既に9人もの参加者を敵に回している。
ロムスカに言われて名簿を確認する。70人か……。
既に参加者の1/7以上は敵と言う計算になる。奴らがこのことを言いふらせば敵は雪だるま式に増えていくだろう。

「理解したかね、今君が置かれている状況を」
「ああ、不本意だが同盟を組むしかないようだな」
「そういうことだ、不本意だが私達の敵が消えるまで一時的に協力しようではないか」

しょうがない、俺はロムスカと和解することにした。
忌々しいがロックマンを撃破するためだ、正々堂々なんて言ってられる状況ではないか。
俺はロムスカと情報交換をする。
ロムスカと言う男は更に救いがたいようで、武器を失った末に他の参加者に敗れ去ったのだと言う。
このなんともいえない顔も、その男達にやられたものだと言う。
俺は自分がワイリー様に作られた戦闘用ロボットであると言うことを話した。
ワイリー様のことについて興味を持ったロムスカに、ワイリー様の輝かしいロボット工学の技術。
そして永遠のライバルであるDr.ライトに苦渋を飲まされた末、世界征服にいたった悲しい経緯を話してやった。
ロムスカはその技術力に大層驚いているようだった。当然だ。
ワイリー様は宿敵のDr.ライトさえいなければ、ロボット工学界に生まれた稀代の天才として歴史に名を残すはずだったのだから。

ロムスカと情報を交換するうち、ロムスカが興味深い話をしてきた。
どうやら俺とロムスカ、他に出会った奴らとは別々の世界、あるいは時間軸なのかもしれないと。
なるほど、ならば俺のデータベースにラピュタやオタクといった単語が無いのもうなずける。
ここに俺を呼びつけたあの道化師どもは、世界や時間を超え、俺達を拘束するほどの強大な力を持つと。
それはとても興味深いと同時、恐ろしいことであった。
たとえロックマンを倒したとしても、あの道化師どもがワイリー様の世界制服の邪魔にならないとは限らない。
俺はなんとしてでも生き残り、ロックマンを倒して興味深いデータをワイリー様の元へ届けなければいけない。
あの道化師どもは、悔しいがその後だ。

それから俺はロムスカに支給品を見せてやった。
俺にはエアーシューターがあるから必要ないので確認しなかったのだが、丸腰らしいこいつに働いてもらうためには必要らしい。
中からはカードが3枚、子猫の入った土鍋、首輪探知機が出てきた。
子猫の入った土鍋はねこ鍋というらしい。特に効果は無いらしいのでディパックに戻しておく。
三枚のカードはデュエルモンスターズカードと言うらしく、モンスターを召還できるカードらしい。
このような技術は知らなかった、しかしよく思い出してみればあのオタクとやらもこのカードを手に持っていたではないかと思い出す。
オタクの言う魔法とはもしかしたらこのことかもしれない。
試しに使ってみようとするが、ロムスカが制する。どうやら一度使うと一日は使用不可能になるらしい。
貴重な戦力である以上、無駄遣いはできないということらしい。

三枚のカードはそれぞれブラックマジシャン、魔導戦士ブレイカー、聖なるバリアミラーフォースというらしい。
説明書によるとブラックマジシャンは魔法使いのカードで、強力な黒魔術が使える。
魔導戦士ブレイカーはマナブレイクで魔法・罠を一つ破壊できるという。
聖なるバリアミラーフォースは、相手が攻撃宣言をしてきたとき、聖なるバリアが敵を全滅させるという。

首輪探知機は周りに居る参加者を探知することができるらしい。
これだけ便利な道具にもかかわらず、己の武装に頼りきりであったのは手痛いミスであった。
だが、戦闘中に首輪を探知したり、カードをかざしている余裕は無い。
一応同盟相手であるロムスカにカードと首輪探知機を渡すと、周りをサーチする。

すると画面にはカラーの地図が表示される。だがその範囲は狭い。
手持ちの地図と照らし合わせたところ、自分の周り一エリアほどが表示されるようだ。
だが名前は表示されないのが不便だ。
拡大縮小機能も付いているが、元々最大で半径一エリアほどしか表示されない代わり、縮小はかなり詳細である。
半径10m単位まで縮小でき、位置関係の把握には申し分ない性能だ。

森のエリアには6つほどの固まった光点が見え、隣のC-4エリアには7つほどの光点が集まっている。
こいつらがもし取り逃がしたロックマン達だったのならば、俺達の悪評は確実に広められていることになる。
それから程なくして7つだった点は3つと4つに分かれた。3つだったほうは西へ、4つだったほうは南へと向かっている。

「……」
「どうやら、危機的状況のようだな」
「……ああ」
「少し考えがある、ここで待ってくれたまえ」
「何をする気だ……?」
「ちょっとした仕掛けだよ、仕掛け。
 すまないが、紙とペンを貸してくれたまえ」

そう言ってロムスカは首輪探知機と紙とペンを手に、森へと入っていった。
それからロムスカの行動の真意を考えるが、いまいち読めない。
程なくして、ロムスカが帰ってきた。

「待たせたな」
「いったい何をしてきたんだ」
「何、ただの挑発さ」
「どういうことだ、きちんと説明しろ」
「森の入り口に紙を巻いてやったのさ
 『ロックマンへ、エアーマンはC-3に居るぞ』とな」
「それにどういった意味が……?」
「簡単な挑発だよ、君の言う宿敵であるロックマンがこの紙を目にしたらどうすると思う?
 当然見逃すわけにはいかないだろう、君なら当然追いかけないか?」
「……だが、罠と言う可能性もある」
「そう、それが狙いなのだよ。
 こちらには首輪探知機がある、奴らの行動は手に取るように分かると言うわけだ
 森の中にある6つの点は私が取り逃した小僧に小娘達に男である公算は高い
 それに二つの点、そこにロックマンが残っている可能性は高い」

「何故だ?」
「それは君とロックマンが宿敵だからだよ
 もし7つの点がロックマン達なら、何故南へ向かう必要がある?
 我々を撃破するべく森の周りを探索するべきだろう
 南は見晴らしのよい平原だ、周りを見渡せば我々が居ないのはすぐに分かるのに、何故か南下している」
「そうか」
「そう、ロックマン達は私が取り逃がしたあの男どもと再開したという訳だ
 南下した点は最初にとり逃した小僧と小娘に違いない」
「だが、挑発してどうなる?」
「当然君のように考え込むだろう、罠だと
 だがこちらは何も考えていない、ただの時間稼ぎだ
 せいぜい悩んで、追うなり追わないなり自由に選ばせてやるということだ
 こちらにはこれがある、馬鹿正直に追ってきたら不意打ちをしてやるだけだ」
「なるほど……」
「君は森が苦手なんだろう?これは森から相手の目を逸らす意味もある
 高い山の中なら君を妨害する草や木の葉は少ない、地形も複雑で不意打ちにはうってつけだ」
「そこまで考えていたのか……」
「当然だ、それでは行こうではないか」

この男は、見た目以上に使える相手らしい。
敵がまだまだ多い以上、使えるパートナーが居ると言うのは頼もしい。
正々堂々決着をつけてロックマンを倒し、ワイリー様の技術が優れていることを証明したかったがしょうがない。
ロックマンを倒しても新たな戦いが待ち受けている以上、こだわる必要は無し、か。




ふう、どうやら切り抜けられたようだな。少しばかり漏らしてしまうかと思ったではないか。
このカードが本当に使えるかどうかは疑問であるが、エアーマンの話によると実際にカードを使ったらしい小娘が居るとか。
この情報が確かなら相当使える品である。ならば無駄遣いするわけにはいかなくなった。
忌々しい小僧に男に小娘どもめ、ラピュタ王の名誉を傷つけたその罪、ただの罰で済むと思うなよ……。
ハァーッハッハッハ!!!


【B-5 森の境/一日目・午前】
【エアーマン@ロックマンシリーズ】
[状態]:ボディ一部小破、左腕で回路のショート(戦闘には支障無し)、エネルギー全快
[装備]:ウルトラスーパー電池(電池切れ)@ドラえもん
[道具]:支給品一式(水一本消費)、ねこ鍋@ねこ鍋
[思考・状況]
1.C-3山岳地帯へ向かい、状況を見る
2.他の獲物を捜しながら、元の世界にはなかったデータを集める
3.ロックマンとロール。そして俺の邪魔をした者たちは必ず倒す
4.しばらくはムスカと同盟を組み、協力する
4.優勝して元の世界に帰り、ワイリー様の世界制服計画を再開する


【備考】:首輪の代わりに動力源に爆弾が埋め込まれていることに気付きました


【ムスカ@天空の城ラピュタ】
[状態]:ちょっとひどい顔
[装備]:DMカード(ブラックマジシャン、魔導戦士ブレイカー、聖なるバリアミラーフォース)@遊戯王デュエルモンスターズ
     首輪探知機(残り電池90%)@バトルロワイヤル
[道具]:なし
[思考・状況]
1.C-3エリアに向かい、状況判断をする。
2.小僧他(ニート、ロールちゃん、富竹、ハルヒ、ロックマン、ゴマモン、かがみ、遊戯)は必ず殺す
3.しばらくはエアーマンと同盟を組み、協力する
4.優勝してラピュタ帝国の盛大なる復活を


※B-4とC-4の境に、ムスカの書いた『ロックマンへ、エアーマンはC-3に居るぞ』と書かれた紙が何枚か巻かれました。


※魔道戦士ブレイカー
攻撃力1900、防御力1000のカード、SAP。ご存知ずっと俺のターンをしているモンスター。
特殊能力はマナブレイク、魔力カウンター1個と攻撃力300をコストに任意の魔法・罠カードを一枚破壊できる。
どうやら鬼カードらしい、禁止カードだったそうな。ちなみに魔力カウンターは1個だけ。
後攻撃力が100下がらないとずっと俺のターンはできないことに注意!

※ブラックマジシャン
ブラックマジシャンガールの師匠
攻撃力2500、防御力2100の魔法使い族としては最強クラスのカード。
攻撃名は黒・魔・導(ブラック・マジック)
ガールの肥やし的存在。

※聖なるバリア・ミラーフォース
罠カード、相手が「攻撃」を宣言した時聖なるバリアが敵に向かって全ての攻撃を反射して反撃する。
ちなみにモンスターカードでなくとも、参加者が攻撃の意思表示を見せた時点で効果発動します。
初期のHA☆GA戦で大活躍した。


※ねこ鍋
子猫の入った土鍋、お箸も付いてます。
今のところ子猫は寝ている。癒し効果があったりしないでもない。
大盛りではない。

※首輪探知機
首輪を探知するレーダー。
拡大は最大で半径一エリアが見渡せるほど、縮小は半径10m圏内の詳細が見える。
映画や原作と違いカラー表示で地形も表示されるなどアップグレードされているが名前は見えない。あしからず。



sm85:解呪/Disenchant 時系列順 sm92:才能の無駄遣い
sm89:friend 投下順 sm91:ふたりはヤルキュア
sm70:Cry for me, cry for you エアーマン sm117:震える山~歩くような速さで~
sm70:Cry for me, cry for you ムスカ sm117:震える山~歩くような速さで~



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