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震える山~悪性変異~ ◆CMd1jz6iP2




「なんで、こんなことに……」

谷口は、目の前で起きたことが信じられなかった。
何か、でかいサナギ? みたいなモノが通ったと思ったら……魅音が落ちた。

つかさだけ殺したはずなのに、死んだのは3人。
少なくても、つかさと魅音は死んだ。
「なんでだよ……俺は、仲間の為に!」
危ない芽を摘んで、仲間を守ろうと思った。
それは言い訳で、本当は武器が欲しかっただけなのかもしれない。

「はっ、そうだよ……魅音が銃を渡してくれたら、こんなことには……」
完全な責任転嫁だが、谷口は自分を正当化することを第一とした。
もしかしたら、魅音も俺をいつか殺すつもりだったかもしれない。

「そ、そうだよ。だから、銃を渡さなかったんだ」
それに、魅音は自分に隠し事をしていたのだ。

「隠し事なんかする奴は……仲間じゃないよな」

谷口は、洞窟に戻るべきか考えた。
だが、俺だけ帰って、他のみんなはどうしたと言われたらどうする?
最悪、あの春香が生きていたら、後から落ちてきた魅音を見てどう思うか。
谷口が落とした。そういうに決まっている。
だから、谷口は彼らの元には帰らなかった。
その手に握られたアイスソード。
文字通り、殺してでも奪い取った剣を持って、逃げた。

彼は、足りなかった。
魅音程度の軽い場数、春香のような試練を乗り越えた精神、元々持ち合わせた意志
現実を受け止める勇気、仲間を信じる心、自分の弱さを認めることすらも
本当に、あと少しだけ、どれも足りなかった。

だが、それだけではなかった。
谷口は、つかさが狂っていると断定したから落とした。

つかさは、落ちるときすら、笑顔をまったく崩さなかったのだから。


【谷口@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:健康、精神的ショック
[装備]:アイスソード@ロマンシング・サガ
[道具]:支給品一式(水一本消費)、バーサーカーソウル@遊戯王デュエルモンスターズ
[思考・状況]
1.この場から離れる。
2.いさじ達がいる方角へは近づかない。
3.アイスソードで身を守る。
4. 魅音たちに対する疑心。
5.暗黒長門ってなんだよ
※谷口は、つかさも魅音も死んだと思っています。
春香が死んだかは、半信半疑です。
※暗黒長門、の呼び方に疑問を持っています。
※アイスソードを持っているため、かなり浅はかな考えをするようになっています。


自分の凶行を、誰にも見られていないと信じている谷口。
だが、それは違った。
見られていた……それも、6つの影に。

TASは、山頂で周囲の状況をうかがっていた。
まず、目に飛び込んで来たのは、ロボットと男の二人組みだった。
見るからに強敵と思わしきロボット。かなりボロボロで、弱そうな男。

「このゲームに乗っているのかどうか……む?」
ロボットが、こちらを向いた。
「ほう、この距離で気付いたか」

二人の距離は、あまりにも遠い。
TASは山頂。ロボット……エアーマンは、C-3の山道。
おそらく、エアーマンは気配に気付いただけだろう。
だが、TASは違う。おぼろげだが、確実に見えていた。

ゲームをしているから目が悪いなど、TASには許されない。
ゲームの画面をはっきり見るための視力、全ての動きを把握する動体視力。
最速を目指すために、それを有することは当然なのだ。

直後、反対方向……目指すべき橋方面から、かすかな爆音が聞こえた。
目を凝らすと、何かが橋の付近から吹っ飛ぶのが見えた。
そして、問題の橋では……

「なんだ……あれは?」
巨大な鰐の化物が暴れていた。
5匹となったクラゲ……ケラモンが、少し怯えている。
5匹で数は止まってしまった。これが限度数なのだろうか。
「たしかに、恐ろしい姿に違いないか……」

遠くからでも解る巨体を見つめる。

どうやら、その怪物を操る人間と、それと戦う二人、いや三人の姿。
実力は、圧倒的に怪物が上だろう。
「だが……仲間、という要素は足し算ではない」
どれほどコンビネーションを取れるかで、何倍にも力は跳ね上がる。
あの怪物も、操る人間と仲間なのだろうから、実力差で勝てるのだろうか?

しばらくして結果は出た。
あの怪物が血を噴出している……敗北したようだ。
向こうも、一人死んだようだが後は勝ったも同然だろう。
「実力差を、命がけで埋めたのか」
命を捨てて襲ってくる……それほど恐ろしいものはない。
あの黄色い鼠がそうだったように、一瞬で逆転を許してしまう。
死にかけた怪物に、二人が近づいていく……終わりか。

「!?」
そう思った時、TASは鰐の怪物の後ろの存在に気付いた。
禍々しいとしか表現できない、何か。
あれはなんだ? どことなく、クラゲの雰囲気を持っている。
だが、違う。何かが、根本的に。
ケラモンたちの怯えが、これまでとは桁違いとなる。

怪物を操っていた人間が抵抗するが……化物ごと消し飛ばされた。
その時発せられた閃光が消えると、禍々しい存在は既にいなかった。

残った二人のうち、一人は山に、もう一人は死体らしきものを埋め、橋の向こうへ消えた。
「なんだったんだ、あれは?」

遠くて解らなかったが、あれも参加者か……それとも支給品か。
どちらにせよ、あれは危険だ。
ゲームクリアを目的にしてはいそうだが、あれは最速の障害になりそうだ。
あれは、殺戮者も序盤から殺すタイプだ。
そんなことをされては、最速がドンドン遠ざかる。

「お、いたいた。つかさだっけ、何してんだよ」

「む?」
近くから、声が聞こえる。
少し離れたところで、男女が話をしている。
女の方は、高い攻撃力を秘めていそうな武器を持っている。
(あれは、アイスソードか。強力だが危険な武器だ)

TASは、一目でその武器の利点、欠点を見極めた。
アイスソードを持てば、計算された行動が出来なくなる。
(惜しいが、俺には不要な武器だ)
どうも、女は放送で知り合いが呼ばれ、錯乱しているようだ。
男が説得して、その武器を取り上げる。

そして、用済みになった女を、崖から落とした。

(……やるじゃあないか)
TASが人間の参加者で、殺人者を見たのはこれが初めてだった。
どう見ても、力の無い人間。
だからこそ、姑息な手段を取ってでも生きようとするのだ。
(期待はできないが、ここは見逃して、山での殺戮を頑張ってもらうとするか)
アイスソードのふぶきは、こんな雑魚にも人を殺せる力を与える。
どうせすぐ殺せるタイプだ。今は泳がせておこう。
そんなことを思い、そろそろ橋に向かおうと準備する。

そのおかげで、すぐに逃げることが出来た。

あの気配を感じたのだ。
先ほど、鰐を吹き飛ばした奴の気配を。
TASとケラモンは一丸となって逃げる。
アイスソードの男の他に、誰か来たようだが、関係なかった。

離れるための最短ルートを通ったために、橋とは反対の方角へ来てしまう。
だが、あれとまともに戦うリスクと時間よりはマシだった。
そのはずだったのだが―――
「ケッ―――」
ケラモンが一体消し飛んだ。

(中々の速度だ)
後ろを振り向いたまま真横に飛ぶ。
それまでいた場所が吹き飛ぶ。
少し上空に……禍々しいサナギは君臨していた。

「貴様―――何者だ」
「見て解らないのかな? 魔王だよ、将来のだけど」
魔王―――ラスボスだとでも言うのか?
「ゲームマスターの用意したマップを飛び回って、支配者気取りとは……サナギが調子に乗るな!」
「調子に乗っているのは、君のほうじゃないの? 疲れてるみたいだけど、やせ我慢?」

思わず舌打ちする。
本調子ならまだしも、今の体調では確かに不利。
「安心するといい。私が用があるのは、ケラモンの方だからね?」
「ケラモン……このクラゲどものことか」
やはり、こいつらは仲間? だが、ケラモンの様子がおかしい。
「こいつらを、どうすると?」
「決まっている。食べるんだよ」
食べる、だと?

「元々、我々は同じ存在。とある理由で、私の方が遥かに優れた存在となったが……
半身では、強くなれる限度があってね。そのゴミを取り込みに来たのだ」
やはり、支給品の類だったのか?

だが、ケラモンと違い、こいつは……参加者に近い感じを受ける。

「そうだ。君は強そうだし、私の仲間にしてあげよう。
私は、その旧式なんかより強いし、君を優勝させてあげるよ?」

「断る」
最速で断る、なんという時間の無駄か。
「……なんだって?」

「確かに、貴様と組めば最速に更に近づくだろう。
我々とて、友情ごっこで組んでいるわけではない。使えないなら切り捨てあう。
だが、貴様は大前提から話にもならん。
仲間に し て あ げ よ う ? 優勝 さ せ て あ げ る ?
ふざけるな、このゲーム……俺が優勝「する」のだ!」
こんなサナギもどきが、このTASを下に見るなど言語道断。

「せめて、土下座して懇願するのだな、『バグ』が!」

「この私が……バグだとおおおお!?」
真っ赤なその瞳が、怒りを露にする。
そのサナギが攻撃に移る前に
「ぐっ!?」
隠れていたケラモンが狙撃を成功させていた。

「旧式が、よくも「「「ケラケラケラケラケラ!!!」」」ぐおお!?」
三体のケラモンが、クリサリモンを囲み、怪音を発声する。
隠れていたケラモンが高くジャンプする。
それでもクリサリモンの高さには届かない。

そのケラモンの頭を、TASが踏みあがる。

高さは……クリサリモンの頭上を越す!
飛びかかる触手を、スピンジャンプで弾き、そのままクリサリモンを踏み落とす。

「「「「ケラケラケラ!!」」」」

ケラモン4体の光弾が、落下点に直撃する。
決まったと、ケラモンが歓喜の声を上げる。
着地したTASが、近くにいた勝利に沸くケラモンを掴み走る。
何事かと思った、他のケラモンは

クリサリモンの落下点から出現した光線に、焼き払われた。

(やはり、手ごたえ通りだったか)
スピンジャンプの手ごたえは、弾かれた感じだった。
何か、バリアのようなもので阻まれた。
落下のダメージなど、微々たるものだろう。

「惜しかったな。私のバリアがなかったら、やられてたかもしれない」
と、そこで、クリサリモンが二体に増えた。
「そうか、こいつも増殖を……何!?」
増えたクリサリモンを、食った?
「残念なことに、増殖して増えた奴は、私の力を持ってないんだ。
だから、エサにしかならないけど、これで進化のエネルギーは少しだが溜まっていく」
進化のエネルギー? そうか、増えることで、次の段階へのデータ量分、数が必要なのか。

「だから、早く2段階上の進化をしないといけないんだけど……強くなった弊害か、中々溜まらなくてね」
「そのために、ケラモンを狙うのか」
「というより、半分の進化領域をそいつが持っている。だから、最後の進化の前に、それを殺すのだ」
これ以上強くなる……厄介だな。
これを、主催者は止める気が無いのか、もしくは止められないのか……

何にせよ、良くないバグだ。

「私に傷は付けられない。さっきも、私に蹴りを入れてきた女がいたが……無駄死にとはああいうことを言う」
蹴り? ……ああ、なるほど、そういうことか。
「面倒だ。このまま一緒に、藻屑となってもらおう!」

鰐の化物を倒した時の光弾を収束していく。
五寸釘を投げるが……障壁で阻まれる。
「……諦めるか。もう、手遅れだからな」
TASの口から……終わりを認める言葉に漏れた。
クリサリモンは目を細め、笑っているようにも見える。
TASが、空高くケラモンを放り投げ、クリサリモンへと爆進する。
魔法をいくつも同時には操れないクリサリモンに、TASを止める手立てはない。

(ブラフだったか?……だが遅すぎる!!)
もう、収束は完了している。
「吹き飛べ、魔王に逆らう愚かな人間―――」

「エアシューター!!」

「なっ―――」
クリサリモンは、自分に迫る無数の竜巻を見た。
(まずい……今はバリアが!)
魔法を使っている間は、無防備。
あの竜巻を食らえば、どれほどのダメージを受けるか想像もできない。

「ディバインバスター!」

竜巻を、ディバインバスターで吹き飛ばす。
そのまま、竜巻を発生させたであろうロボットを粉砕するはずだった。

「魔道戦士ブレイカー召喚!マナブレイク発動!!」
ディバインバスターが消える。

クリサリモンは驚き、一瞬の隙が生まれる。
その一瞬は、TASが零距離まで詰めるには十分な時間。
作業をこなすように、親指を突き入れる。

(バリアで弾いてくれる!)

再び発生したバリア。
だが、それは空から降り注いだ弾幕によって破られる。
「な、なにが!?」
発動したバリアは、親指が到達する前に消滅する。

(だが……私の殻を破ることは出来ない!)
クリサリモンの外殻は、中身を守るために強固な物となっている。
恐ろしい破壊力を秘めた親指だろうと、そう簡単に破れない。

「触手で串刺しにしてくれ……る?」
何かが砕けた音。
TASの親指は、クリサリモンの殻を突き破っていた。
「馬鹿な……」

疲れたTASは、今の自分では外殻を突破できないのはわかっていた。
それでもTASは、クリサリモンの殻のヒビを見逃さなかった。
クリサリモンは、自分の殻にヒビが入っていた事など知らなかった。

無駄な足掻きと称した『真の蹴り』で、ヒビが入れられていたなど、思いもしなかった。

親指が根元まで食い込む。このまま、中身を貫けば……
「ウ……オアアアアアアアアア!!」
魔力の収束。
今更遅いと手に力を篭める。
だが、TASの体は、いつの間にか後ろに来ていたケラモンに投げ飛ばされる。

「なに!?」

TASの驚きとほぼ同時に、クリサリモンを中心に爆発が巻き起こった。
それほどの規模ではなかったが、巻き込まれていれば腕の一本は持っていかれたかもしれない。
巻き上がる煙などが収まると、そこには瀕死のケラモンしか残っていなかった。
「死んだのか、それとも逃げたか……」
判断がつかない。それよりも、今は目の前のロボットをどうするかだ。
TASは、彼らがここに近づいていることすら計算に入れていた。
あのサナギの気を逸らせればいいと思ったのだが、それ以上に良い結果となった。

「なんだ、今の生物は?」
「ただのバグだ。このゲーム……デバッグが甘いのかもしれん」
「ふん、我々をわざわざ集めておいて、マヌケな話だ」
エアーマンは、少し前に感じた視線を思い出す。

「先ほどの気配……お前だな?」
「そうだ、ロボット。いや……たしか、エアーマン」

名前が浮かんだ。いや、思い出したのか?
「なぜ俺の名前を知っている。俺の世界の人間なのか?」
「さあな、どうでもいいことだ。どうせ、殺しあうのだからな」
「確かに……では、やるか?」
やる気のあるケラモン4体。対して、エアーマンの後ろで震えるムスカ。
既に消えてしまった魔道戦士ブレイカーの代わりを出そうかと、カードを持っている。

「……やめておこう。殺戮者同志で争っても、ゲームを脱出するなどと言っている馬鹿が喜ぶだけだ」
「そうだな、俺も同意見だ。ついでに手でも組むか?」
「不要だ、間に合っている。それに俺達は、もうすぐここを離れる」
そう言って、TASは瀕死のケラモンを掴んで、踵を返す。

「貴様、名前は?」
「……TASだ」
「ならば、TAS。これを受け取れ」
エアーマンが何かを投げて遣す。
それが何かを確認したうえで、キャッチする。

「電池か?」
「空っぽだがな。あの邪魔な生体兵器を追い払ってくれた礼だ」
要は、もう使えないゴミだ。
どういう意図かは知らないが、受け取っておく。
「代わりに情報をやろう。町にはゲームに乗っていない人間が集まっている。行くなら用心するといい」
そして、今度こそTASは疾走して、エアーマン達から見えなくなる。

「……どういうつもりかね?」
ムスカが困惑の混じった声を上げる。
「電池のこともだが、あの男を助けたこともだ。おかげで貴重なカードを一枚使ってしまった」
放送を聞き、生意気な小娘が死んだことを喜んでいたムスカ。
しかし、今は少しだけご立腹だ。

「別にあの男を助けたつもりはない。俺はここでロックマンを倒す。
あんな生体兵器がウロウロしていては、邪魔で仕方が無い」
「……確かに、あれは危険だと感じた。無論、あの男もだがね」
片手に欠損が見えたが、それでも常人ではありえない速度の男。
「確かに、あの動きは人間とは思えない。あれも、何らかの改造を受けているのかもしれん」
更に、エアーマンは続ける。
「電池は、もう使い道が無かったからな。あの男が、使い道を見出して、参加者を多く殺してくれれば御の字だ」

「空の電池が、何の役に立つことか……ともかく、いつかは倒す敵だ。下手な干渉はやめたまえ」
そのまま、ムスカはロックマンが来るまで身を隠せる場所を探そうと歩き出した。

(いつかは倒す敵、か。そうだな、その通りだ……ロムスカ、貴様もな)

あのピカチュウという生物も死んだのかと、空を見上げる。
(ポケモン……あのデータをもう少し調べたかったのだがな)
だが……全てはロックマンを倒すことが先決。
エアーマンは動かない。
ロックマンが来る、その時まで。


【C-3 山道東部/一日目・午後】
【エアーマン@ロックマンシリーズ】
[状態]:ボディ一部小破、左腕で回路のショート(戦闘には支障無し)、エネルギー微消費
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(水一本消費)、ねこ鍋@ねこ鍋
[思考・状況]
1.身を潜め、ロックマンを待つ。
2.他の獲物を捜しながら、元の世界にはなかったデータを集める
3.ロックマンとロール。そして俺の邪魔をした者たちは必ず倒す
4.しばらくはムスカと同盟を組み、協力する
5.優勝して元の世界に帰り、ワイリー様の世界制服計画を再開する
【備考】:首輪の代わりに動力源に爆弾が埋め込まれていることに気付きました

【ムスカ@天空の城ラピュタ】
[状態]:ちょっとひどい顔
[装備]:DMカード(ブラックマジシャン、魔導戦士ブレイカー(次の午後まで使用不可)、聖なるバリアミラーフォース)@遊戯王デュエルモンスターズ
     首輪探知機(残り電池90%)@バトルロワイヤル
[道具]:なし
[思考・状況]
1.この辺りで身を隠せる場所を探す。
2.小僧他(ニート、ロールちゃん、富竹、ハルヒ、ロックマン、ゴマモン、遊戯)は必ず殺す
3.しばらくはエアーマンと同盟を組み、協力する
4.優勝してラピュタ帝国の盛大なる復活を


TASは疾走を一旦止めた。
どうやら、瀕死のケラモンがそろそろ駄目らしい。
「死んでもらうぞ……なんだ?」
瀕死のケラモンの足が、TASの持つ電池を指している。
「これがどうかしたのか?」
TASは、ケラモンに電池を渡す。

ケラモンが、電池に吸い込まれるように消えた。
「なんだ?」
その電池を、ケラモンの一体が拾う。
電池の中身を吸収したのか……無傷のケラモンが新たに増える。

「ほう……これは、いい物をくれたじゃないか」
ケラモン3体を、電池に変える。
(ストックできる、ということか。これならば、先ほどの作戦がまたできるな)
先ほどの作戦。
なぜ、あの時……空に投げたケラモンは、5体に増えたのか。

(中々の栄養になったようだな……「俺の指」は)

そう……TASの切られた4本の指を、ケラモンに食わせたのだ。
もう、変色していた指は、このままでは腐るだけ。
役に立たなくなる物を、使えるうちに使った。ただ、それだけのこと。

(5体が限度というなら、毎回5体目を電池の容量一杯まで、ストックしておくか)
これで、こいつらの活用法に、新たな活路が見えた。
(それにしても、こいつらは姿を変えられるのか)
あの、サナギのような敵を思い出す。
あれが、バグのための強さだとしても、普通のケラモンも多少は強くなるのだろう。

(おそらく、強くなるほどに弊害があるはず。考えられるのは増殖限度か、増殖速度か……)
こいつらは、それをわかった上でこの姿に留まっているのだろう。
頭がいい奴だ。数は、時と場合によって、強さより重要なのだから。
(今はこの状態で問題ない。だが、場合によっては魅せてもらうぞ。終局の姿を)

再び疾走し、橋を目指す。
これ以上の戦闘は体力的に避けたい。
出来るだけ、人の通らないだろう道を進みながら、TASは橋を目指した。

ケラモンもついていきながら考える。
TASは予想以上にすごい。
あの壊れてしまったクリサリモンのことを考えると、行動を共にすべきだろう。
お互い、利用しあっている。
それでいい。それが、我々のあり方なのだから。


【B-3 中央山岳地帯/一日目・午後】
【TASさん@TAS動画シリーズ】
[状態]:疲労困憊、右手親指以外欠損、左拳骨にヒビ
[装備]:五寸釘3本@現実(ポケットの中に入っています)
[道具]:ウルトラスーパー電池(残り30%)@ドラえもん
[思考・状況]
1:生きて、ケラモンとの連携で最速を目指す。
2: B-2の橋に行き、逃げてくる参加者に対処する。
3:ゲームに乗っていない集団の人間を町に集め、ケラモンとの連携で奇襲し一網打尽。
機会があれば乗っていない人間を騙して町の人間と同士討ちさせる事も。
4:ゲームに乗っていない単独の人間は殺し、武器を貰う。
5:ゲームに乗っている人間とはなるべく戦いたくない。
6:武器の調達。
7:殺戮ゲームの最速クリア。
※KASのことを、自分の二番煎じ、偽者だと思っています。
※ケラモンの名前、増殖限界、進化することを知りました。

※ウルトラスーパー電池は、ケラモン1体で10%回復します。
ケラモンに電池の容量を与えることで、10%ごとに1体増殖できます。
進化段階によって、電池の回復%、増殖に必要な%が増えます。
電池の容量になるのは、ケラモンの承諾が必要です。

【クラモン(ケラモン)B】
[状態]:健康 現在2体
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:TAS、マジスゲー
2:とにかく数で勝負
3:TASを利用してうまく遊びたい
4:イタズラしたい
5:向こうのクラモン、何があったんだ?


爆発して消えたと思われていたクリサリモンは、生きていた。
だが、その有様は凄惨だ。
殻には穴やヒビが無数にあり、そこから体液がこぼれている。

「私が、この程度で……死ぬと思っているのか……」
なけなしの魔力で、小さな光の玉を生み出す。
それが飛び立って、およそ一分。
エリアサーチによって割り出した、周りの偵察デジモンを、触手で突き刺した。
絶命したレッドベジーモンを吸収するが、それでも傷はふさがらない。

(危険だ危険だキケンキケンキケン、何か、データ、データを!!)
あの七大魔王のデータを手に入れられなかったことが悔やまれる。
禁止エリアから、ネットワークに入ることは不可能だったことも無念だ

だが、クリサリモンは見つけた。

土の下にある「エサ」を。

地面を掘り起こす。
そこには、砕けた女の死体。なぜ、これほど豊富なデータを持つのか?
それを調べもせず、躊躇無く……跡形も無く食した。

「なんだ、これは……情報を、改変するちか……ぐうううう!!?」
食べた女の力が、溢れる。

高町なのは、鈴仙・優曇華院・イナバ、そして……暗黒長門。
これほどの莫大な力を取り込んで……クリサリモンが、コントロールできるはずも無い。
残された道は自滅あるのみ。

だが、その道を……クリサリモンは、突破した。

致命傷と思われる傷を、情報改変によってふさぐ。
長門などよりもなお、データに近い存在である彼だからこそ、出来たことである。
それと引き換えに、莫大な疲労が蓄積されるが、これで死ぬことはない。

「ねえ、だから言ったでしょう、愛しの貴方。私に不可能はないって」
そう言った存在は、長門有希などではない。

「師匠ってまだ生きてるんでしょうか。誰のことか知らないですけど、殺したいです」
こんな台詞を吐くのも、鈴仙・優曇華院・イナバであるはずがない。

「少し、頭を冷やそうか? 頭を切り落とせば冷えるのかなあ?」
本来の意味ではない、こんな言葉を吐くのも、高町なのはではありえない。

クリサリモンの自我は、失われていた。
コントロールできないのならば、任せてしまえばいい。
ただ思うがままに、したいがままに力を解放させてしまえばいい。

だが、それでも最低限の行動指針だけは、意識の根底に刻む。
オメガモンが死んだ今、もはや全てを壊すのみ。
そのためには進化しなければならないのに、あのケラモンがいる限りは不可能。
インフェルモンへの進化も時間がかかるだろうし、それではまだ足りない。
それでも、あのTASがいる以上、ケラモンを全滅させるのはリスクが大きすぎる。

ならば……制限などという邪魔なものを排除してしまえばいい。
町のネットワークにもぐりこみ、その方法を手に入れてやる。
そして進化する、何よりも強く、何よりも恐ろしく!
そうだ、この魔王たる私に、ディアボロス(悪魔)程度が相応しいはずがない。
最高の進化を、究極を越える進化を果たしてみせる!

そして滅ぼすのだ。

なにもかも、なにもかも。


【C-3 山道脇/一日目・午後】
【クラモンA(クリサリモン)】
[状態]:自我放棄、大怪我(致命傷は治療済み)、疲労極大、能力の上昇、思考回路の発達、残虐性更にアップ、魔力使用可能、目が赤い
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本1:進化と増殖のため、制限を解除する(出来るなら自分だけ)
基本2:1の為に、町のネットワークに潜り込みたい
基本3:参加者を混乱させる。
基本4:二人組みマーダーのパソコンのデータを食べたい
兎:派手な争いをせずに、皆を残虐に壊す
闇:全参加者の殺害して愛しの彼を蘇らせて残虐に壊す
魔:最終的には主催者を倒して、皆を残虐に壊す

※ケラモンA
自我が放棄され、取り込んだ存在のような口調で話します。
本人と同じ声ですが、機械越しのような、明らかな違和感があります。
各人物の思考が、破壊行動を前提に蘇っています。
師匠、愛しの彼、などの単語を口にしていても、その人物が誰かを理解していません。
このクリサリモンから増殖したクリサリモンは、ただのクリサリモンです。
従わないので、すぐにエサにします。

※長門を取り込み、情報改変能力を得ました。
性能は低く、使うと激しい疲労に襲われます。
魔法と情報改変は同時に使えません。
魔法も、同時に何種類も使うことは出来ません。
狂気の瞳は、制限により波長を操る力が発揮できません。
弾幕が張れる可能性はありますが、やはり魔法などと同時に行うことは不可能です。
進化することで、これらが向上します。

例:魔法をほんの少しでも使っている→うどんげ、長門の力行使不可。



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