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314 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/06/23(火) 22:49:27 ID:+tO0znL9
雨の中妄想を受信した。1レス梅雨SS  むぎ視点   ムギの口調わかんね
――――――


「ムーギっ」

 がばっ。
 なんて擬音が聞こえるくらい、ほんの少し荒々しく抱きつかれた。背後から。この声は……
「律ちゃん?」
「だーいせーいかーい」

 首から振り向くと、怪しげな笑みを浮かべた律ちゃんがそこにいた。近い。昼休み、廊下を
歩いていて私がひとりになるタイミングを狙っての抱きつき。そしてこのニヤリとした笑み。
 普段、律ちゃんにこのようなスキンシップを受ける機会はあまり無いので、ほんのすこし
ドキドキしてしまっている自分がいる。

「え~っと……何?」
「んーにゃ。何もないよん」

 え、じゃあなんで……?と、疑問に固まっていると、律ちゃんは私の耳元に口を近づけ、
子供をあやすような優しい声色で喋りかける。くすぐったい。吐息が。

「なんか、最近さ。ムギ、ゆううつそうな顔してるからさ。なんかあったのかなー、って」
「……」
「いろいろと忙しいんだよね?やっぱ、お嬢様ってのは」
 えっと、私が憂鬱なのは梅雨で髪がはねちゃうのが原因で、特に嫌なことがあったわけ
ではないの。なんて重たい誤解なんだろう。
 でも。私の心中の反論なんておかまいなしに、律ちゃんは続ける。
「だから、わたしが――」


「癒やしちゃる!そーれぇそれそれぇ!」
「あは、あはは、ひゃぁあ!そこ、だめぇ!くすぐったいわぁ!」
 なんと、律ちゃんは恐るべきくすぐりを実行してきた!体中に、律ちゃんのわきわきした指が!
「っひぁっ、っ!っ!っっっ!!」
 あ、あぅ、こきゅ、こんなん、に、なり、そ……!


 そう思った直後、まるでタイミングを見計らったかのように校内に鳴り響く、昼休みの
終わりを告げる予鈴。と、同時にぴたり。とせわしなく動いていた指がとまった。
「はぁ、はぁ、息が、あがっちゃった」
「むふふ~ん」
 眼前には律ちゃんのどこか満足げな笑み。
「次、あんなオーラ出してたら、もっとひどいことしちゃうぞー」
 ……。


「さ、掃除掃除!」
 そう言いながら去ってゆく律ちゃんの背中を、私は――

 ――どこか惚けたような状態で見送っていた。

――――
 こんにちは。桜ヶ丘高校2年、平沢唯です。6月も下旬に入って、なんだか雨の日が
続いちゃいますねぇ。あ、これが梅雨か。てへ。あっ、あんなところにムギちゃ……ん
が……なんか独り言をつぶやいてる……。何かあったのかな。
「梅雨がいつまでも続けばいいのに、そしたら……はぁ」
「ムギちゃん!何か悩み事?」
「もう晴れの日なんていらない、雨の日だけでいい……はぁ」
 えっと、わたしの言葉が届いてないみたい。けど、なんだか恋をしてる乙女みたいで
なんだかムギちゃんがいつもより可愛く見えるから、まぁいっか。もえもえきゅぅん。    (おわり)

出典
【けいおん!】田井中律は><可愛い27【ドラム】

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  • リツムギは、切ないはなしが多いネ -- (名無しさん) 2010-10-18 14:57:08
  • これは律っちゃん…罪作りだぁ(・∀・) -- (名無しさん) 2010-06-15 19:57:45
  • 律ちゃんは「たくあん」好き?嫌い?好きなら「たくあん」だけで御飯1杯イケますか~?(意味不明) -- (紅玉国光) 2009-09-17 19:20:44

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最終更新:2009年07月07日 21:15
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