空間格闘戦闘機 DWG262<ツヴァルケ>

空間格闘戦闘機 DWG262<ツヴァルケ>

概要

ガミラス帝国軍の空間格闘戦闘機を大洋州連合軍・武装親衛隊・ガミラス帝国の三者の共同によって改修した太陽炉搭載型最新鋭戦闘機。航空機としては初の太陽炉搭載機でありながらもツインドライヴシステムを採用した野心的な設計であり、『当初から過大な出力を与える事で設計に余裕を持たせた重力下・宇宙空間の双方を行動領域とする究極のマルチロール機』というコンセプトで開発され、モジュール化された機体構造やGNハイブリッドフレームの採用、マッスルフレーミングシステムと形状記憶合金を併用する事で実現した『磁性制御型可変翼』による運動性能の向上など機動兵器開発によって培われた最新技術を盛り込まれた野心的な設計がなされている。

『空間格闘戦闘機』の名が示すように『格闘戦において敵機を圧倒する事』を目的とした制空戦闘機ながらその出力を生かした大火力による対艦任務にも対応可能。また、GN粒子を推進機関とした事で重力下・宇宙空間双方で運用可能な為に状況を選ばない作戦行動を実現している。

外見


機体構造

装甲素材はGNハイブリッドフレームと同様のGNカーボンとサイコフレームの併用方式。構造上負荷のかかりやすい部位に感知センサーに連動して作動するPS装甲素材を使用している事で機体自体の耐G性能を大きく向上させているのも特徴である。また、主翼は後述する『磁性制御型可変翼』となっており、自在に翼形状を可変させる事が可能となっている。

動力炉兼エンジンユニットとなる太陽炉は胴体部分に並列に二基搭載、出力を同調させる事でツインドライブシステム化しており、航空機としては完全にオーバースペックとなる大出力を実現している。また、主翼下部に装備された主翼ポッドはコンデンサーと一体化したサブスラスターと2門のGNバルカンが内蔵された複合ユニットとなっている。また、機体表面には機体の空力特性に影響が出ない程度に微細なスリットが張り巡らされており、そこからGN粒子を機体姿勢に応じて噴出する事で姿勢制御や急旋回時の補助を行う事が出来る。

形状を見れば分かる通り、形状面でのステルス性能は高いとは言えない。しかし、表面を構成する素材に高い電波吸収特性を持つシリコン・カーバライド繊維素材を採用した事、そしてキャノピー部分には透光性を持つものの電磁波を遮断する透光性電磁波シールド材を用いた事でレーダーの反射を極力抑えている。

磁性制御型可変翼

武装親衛隊技術総本部が生み出した柔軟に伸縮して断面積や形状を変化させる機能を持つ新型可変翼システム。合成樹脂と電導ジェルの芯をサクラダイト合金繊維で覆った人工筋肉『マッスルフレーミング』で翼部を構成し、外装として超弾性を持つ新素材の強磁性形状記憶合金で覆うという特殊な構造を取っている。

基本原理としては以下の通りとなっている。

1.パイロットによる任意の操作、またはパイロット支援AIが最適と判断した翼形状となるように翼部内の人工筋肉が収縮を開始。
2.収縮の為に人工筋肉には通電がされるが、この際にサクラダイト合金繊維がコイルとなって電磁石の要領で大きな磁力を発生させる。
3.予め、特定の値の磁力に対応した形状になるように弾性を設定された強磁性形状記憶合金が、マッスルフレーミングの電磁石によって発生した磁力に反応して外装形状を人工筋肉の収縮に合わせて変化させる。

以上のようなプロセスを経て翼形状を変化させる事ができる。強磁性形状記憶合金性外装の弾性は人工筋肉の収縮率とその収縮によって生み出される電磁石の磁力の強度によって決定される。より簡単に言うと速度域に応じて翼部形状が変形し、その際に生み出される磁力によって超弾性を得た強磁性形状記憶合金が人工筋肉の形状変化に対応して外装を変化させるという事である。

これによって高速飛行時は薄く小さく、低速飛行時は厚く大きく・・・と言うように速度域に合わせてあたかも有機的に翼部が変態する事で常に最適な翼形状を取る事ができ、最適な揚抗比を獲得できる。基本的には自機の体勢や速度に応じて自動制御で翼形状は変化するが、マニュアルによる操作も可能。パイロットによっては左右の翼面形状を非対称に変えて、大胆な戦闘機動を行う文字通りの『変態機動』も可能である。

アビオニクス

本機のレーダーはカウンターステルス能力を意識した大出力化がされているのが特徴である。搭載されているレーダーは他国に比べて電子機器、特にレーダー性能が劣っているとされていた武装親衛隊が技術総本部の総力を上げて開発させた次世代ハイパワーレーダーを搭載している。次世代ハイパワーレーダーはステルス機の早期発見と探知距離の向上の為にガリウム・ナイトライド(GaN)・パワー半導体素子を用いた大出力化を図っている。レーダーレドームには特定の位相の電磁波の透過を遮断・屈折させての乱反射を行うメタマテリアル素材が採用されており、自機以外のレーダー波を遮断する事でステルス性を高める工夫がされている。

また、補助的な意味合いを込めてコンフォーマル・フェーズド・アレイ・レーダーを機体全体に装備している他、赤外線センサーと各種センサー類を組み合わせた複合センサーポッドを備える。

これらの各種センサーから得られた情報を処理は火器管制システム及び機体制御システムと統合・パッケージ化された『自律型パイロット支援インターフェイスシステム』と呼ばれる自律思考型AIによって一元的に行われる。自律型パイロット支援インターフェイスシステムは従来の自律思考型AIをベースに機械的・電子的に人間の脳のシナプスとニュートロンの活動を再現した一種の生体コンピューターであり、従来のそれよりも極めて高い性能を誇る。僚機とのデータリンクシステム及び過去のデータバンクと連動した推論エンジンによる目標識別と最優先攻撃目標の選定等も可能となっており、その高い性能によって高性能化されたレーダーに探知された目標への複数同時対応も十分に可能である。

武装

GNビームバルカン

機首に2門、主翼兵装ポッドにそれぞれ2門の計6門装備された近距離用ビーム兵器。速射性能に極めて優れており、一撃辺りの出力は低いものの高い射撃能力を持つ。パイロットの脳波を感知して自動制御で発射されるのが特徴。さらに銃身内に装備された小型ビーム偏向器によってある程度射線を偏向させる事ができる。射線の偏向は網膜連動型の照準装置と連動して行われる。
通常はビーム弾を連射するが、ピンポイントへの攻撃や対地掃射の際には照射モードへの切り替えが可能となっている。

GNビームランチャー

胴体内に折り畳まれて収納されている長砲身のビーム砲。使用時に展開され、胴体下に吊り下げる形となる。粒子制御技術を応用したビーム粒子湾曲によってビームの弾道偏向が可能。最大の特徴は主翼兵装ポッドに内蔵された粒子制御装置によって射出直後だけではなく、一定時間内ならば何度でもビームの弾道偏向が可能な点である。レーダーと連動して複数回の偏向を行う事で一種のホーミングレーザーとしての使用が可能となっている。

トライパニッシャー

ビームランチャーと両翼の兵装ポッドのGNフィールド発生器を最大出力で使用し、機体前面に大出力のGNフィールドを展開、フィールド内で粒子を圧縮後に照射する大火力兵器。主に対艦・対要塞攻撃に使用される。

各種ミサイル

装備

自律型パイロット支援インターフェイスシステム
太陽炉
磁性制御型可変翼
コンフォーマル・フェーズド・アレイ・レーダー
複合センサーポッド
GNハイブリッドフレーム
PS装甲

推進機関

最終更新:2013年09月08日 23:01