銀色の雪


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

10作目SS今回は誕生日ネタ



         銀色の雪



「今日が眞一郎くんが言ってた日か」
比呂美は登校の支度を終え部屋にあるカレンダーを見ながら呟いた
約二週間前の日曜のデートの帰りの時だった
眞一郎は『明日から二週間ほど一緒に帰れなる』と比呂美に告げたのだ
比呂美は初めは驚いたが、ただ一言『わかったわ、二週間ね』と眞一郎に答えた
初めは何故かわからなかったがデートから帰った後、二週間後の日付を見て気付いた
その日は比呂美の誕生日を示していた

部屋に鍵を掛け朝錬に向かう比呂美の心は嬉しさでいっぱいだった
(どんな風に祝ってくれるのかな?)
学校に着く間に色々と思い考え比呂美は一つの結論が出てきた
【眞一郎くんが私を待たせる時は必ず嬉しい事がある】
その結論が出た時、自然と安堵が比呂美を包む
(うん、これで大丈夫。どれだけでも待てる)
自分に言い聞かせる様に比呂美は思った

朝錬が終わり朋与は今日が比呂美の誕生日とわかっていて眞一郎をネタに茶化す
「比呂美~誕生日おめでとう
今年は仲上君から婚約指輪がプレゼントされるかな?」
毎度の朋与の茶々に慣れた比呂美は、そんな事ないでしょと朋与を軽くあしらう
教室に着き比呂美が来たのを気付いた眞一郎は比呂美に近づき親に頼まれてた伝言を伝える
「おはよう比呂美」
「おはよう眞一郎くん」
「今日、家で夕食取らないか?
親父とお袋が比呂美の誕生日を祝いたいから伝えてくれって」
うん、お邪魔するね、と比呂美は素直に答える
そして、返すように眞一郎に尋ねる
「今日は、一緒に帰れそう?」
眞一郎は気まずい顔をしつつ
「ごめん、今日も無理なんだ
この埋め合わせはちゃんとするから」
申し訳なさそうに言う
「わかったわ、でも、ちゃんと埋め合わせしてね」
少し怒った顔をしつつも比呂美はと優しく言う
そんなやり取りに勘のいい数人のクラスメイトは二人の惚気を呆れつつも見守っていた

授業が終わり、眞一郎は手早く帰り支度を済ませる
教室を出る前に比呂美に寄り「部活頑張れよ」と声を掛ける
比呂美も答えるように
「眞一郎くんも用事頑張ってね」
と返し、眞一郎の後を追うように教室を出て部室へと向かう
遅れて朋与が小走りに寄って比呂美に言う
「あんた達ここ最近素っ気無いわねケンカでもした?」
朋与の疑問に比呂美は
「そんなこと無いわよ
ただ、眞一郎くんが今日まで何か用事あるみたいだから」
と簡単に答える
「ふ~ん、でもいいの?仲上君だって今日が比呂美の誕生日って事知らないわけないし
優先順位を間違えていない?あのバカ」
朋与のいつもの辛口評価に苦笑しつつも
「でも、その用事が私の誕生日と関連しているとも考えられない?」
尤もな予想を比呂美は提示する
「う~ん、言われてみればそう考えるのが妥当ね
いやはや、お互い強い絆で結ばれてると前向きになりますね~比呂美さん」
惚気気味の予想に朋与は呆れながらもいつものように茶化す
「そういう事だからこれでこの話はお終い
さあ、部活~部活~」
比呂美は朋与の茶々を軽快に避け、朋与の後ろに回り背中を押し朋与を部室へと促す

部活が終わり、校門から出ようする比呂美を私服の眞一郎が呼び止める
「比呂美お疲れ様」
「あれ?眞一郎くん用事は?」
「ああ、予定より早く終わったから迎えに来た」
「そうなんだ、ありがとう」
並んで歩く二人
「ねえ、眞一郎くん今までの用事って私の誕生日が関係している?」
比呂美は意地悪っぽく眞一郎に聞く
「流石にばれていたか、ビックリさせようと思っていたのになぁ」
残念な顔をしつつ頭を掻き眞一郎は答える
比呂美はふふふと微笑み
「だって眞一郎くんって隠し事するの上手くないから」
と優しく言う
「比呂美だってあんまり隠し事するの上手くないよな?
俺に目線合わせなかったり、話し方が急に饒舌になったりするし」
反撃と言わんばかりに比呂美を指摘をする眞一郎
「そ、そうかなぁ今度からは意識してみようかな?」
その言葉に比呂美は驚きつつ答える
「なんだ気付いていなかったのか
でも、比呂美にはもう嘘を吐かせたくない」
眞一郎は照れながらも強い口調で言う
その言葉を聞いた比呂美は眞一郎の決意を答えるように
「ありがとう
私も嘘を吐かない様に悩み事があったら眞一郎くんに相談するね」
眞一郎を優しく見つめ比呂美は約束する

アパートに着き比呂美は私服に着替え眞一郎と一緒に仲上家へと向かう
着いてからしばらくして夕食にになり4人で食事を取る
夕食が終わり比呂美の誕生日を祝うケーキを食べ、帰る時間となり比呂美はアパートに帰ろうとする
その時、眞一郎が比呂美を呼び止める
「比呂美、帰る前に中庭に来てくれないか?」
比呂美は一瞬顔を曇らせたが眞一郎の誘いに答え中庭へと向かう
中庭にいる二人を月明かりが照らす
眞一郎がゆっくりと口を開く
「あの時もこんな感じに月に照らされていなよな」
え、と比呂美は眞一郎の言葉に反応する
比呂美から告げられた二人には忘れられない眞一郎の母からの大きな嘘
【兄妹かもしれない】
眞一郎はその時の事を振り返るように話す
「あの時、比呂美を助ける事が出来なかった
頭ではまさかと思いながらも本当だったらと思って動けなかった
あの時、一番辛いのは比呂美だったのに…今更だけどゴメンな」
眞一郎のあの時の苦悩を知った比呂美は優しく微笑む
「ありがとう、私は隠し通すつもりだったの
でも、眞一郎くんの優しさがそれを緩ませてしまって思わず言ってしまったわ
あの後、私って最低だって後悔していたの」
比呂美も同じように眞一郎にあの時の事を話す
「そんな辛い場所を塗り替える為に
比呂美にプレゼントを渡す場所をここに選んだんだ」
眞一郎は比呂美のその時の心中を知りここを呼んだ理由を話す
「比呂美、誕生日おめでとう」
眞一郎は言葉に添え、比呂美に小さい箱を渡す
比呂美は開けてもいい?と聞き、眞一郎は頷く
箱を開けると雪の結晶の形をした銀色のイヤリングが現れた
「綺麗…でも結構な値段なんじゃないの?」
喜びつつも不安そうに比呂美は聞く
「この前のデートの時フリーマーケット見に行った時に
手作りのシルバーアクセサリーを売っていた露店あっただろ?
そこの人がアクセサリーを作る教室もやっていてね、これだ!と思ったんだ
そのイヤリングはその教室で配られた教材で作った物だよ」
比呂美が感じている不安を和らげるように眞一郎は言う
「え!これ眞一郎くんの手作り?ありがとう、大切にするね」
嬉しさのあまり涙を溜める比呂美
付けてみたら?と眞一郎に勧められ比呂美はイヤリングを付ける
眞一郎は月光に照らされた比呂美と銀色に光るイヤリング思わず見惚れてしまう
そんな眞一郎を呼び戻すかのように比呂美は話す
「眞一郎くんのお陰でこの場所と誕生日がいい思い出になった
本当にありがとう」
眞一郎はそれともう一つと言って比呂美を抱きしめ軽く口付けをする
「そ、そろそろ帰る時間だろ?送っていくよ」
眞一郎は照れながらも比呂美の手を優しく引く
眞一郎に密着してうん、と比呂美は短く答える
月は並んで歩く二人を照らし帰りを見守っていた


終わり



最後まで読んでくれありがとう
実はこのSSは以前書いた「3倍返しの愛情」のリベンジだったりします
「3倍返しの愛情」は本来、眞一郎が作ったのハート型の飴を比呂美と半分こする予定でした
でも、10話放送前日に比呂美が一人暮らしバレが来て縁起が悪いと思い
急遽ドロップタイプの市販品にしてホワイトデーに投下する予定を一週間早めました
懐かしい話です
イヤリングにしたのは
髪留めだと乃絵と被るし、かといってネックレスだとお金が高いかなと
まあ、眞一郎はボンボンだから良かったかもしれないけど手作りの物を比呂美にあげたいと思い
イヤリングにしました
各キャラの誕生日が公表されていないでぼやかすのが大変でした
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。