監督「4、3…」唯「とりあえず軽音部って所に入ってみました!」 第1章


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監督「カーット!はいオッケー」

AD「オッケーでーす!次職員室のシーンでーす」

唯「ふう・・・」

和「お疲れ平沢さん」

唯「和さんおつかれさまです」

和「びっくりしたわあなたの演技、コミカルな役も結構いけるじゃない」

唯「滅相もないです・・・私なんてまだまだ未熟で・・・」

和「ふふ、謙遜しちゃって。先日のアクション映画も素晴らしかったわ」

唯「あれは本当にチョイ役で、すぐに死んだんですよ?素晴らしいなんてそんな・・・」

和「それでもあなたの演技は主役を食うほどだったわ。私にはそう見えた」

唯「は、はあ・・・」

和「今回は確か初主演でしょ?とにかく頑張ってね。それじゃあ」

唯「あ、はい!ありがとうございました!」

唯(和さんはいい人だし演技もうまいし格好いいな~私も和さんみたいにみんなに好かれる女優になるぞ!)

唯(でも和さん、20歳で高校の制服は結構きついものがあるかも・・・)


職員室付近

律(どひぇー、やっぱす撮影現場ってすげえんだなあ。みんな忙しなく動いて)

律(実家の牛も見習ってほすいもんだす)

律(田舎から出てきたばっかだからわかんねえことばっかだなー。おっと共演者に挨拶せねば)

律「どんも。わだす田井中律役の田井中律って言います。よろすぐ」

澪「あ?ああ、よろしく・・・」

律「今回は天才子役って言われた秋山澪さんと競演できるって聞いて楽しみにしてたんす」

澪(うるさいわね。何よこいつ)

律「あ、これ実家で漬けた糠漬けす。よがったらどんぞ」

澪「うわ、くさ!」

律「この臭いがまたいいんすよな」

澪「ちょっと、あっち行きなさいよ!くっさ!」

律「んじゃあ、ここで食べます?すぐ切るす」

澪「いらないってば!もうあんたマジ何なの!」

律(なんで怒ってんだ?)

唯「あ、えーと田井中律さんだっけ?」

律「あ、どうも。新人の田井中律っす。田舎から出てきたばっかだけどよろすぐやってくだされ」

唯「うん、よろしくね」

唯「こんにちは、秋山さん」

澪(来たわね)

澪「久しぶりね、唯」

唯「前のアクション映画以来ですね。またお願いします」

澪「どうやって主演の座を掴んだかは知らないけどせいぜい頑張ってね」

唯「え、それってどういう・・・」

澪「枕じゃないかってことよ」

唯「!?」

律「?」

律「唯さん、枕って?」

唯「・・・」

澪「枕ってのは監督やプロデューサーとねt」

唯「ひ、ひどいです!私そんなことしてない!」

澪「何ムキになってるの?冗談で言ったのに?まさか本当に?」

唯「ひどい・・・」

AD「あのー本番ですけど~」


監督「5秒前!4、3・・・」

律「え?廃部した?」

澪(何よこいつ。標準語で喋れるなら初めから喋りなさいよ。うざいわね)

澪「ハアハア」

さわこ「正確には廃部寸前ね。今月中に4人入部しないと廃部になっちゃうの」

律「だから誰もいなかったんだ音楽室・・・」

ガチャ

唯「せんせ~」

さわこ「はい、今行くわね」

さわ「頑張ってね、軽音部」

澪「綺麗な先生だったなぁ」

澪(当然私よりは下だけどね)

律「そういう問題でねえべ」

澪「・・・」

監督「カーット!田井中ぁ!」

律「ひいっ!申し訳ねえ!つい国の言葉が・・・」


休憩中

澪「なんなのあの田舎者!漬物臭いし!」

さわ「まあまあ、聞いたところ新人だって言うし許してあげなさいよ」

澪「むかつくのよあいつ。標準語で喋れるくせに」

さわ「ずいぶん目の敵にするわね。元天才子役の名が傷つくわよ?」

澪「その言い方やめてよ。イライラする」

さわ「平沢さんにもあることないこと言ってたし。あの二人の実力が自分より上だから気に入らないの?」

澪「はあ?」

澪「私があの二人より演技力がないって言うの?私は5歳からこの世界にいるの。あんな奴らに負けるわけない!」

さわ「聞いたところによると、あなたこのドラマは主演希望だったそうじゃない」

澪「だから何?」

さわ「平沢さんに主演を獲られてそんなにイライラしてるのかと思ってね」

澪「ち、違うもん!後で自分からこの役を希望したのよ!私に合ってるから・・・」

さわ「まあそういうことにしておきましょうか。おっと、そろそろ始まるみたいよ」

澪(ちっ、クソババア。たいした演技もできないくせに)


別の場所

律「やっちまっただ・・・」

唯「初めてだもの。一回失敗したくらいなんでもないよ」

律「でも監督めちゃくちゃ怒ってるだ・・・」

唯「期待するからこそ怒るんだよ。現に田井中さんの演技すごいと思うし」

律「そんなことねぇ。必死にやってるだけだぁ」

唯「それがいいんだよ!私、さっきの田井中さんの演技に引き込まれちゃった」

律「本当け?」

唯「本当だよ」

律(平沢さんみたいな優しい人もいるんだな)

律「よし!いっちょやってやるべ!」

監督「5秒前!4、3・・・」

律「ああん!?」

唯「」ボーッ

さわ「プリント・・・」

唯「あ、ほい!失礼いたしやした!えへへ」

澪(私はあんなバカな役やりたくなかっただけよ。ふん)

唯「に、睨まれた!」

唯(秋山さんがずっと睨んでる・・・)

唯「ああ!」バサバサ

律「使えない子・・・」

唯「す、すみません!」

ドン

唯「あうっ!」

律「どじっこ・・・」

律(平沢さんの演技、すげえべ。本当にどじっこに見えるだ!)

唯「お、お、お・・・」カクカク

監督「カーット。OK!」

唯「ふう・・・」

律「お疲れだべ。すげえなあ平沢さんの演技」

唯「全然だよ。私も必死でやってるだけだから・・・」

澪「プリント落とすところ、すごくわざとらしかったわよ」

唯「え、そうかな・・・」

律「監督はオッケーだしてたべ」

澪「そんなことで満足してたらこれ以上演技力は伸びないわ。やる気がないならグラビア出るなり田舎のテレビでレポーターをするなりしたら?」

律、唯「・・・」


音楽室

律「次は音楽室のシーンか。確かここで新しい共演者さんがくるはずだす」

澪(琴吹か。あいつ演技は中々だけど絡みづらいのよね)

AD「琴吹さん入りましたー」

紬「・・・」

律「し、新人の田井中だす!よろすぐ!」

紬「よろしく・・・」

律「どうした?具合悪いのけ?」

澪「こいつ、暗い性格してるからキャメラが回ってないといつもこうなのよ」

紬「・・・」

律「こ、こんなんで芝居できるのけ?」

紬「大丈夫・・・」

澪「あージメジメして嫌になるわね。あっち行ってよ。しっし」

紬「ごめんなさい・・・」

律(本当に大丈夫だか?今にも死にそうだけど・・・)

監督「4、3・・・」

ガチャ

紬「あのー、見学したいんですけどお」

律(おお、琴吹さんあんな笑顔できるだか!雰囲気もさっきと全然違うしすげえだ!)

律「軽音部の!?」

紬「いえ、合唱部の・・・」

律「軽音部に入りませんか!?」

紬「合唱部・・・」

グイッ

律「あう!」

澪「そんな強引な勧誘したら迷惑だろ!」

澪「じゃあ私も行くから」

律「澪!あの時の約束は嘘だったのか!」

澪「・・・」

律「私がドラムで、澪がベースで・・・一緒にバンド組もうねって、約束してたじゃない!」

紬「・・・」

律「二人でライブに行ったあの日・・・あの時の言葉は嘘だったのかあ!」

澪「・・・」

律「・・・」

律(あれ?)

紬「・・・?」

監督「カーット!秋山ちゃんどうしたの?」

澪「はっ!?な、なんでもないです!もう一回お願いします!」

澪(あの田舎者いきなりあんな迫真の演技するから・・・ちょっとビックリしただけよ)

律「わ、わだすのせいだか?わだすの演技が下手だったから・・・」

紬「そんなことない・・・」

律「へ?」

紬「あなたの演技、良かった・・・」

律「ど、どうも・・・」

AD「あの琴吹さんが他人を褒めるなんてな」

AD「ではもう一度今のシーンいきまーす」

AD「琴吹さん、目薬です」

紬「ありがとう…」

律「目薬なんてなんに使うのけ?」

紬「このシーンで涙目になる場面がある…私は泣く演技苦手だから…」

律「なるほどー、わだすも目薬なしじゃ無理だなぁ」

紬「主演の平沢さんは目薬なしでも泣く演技ができる…若手ではトップクラスの演技…」

律「はぁー流石平沢さんだなぁ。秋山さんも目薬なしけ?」

秋山「と、当然よ!何年この世界にいると思ってるのよ!」

律「はぁー二人ともすげぇなぁ」

監督「5秒前!4、3…」

澪「捏造すんな!」

バシッ

律「ふぐっ!」

紬「ふふふ」

律、澪「ん?」

紬「なんだか楽しそうですね。キーボードくらいしかできませんけど、私でよければ入部させてください」

律(お、涙目ってここか。しっかし、笑った琴吹さんはかわええなぁ。天使みてぇだなぁ。っと)

律「ありがとうー!これで後一人入部すれば!」

澪「私ももう人数に入ってるのね…」

律「あとはー…ギターだな!」

監督「カッート!」

AD「今日は終了でーす!」

律「ふぃー、初日にしてはまずまずだったな」

澪「さーて、帰ろうっと」

律「秋山さん、帰っちまうのけ?今回は実際に演奏するそうだからせっかくだから一緒に練習を…」

澪「一人でしてるからいいわよ。それにバンド練習なんかで台本読む時間を削りたくないの」

澪(まったく、いくらリアリティを追求するからって、わざわざ本当に演奏することないじゃない。弾いてるふりして後から音を入れればいいのよ)

律「行っちまっただ…琴吹さんは?」

紬「この後別の仕事がある…」

律「そうけ…んじゃあ平沢さんだけか」

律「ひらさわさー…ん?」

唯「うんたん♪うんたん♪」

監督「違う違う!もっとこう…うん、で溜めてたん!」

唯「うん、で溜めてたん…」

唯「うんたん♪うんたん♪」

監督「それじゃさっきと同じだ!もう一回!」

唯「は、はい!」

律「何してるだか…?」

唯「うん、たん!」

監督「それじゃあ溜めすぎ!何度言ったらわかるんだ!」

唯「す、すいません!もう一度お願いします!」

律(あれから三時間も経ってるだ…平沢さんすげぇなぁ…)

律(芝居ってこんなに大変なもんなんだなぁ)

監督「今日はもういい。明日の本番までにマスターしておけよ」

唯「は、はい!ありがとうございました!」

唯「ふぅ…」

律「平沢さん」

唯「あ、田井中さんお疲れ様。まだ帰ってなかったの?」

律「平沢さんとバンド練習してぇと思ってな。でもずっと演技の練習してたから声かけらんなかったんだ」

唯「そうだったの、ごめんね。今からやろうか」

律「うんにゃ、もう遅いし、今度にするべ。しかし平沢さんは真面目なんだなぁ」

唯「私が?どうして?」

律「だってあんな5秒もかからないようなシーンで、あんな練習するなんて…手だって真っ赤でねぇか」

唯「別にこんなのなんでもないよ。それに役者である以上、そのシーンが1秒だろうと2秒だろうと手を抜いてはいけないから」

唯「私を見てくれる人が一人でもいるなら、その人のために精一杯、恥ずかしくない演技をしたいんだ」

律「はぁ~」

律(か、格好いいべ…)

唯「役者さんはみんなそういう風に思ってるはずだよ。秋山さんや琴吹さんも」

律「わ、わだすはそんなこと考えたこともなかったす…お恥ずかしい…」

唯「田井中さんはまだこの世界に入って間もないもの。これからそういう気持ちを持っていけばいいんだよ!」

律「その言葉ありがたく頂戴するす」

唯「ね、もう遅いけどせっかくだからバンド練習しようよ!私も合わせてやってみたかったんだ」

律「わだすでよければ喜んで!」

唯「今回のドラマ大変だよね。演奏もしなきゃないから」

律「しかも1曲2曲じゃねぇもんなぁ」

唯「でも痛くない分、前のアクション映画よりましかな。見て、まだアザが残ってるの」

律「どひぇ~。怪我したりした時、役者辞めたくなんねぇだか?」

唯「こんな楽しいお仕事、辞めたくなるわけないよ。だって色々な経験できるもの」

律「色々な経験?」

唯「例えばバンド。今回のドラマがなかったらギターを弾く機会なんてなかった」

律「確かに。わだすもドラムなんて触ったこともねぇ」

唯「アクション映画のために空手も習ったし、他にも色んな経験ができた。こんなにたくさんのことを経験できるのは役者の特権だよ!」

律「平沢さんは芝居が好きなんだなぁ。平沢さんを見てっとこっちまで楽しくなるだよ」

唯「そ、そうかな」

律「絶対このドラマ成功させるべ!わだすも頑張る」

唯「うん、ありがとう田井中さん。ねぇ、りっちゃんて呼んでもいい?」

律「役のあだ名すなぁ。かまわねぇだ」

唯「私のことは唯でいいよ。役者としては先輩だけど歳は同じだもん」

律「わがっただ。これからもよろしくす」

律(役者の友達第一号が平沢さんなんて鼻がたけぇだ。国に帰ったら聡に自慢してやるべ)

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