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Scars of the War(終結) ◆igHRJuEN0s



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まだだ。
まだ死ねない。
彼女に伝えたい事を一言でも多く言いたいんだ。
だから、俺のガッツ、頼むから一秒でも長く持ってくれ・……

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――死にゆくゲンキが生を繋いでいたのは、彼の中にある「ガッツ」の力だった。
ガッツは、ゲンキが仲間たちと冒険していた世界の力の源、または気合いの事である。
ゲンキは人一倍強いガッツを持ち主だった。
故に、即死に到るような怪我ですら、今こうして延命しているのだ。
……だが、その世界では勇者とも言える少年も、死神の鎌を退ける事はできない。
ガッツも無尽蔵ではなく、やがて枯渇していく。
彼にできることはすぐに訪れる死を自覚し、覚悟しつつ、死に一秒でも長く抗うことである――

朝倉とヴィヴィオは何もできず、あえて二人の間に入らなかった。
それほどの縁はないハズなのにヴィヴィオはとても悲しくて、朝倉に縋り付きながら泣いている。
朝倉は『  』とゲンキの様子を見て、ヴィヴィオの頭を撫でて、あやしている。

お喋りなナビたちも、今は一言も喋ろうとはしなかった。
何も言わないのが、彼らなりの気遣いなのかもしれない。

そして『  』は瀕死のゲンキに問いかける。

「なんで……なんでアスカを助けたの?
……あんな人、死んじゃっても良かったじゃない!!」

アイツは死んでも良い。
『  』は生まれて初めて、他人に黒い感情を込めて言った一言だった。
実際にあそこでゲンキがアスカを庇わなければ、ゲンキは死ぬ必要はなかった。
しかも庇ったアスカと言えば、ゲンキに感謝の念を持つことすらなく、再び襲いかかろうとしていたぐらいだ。
しかし、血で喉が詰まりそうになっていることにも構わずにゲンキは否定する。

「それじゃあ……ダメなんだよ。
どんなに悪い奴でも、あのまま見捨てたらムーやワルモン、悪い奴らと同じになっちまう……だろ?」
「でも!」
「良いんだ……、アスカがどれだけ悪い奴だとして……も、俺は死んで良いとは……殺して良いとは思わない」

それは先に逝ったゲンキの仲間であるホリィが、過去にナーガが崖から落ちゆく時に、彼の手を引っ張って助けようとした時の行動と言葉が同じだった。
ホリィにそれを教えられたゲンキだからこそ、罪を憎んでも人を憎まず。
アスカのやり方や言動は許せなくとも、殺意までは抱かなかった。
敵対したアスカを助けたのはそのためである。
それでも『  』は納得いかないように「でもでも……」と口々で呟く。



次にゲンキは朝倉とヴィヴィオの方に顔を合わせて、頼みこんだ。

「俺……もう、『  』を守れない。
これからは……アンタたちに『  』を、守ってほしいんだ……」

「了解したわ」
「……うん」

朝倉はあくまで平静に、ヴィヴィオは涙ぐみながら承諾した。
それを見たゲンキは、血の気が薄くなった顔で満足げに微笑む。

「いやだよ!
もう私の裸を見た責任とかどうでもいいの。
ゲンキ君はもう何もしなくても良いから……私が守るから……」
「『  』、俺はもう……」

少女の中で、少年への想いが溢れてくる。
彼といた時間はたった半日ぐらい、それでも少女にとっては重みのある時間だった。

「……もっとゲンキ君とお話がしたいよ」

だが、少年が死ぬことで、それが全部消えてしまう気がした。

「もっともっと、ゲンキ君と一緒にいたいよ……」

だが、少年の命を助ける術はなく、少女は涙を流しながら想いを吐き出すしかできないのだ。

「……それは俺も同じだよ」

少年は少女と同じ気持ちであることを伝えた。
しかしそれが彼女を余計に悲しくさせる。
それはもう叶わなくなるのかもしれないのだから……

『  』に看取られる、ゲンキの視界がぼやけ、彼女の顔が見えなくなる。
いよいよガッツも己の命も限界がきている事をゲンキは悟った。
ゲンキは『  』を優しく抱きしめる。
そして耳元で囁いた。

「おまえは俺の仲間だから……頑張れよ『  』」

抱きしめられた『  』はゲンキの体から暖かさを感じた。
しかし、それは体温の温かさではない。
彼の体温は徐々に奪われているのだ、それでも暖かい、なぜか?。
それはゲンキの持つエネルギー「ガッツ」だった。
彼から漏れているガッツは体ではなく心に作用し、顔の深い傷の痛みも、アスカへの恐怖も忘れさせてくれた。
……だが、それも失われていくのが『  』にはわかった。
だから、彼の魂とガッツが肉体から離れてしまわないように強く抱きしめ返した。



だが、死神は無情。
彼の魂はもうすぐ召されるだろう。
それがわかる気がしていたゲンキは、泣きやまない『  』にニッコリ笑ってみせる。
ただ、元気になってほしかったから。
悲しんでいる仲間をほうっておけないから。



「元気、でな」



それは、まるでいつかまた会えるような気分にさせてくれる言葉だった。




だが言葉に反して、ゲンキの命を支えていたガッツは、この時に底をつき、その身体は糸が切れた人形のように地面へと横たわる。
ゲンキが再び動き出すことは、もう、二度とない。

「ゲンキ君……?」

少女が彼の名前を呼んでも、少年はもう反応できない。





「――――――ッ!!」





少女が少年の死を理解した時、少女は慟哭した。
その慟哭は少年への想いに比例して、長く、強く響いていた。



【佐倉ゲンキ@モンスターファーム~円盤石の秘密~ 死亡確認】
【残り33人】




【C-3 中学校・高校のグラウンド/一日目・夕方】

【キョンの妹@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】顔に深い切り傷(鼻より上の位置を横一線に斬られている)、地球人専用専守防衛型強化服(起動中)、深い悲しみ
【持ち物】『人類補完計画』計画書、地球人専用専守防衛型強化服(起動中)@ケロロ軍曹、ディパック、基本セット一式
【思考】
0、ゲンキ君が死んじゃった……
【備考】
※キョンはハルヒの死を知って混乱していたのではないか、と思っています。
※kskネット内の「掲示板」のシンジの書き込みのみまともに見ました。
ゼロス以外のドロロの一回目の書き込み、および二回目の書き込みについては断片的にしか見えていません。
※アスカと小砂(顔は未確認)が殺しあいに乗っていると認識。

【ヴィヴィオ@リリカルなのはStrikerS】
【状態】疲労(小)、ショックと深い悲しみ
【持ち物】バルディッシュ・アサルト(6/6)@リリカルなのはStrikerS、SOS団の腕章@涼宮ハルヒの憂鬱
【思考】
0、ゲンキの死についての深い悲しみ
1、キョンを助けたい。
2、ハルヒの代わりに、SOS団をなんとかしたい。
3、なのはママ、スバル、ノーヴェをさがす。
4、スグルとゼロスの行方が気になる。
5、ゼロスが何となく怖い。
6、アスカお姉ちゃんが殺しあいに乗ったなんて……
【備考】
※ヴィヴィオの力の詳細は、次回以降の書き手にお任せします。
※長門とタツヲは悪い人に操られていると思ってます。
※キョンはガイバーになったことで操られたと思っています。
※149話「そして私にできるコト」にて見た夢に影響を与えられている?
※アスカと小砂(顔は未確認)が殺しあいに乗っていると認識。

【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】健康、疲労(少)
【持ち物】ボウイナイフ、鬼娘専用変身銃@ケロロ軍曹、クロスミラージュ@リリカルなのはStrikerS
不明支給品0~1(武器では無い)、メイド服@涼宮ハルヒ、
ディパック(支給品一式)、新・夢成長促進銃@ケロロ軍曹
【思考】
0、目の前のキョンの妹を保護する。
1、キョンを殺す
2、長門有希を止める
3、古泉、みくる、サツキを捜すため北の施設(中学校・図書館・小学校の順)を回る。
4、基本的に殺し合いに乗らない。
5、ゼロスとスグルの行方が気がかり。
6、まともな服が欲しい。
7、できればゲーム脱出時、ハルヒの死体を回収したい。
8、ヴィヴィオの変化が気になる。
【備考】
※長門有希が暴走していると考えています。
※クロスミラージュを改変しました。元に戻せるかどうかは後の書き手さんにお任せします。
※制限に気づきました。
肉体への情報改変は、傷を塞ぐ程度が限界のようです。
自分もそれに含まれると予測しています。
※アスカと小砂(顔は未確認)が殺しあいに乗っていると認識。


※ゲンキの死体は、外傷がほとんど治され(体内の負傷はそのまま)、ディパック(基本セット一式)がついています。
※グラウンドのどこかに、S&WM10(リボルバー)(3/6)、KRR‐SP(被弾により故障)があります。
※中学校の玄関の一部が、消火器の粉で汚れ、近くには消火器が転がってます。
※デバイスなどの索敵能力やその精度に制限がかかっているようです。
個体差があるかもしれません。


時系列順で読む


投下順で読む


崖っぷちのメルヘン 佐倉ゲンキ GAME OVER
キョンの妹 びっくりした?
そして私にできるコト 朝倉涼子
ヴィヴィオ
不屈の心は… ラドック=ランザード(ズーマ) Nord Stream Pipeline -on stream-
心と口と行いと生きざまもて(後編) 惣流・アスカ・ラングレー
小泉太湖(小砂) GAME OVER




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