帰還事業にご協力下さる皆様へ

いつもお世話になっております。キノウツン藩国の比野青狸と申します。

各組織の皆様におかれましては、
この度の国民帰還事業にご協力いただくことにつき、
またすでに各地で多くの避難民の方々をお助けいただいていることにつき、
心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

本帰還事業には、他ならぬ皆様のご協力が必要不可欠です。
キノウツン藩国民の凶行でNWの多くの方々に
多大なるご迷惑をお掛けしてしまっていた今、
同じキノウツン藩国人の私が何を申しても
「自分は協力するつもりは無い」「あくまで上が決めたことだ」
と思われている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、事は最早キノウツン一国の存亡という状況を離れ、
NWの多くの方々の生命・暮らしがかかった危急のときを迎えております。
キノウツンに限らず、大勢の罪無き市民の方々が
自国へ帰る道しるべを失い、不安の中で生活をしております。

そのような状況下で彼らを導き、心身の安息を与えられるのは、
皆様に他なりません。

此度の災禍により今共和国は全体的に人手が足りず、
特に吏族の方々のかけがえの無い命が数多く失われました。
そのような状況下でも、吏族の方々は昼夜を問わず人々のためにご尽力されています。

つきましては、
自国民の行為が招いた結果である以上、
また今回の帰還事業の統括を務める以上、
私に対するどのような謗りも甘受いたします。

だからどうか、皆様のお力をお貸しください。

私のためにでも、キノウツンのためにでも、あるいは組織や国のためでもありません。
こうしている今もなお故郷に帰れず困窮している人々のために、
慣れ親しんだ土地を離れ寂しさと不安を抱く人々一人一人のために、
彼らが再び心から安らぎを得られるように、
皆様のお力を、お知恵を、どうかお貸しください。

私たち個人の力は小さいかもしれませんが、
互いに力を合わせ意見を交わし、連携した行動をとることにより、
救える人々の数は指数関数的に増えていくはずです。
そのためには、実際に現場を見、
人々の実情を誰よりも良くご存知の皆様のお力が、何物にも代え難く必要なのです。

苦しみ迷う人々を少しでも多くお助けできるよう、
ご理解とご協力のほど、どうかよろしくお願い申し上げます。


以上です。長時間のご清聴、ありがとうございました。



(草稿:比野青狸)