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キョン◆4etfPW5xU6



「っ……早速か」

 古泉と別れ、とりあえずレストランの方へ向かっていた俺の耳に空気を震わす轟音が届く。二度も。
 方角はどちらも東、俺の記憶力が古びたHDのように劣化していないのならば……位置的に考えて一つは博物館付近。
 古泉の言った通り危険人物――それも強大な力を持った奴がいるらしい。
 音と同時。足を止め微かに視線をやった先には光の奔流、レーザーみたいなものか? が上空から地面へと降り注いでいた。
 あの光に俺の知ってるレーザーと同じような威力あると仮定するのなら、受けた相手は、最高に運が良かったとしても黒焦げ……普通に考えれば塵も残らず消失してる事だろう。
 いや、結果なんかどうだって良い。どうせ皆殺すんだから、早いか遅いかの差があるだけ。

 ……問題は、それを撃ったのは果たしてどっち、いや誰だって事だ。

 まず考えられるのは古泉の言っていた危険人物。
 まぁ、妥当な考えだが、こんなレーザー撃てるなんて聞いてないぞおい。
 かなり端折ながらの説明だったせいもあるんだろうが、あいつが言っていたのは“顔が三つ”“レスラーのように筋骨隆々”“とても強い、且つ危険”“名前はアシュラマン”の四つだけだ。
 話し振りからは危険さがありありと伝わってきたが古泉が言うには中々善戦したらしい。超能力が使えるとは言え、ほぼ一般人の古泉と善戦するレベルならそれほど警戒しなく良いと思ってたんだが、どうやら認識を改める必要があるらしい。

 ただ……何でそんなレーザーを撃てるなら古泉と戦った時に撃たなかったんだ? 圧倒的に蹂躙し、撃つ必要がないようなほど古泉を嬲っていたのなら確かに撃つ必要はない。
 だが、古泉はそうやすやすとやられはしなかった。寧ろ相手にダメージを与え、殺されずにその場を去れるほどの余裕があったとも言えよう。
 自分から挑んだは良いが、目的を達成できずあしらわれる。なまじ実力があるのならこれはかなり屈辱な筈だ。
 それなのに何故レーザーを撃たなかった?
 遠めに見てあの威力。一度ぶっ放すだけでジ・エンドな筈なのに。 

 ……想像するに、恐らく古泉と戦った時は相手を一般人だと見くびり全力を出してはいなかった。そこを古泉に突かれ、手痛い反撃をくらい撃つ暇もなくまんまと逃げられた。って所だろうか。
 我ながら穴だらけの苦しい考えだが、もしレーザーを撃てると仮定するのなら想像通り、古泉を嘗めて全力を出さなかった。もしくはエネルギー――MPのようなものが足りず古泉との戦いでは撃つ事が出来なかった。
 これくらいしか思い浮かばない。
もしくは、最初から前提条件が間違っていて、あのレーザーを撃ったのが別の奴だった場合。
 聞く限りアシュラマンとやらはどうやら好戦的な奴らしい。古泉に逃げられた後も戦う相手を探していたのなら、見つけた誰かに襲い掛かり反撃されたって事も考えられる。
 相手が一人とも限らないし、こんな常識はずれの空間だ、あの蛇野郎のような――あるいはそれ以上に強い奴がいたとしてもなんら不思議ではない。実際俺のような例もあるしな。
 まぁ、その相手とやらが一人か二人かそれ以上かは知らないが、アシュラマンが撃ったにせよ誰かが撃ったにせよ面倒な事に変わりはない。
 相打ちにでもなっててくれれば楽なんだが、そう都合良くいくとは思えない。やれやれ、改めて博物館方向から来る奴には注意しておくとするか。

 それに……もう一つ聞こえた轟音。あれは古泉が向かうと言っていた方向じゃないか?
 あくまで俺の主観に過ぎないが、博物館の方以上に激しい戦闘音が響いていたような気がする。

 あぁくそっ! 古泉は死んでないだろうな? あんな台詞交わしといて、別れてすぐ死んじゃいましたじゃ笑えんぞ。ホントに。
 大体、ちょっと不幸すぎやしないか!? いい加減言わせて貰うぞ! 
 こんな、俺の常識ではR15……下手したらR18指定されそうな殺し合いに突然! 巻き込まれて、折角なけなしの勇気を振り絞って覚悟を決めたと思ったら真っ先に男を連れた妹に遭遇して。
 結局殺しきれない上に特撮に出てると言われれば違和感全くなしの蛇野郎に説教された挙句に軽ーくあしらわれて。
 それでも頑張って皆殺しにしようと思ったら次に会うのが幼女を連れたハルヒときた。これを不幸と言わずして何が不幸と言えようか。
 相変わらずないつもと全く変わらないハルヒから放たれる日常への誘惑を何とか断ち切って、つきたくもない嘘をついて、幼女を殺そうと思ったらあら不思議。
 俺の拳がハルヒに突き刺さってましたとさ。 

 はっ……まるでピエロじゃないか。

 お次に出会うのは古泉……これで三人目。神様は俺が嫌いなのか? 何で出会う大半が元いた世界の奴らなんだよ! その古泉も、今の爆発に巻き込まれた可能性が高い。
 何なんだよ一体。やる事なす事全て恨めに出てるじゃないか。神様は相当俺が嫌いだと見える。
 神様なんか、大っ嫌いだ。


 + + +


 いやしない存在に怒りをぶつけてもしかたない。そう気付いたのは大体30分位してからだろうか。
 とりあえず、今は自分の不幸を嘆いている場合じゃない。さっさとレストランに向かわないと。 

 ただ……レストランに、さっきの轟音の主や蛇野郎のような強者がいた時、俺はそいつらを殺せるのか?
 予め其処にいるとわかっていれば不意打ちなりなんなり方法はなくはない。だが、完全に意識してない状態で遭遇した場合、やれるか?


 ――そんな振りの大きい技で俺を殺せると思っているのか?

 ――まるで玩具を与えられた子供のようだ

 ――教えてやろう、『悪』気取りの青二才よ。貴様に足りなかったのは悪としての覚悟、年季、実力。――そして『格』だ


 あの蛇野郎に言われた言葉が脳裏をよぎる。俺はこの力を手に入れて強くなった……と、思っていた。
 だが現実はどうだ? 守りたい奴を守れず、見ず知らずの化け物に子供のようだと嘲られ、自らを不幸だと嘆いている。
 そんな奴が皆殺し? 出来るのか? 考えるまでもなく、無理だ。

 でも……それでも、だ。不可能に近くたって、俺には諦められない理由がある。
 やる事なす事裏目のピエロにも、たった一つ、救いたいものがあるんだ。
 もっと良い方法があるかもしれない。かなり分の悪い賭けかもしれない。いや、実際上手くいく確立なんざ遥かに低く、遠いだろうさ。
 でも俺は、決めたんだ。

 必ず、ハルヒを生き返らせると。

 ハハッ、そうさ。何を迷う必要がある。今の俺が弱いなら、強くなれば良い。
 覚悟も年季も実力も格もない。だからどうした。

 んなもの……今から作れば良いじゃないか。
 覚悟? もう決めた。年季? 今から作れば良い。実力? 俺は発展途上なんだ。
 ……格? そんなもの無くたって俺は、止まらない。

 だってさ

「――意地があんだろ! 男の子にはッ!!」

【G-6 森/一日目・朝】

【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】健康、0号ガイバー状態、返り血に塗れている、精神的に不安定、強い決意(一種の興奮状態なため、すぐに崩れる可能性あり)
【持ち物】なし
【思考】
1:仲間も含めた参加者は全員殺す。そして、長門に仲間を蘇生してもらう。
2:島の南西を周り、見つけた参加者を殺す。
3:強くなりたい
4:午後6時に、採掘場で古泉と合流。
5:妹やハルヒ達の記憶は長門に消してもらう
6:博物館方向にいる人物を警戒

※ハルヒを殺したことへのショックでやや精神不安定ですが、理性はあります。
※アシュラマンの名前、容姿を知りましたが大体の感覚でしかわかっていません。

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殺戮を大いに行う涼宮ハルヒのための団 キョン 0対1~似て非なる少年たち~




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