持続可能な発展を目指して

現在、キノウツン藩国はクーリンガン事件の後遺症からも
徐々にではありますが立ち直りつつあり、
また大統領府からの支援政策およびODA供与により、
外資の誘致、地場産業の保護等、
経済的にも歩みを前向きに進めています。

しかしながら、現在最も豊かな国であるといえるFEGでは
経済・社会成長による大気汚染や産業廃棄物の不法投棄問題等が、
また帝國の数国ではインフラの未整備による河川汚濁が進むなど、
産業の進歩がもたらす恩恵とは別に、
こうした弊害も報告され始めています。

そして私たちキノウツン藩国は古来より「砂漠のエメラルド」と呼ばれる風光明媚な国土、
そして豊かな人材を活かした観光産業に支えられて参りました。
これらの風土、および伝統的なキノウツンらしさを、
一時的な目先の発展に気をとられ失わせてしまうことは、あまりにも悲しい。
私は、そう思います。

私は何も「豊かになるな」と申しているのではございません。
国が豊かになれば、それだけ藩国民の皆様の暮らしはよくなります。
それは貧困に窮する人々、病に苦しむ人々、
仕事に追われ満足に教育を受けられない子供たちや犯罪に手を染める人々の数を減らし、
全ての人が自らの意思で将来を決められることにつながるでしょう。

しかし、「豊かになる」ことと、「後先を考えずに富を追い求める」ことは違います。
稼いでもなお有り余る資金を使ってさらに事業を拡大し、
山を切り崩し、燃料を吸い尽くし、動植物を根こそぎ刈り取ることでも、
栄華は得られるかもしれません。
しかしそうした栄華は、
あくまでも「この発展が永久に、しかも今のペースで」続くことを前提にしています。
いかに財貨を蓄え、贅沢の絶頂を極めようとも、、
私たちが生きるこの国の風土をないがしろにしていては、
いずれ資源は尽き、土地は枯れ、後に残るは汚れた空気と水。
という事態を招きかねません。

それは私たちが生きている間は起こらないかもしれません。
しかし、無計画な成長を続けている限り、
私たちの子供、あるいは孫の代で必ずそうした事態は起こります。
その時、子供たちの将来の選択肢は多くはないでしょう。
それを防ぐためには、「今」、「私たちが」、行動しなければならないのです。

私は、砂漠という厳しい環境の中にありながらも、美しく自然豊かなキノウツンを愛しています。
そして、出来ることならば自らの子供、孫、あるいは将来に渡る藩国の全ての子供たちに、
清く正しく美しい、天下に誇れるキノウツンの姿を、
直接自分の目で見、己が手で触れ、その肌で感じられる未来を遺していきたい、そう思います。
藩国民の皆様も同じ思いでいてくださることを、私は信じています。

そこで、藩国政府はこれからの藩国成長の方向性を
『持続可能な発展』と定め、
将来に渡ってキノウツン藩国を栄えさせることが出来るよう、
各種政策を発表いたします。

藩国民の皆様におかれましては、
これら政策の導入に際しましてご協力をいただきますことにより、
一時的な経済発展の停滞が予想されます。
しかしこれらは全て将来の、子供たちの代のキノウツン藩国のための方策です。
経済的損失や導入に伴う負担増加に関しましては、
藩国が保障・支援をして参りますので、
どうかご協力をよろしくお願いいたします。

産業の成長に関する政策

以下の政策が、今回の『持続可能な発展』のスローガンの下、
藩国政府主導で実施されることになりました。

産業廃棄物処理制度

ごみ処理や機械生産の際に排出される産業廃棄物を可能な限り無害化し、
人体に悪影響を及ぼさないレベルまで廃棄物の分解処理をすべく、
藩国技族の沢邑氏主導の下、住宅街から離れた区域に廃棄物処理施設の建設が進められ、
またその一方で排出された廃棄物の管理および不法投棄を防ぐため、
沢邑氏により「産業廃棄物処理制度」が提出され、認可、施行されることになりました。
これにより、産業廃棄物の処理に関しては
  • 藩国に申請をし、認可を受けたことを証明する免許を持つ業者のみが処理を行うことが出来、無許可で処理を行う、あるいは不法投棄を行った業者に対しては、直接の実行者及びその管理者、協力者、また事実を知りながらこれを黙認した者を厳しく罰する。
  • 藩国への認可申請は、政庁への書類申請後、講習・国家機関の審査を受けた後認可が行われ、1度認可を受けた後でも、1年ごとに免許の更新を必要とする。その際は必ず国の講習と事業実態に関する審査を受けなければならない。審査の結果基準を満たしていない場合、免許の更新は不許可となる。
  • 産業廃棄物の処理は指定された区域及び処分場でのみ行い、これを守らなかった場合免許ははく奪され、罰則規定が適用される。
  • 上の規定は藩国外にも及び、当事者国間の藩王・摂政の許可がない限りは、他の藩国の領域内で廃棄物処理を行ってはならない。
  • 国の認可を受けた免許を持つ業者以外に、廃棄物の処理を依頼してはならない。
  • 企業による廃棄物の排出量は、事業規模によって定められる。
  • 業者に廃棄物処理を依頼する際は、必ず国が発行する指定の書類に以下の事を記入する。
 ・廃棄側の業者名(もしくは個人名)
 ・産廃処理業者名
 ・廃棄処理する場所
 ・廃棄物の内容
  • また、記入後の書類は互いに所持し保管しておき、確認が行える状態にしておかなければならない。
#書類は毎月処理に必要な枚数のみが業者に直接渡され、
 処理を依頼する者が必要以上の枚数を保持することはできない。
  • 処理を行った業者はその都度報告書を作成し、定期的に藩国に対し処理内容、場所、処理した物等について報告をする義務を負う。藩国及び藩国警察は定期的に業者に対する検査を行い、虚偽の報告を行ったことが判明した場合、免許ははく奪される。
という規定が実施されます。
これら産業廃棄物は、適切な場所で適切な処置を行うことによってのみ、
藩国民の皆様の健康と安全を守って行くことができます。
各企業及び処理業者の皆様におかれましては、
ご協力をよろしくお願いいたします。

また、違法業者の不法投棄等を発見された方は、
速やかに藩国警察までご連絡いただけますよう、ご協力をよろしくお願いいたします。

排ガス累進課税制度

工場や車などから空気中に排出され、
喘息や肺疾患の原因となっている排ガスに対し、
藩国政府はその排出量に応じて課税を行うことを決定いたしました。

この制度の下では、各企業に対し
企業の規模、工場数、工場稼働率、業務用車両数等から
あらかじめ排ガス量を藩国に対し報告し、
その量に応じて課税が行われます。
虚偽申告によって排出量を過少申告した場合、罰則規定が適用されます。

これによって得られた税収は、
全て環境関連の公共事業及び政策の予算に組み込まれます。
  • 排ガスを少なくするための研究への助成金
  • 植林等による緑地化、
  • 肺疾患患者への医療金及び病院建設、維持費
等、使用用途は多岐にわたりますが、全て環境政策に用いることで、
決して課税のための口実ではないことを積極的に示して参ります。


エコ関連技術推進制度

そして、藩国内でのエコに関する技術、意識を向上させるため、
ODAを用いた公共事業として国内各種インフラが、
自然を害し過ぎぬよう、開発過多になり過ぎぬよう整備され、
インフラの未発達による環境の悪化を防ぐとともに、
水資源浄化施設や植樹等による自然の保護も行われています。

さらに、廃棄物や人体に悪影響のある排出物の量をより少なくする技術、
あるいはそうした廃棄物等を無害化・再利用するための技術研究に対し、
藩国は助成金を提供していくことを決定しました。

また、藩国より藩国内の各企業の方々に対し、
  • 低排出車両の業務利用に対する補助金の交付
  • 廃棄物の削減に関する技術提供および指導
  • 企業内におけるリサイクル実施のお願い
  • 公共事業としての環境技術開発の発注
  • 代替物の使用による廃棄物の削減が見込める場合、代替物使用における損失金の補償
  • 企業の環境保護に関する独自の活動に対する評価、報奨制度の制定
等、様々な制度の導入に対する協力依頼が行われました。

また藩国における各ご家庭や地域の皆様に対しても、
  • 家庭ごみの分別、リサイクルのお願いの告知
  • リサイクル製品、低排出・低公害製品の積極的利用のお願い
  • 学校等におけるエコ活動の教育カリキュラムの導入
  • その他エコ活動の知名度向上を狙ったPR活動の実施
などが行われ、藩国を上げてのエコ意識の向上が図られています。

(声明:大法官・比野青狸)
(草案:沢村勝海、比野青狸)
(編集:運営委員・江良主水(仮))
(認可:藩王・キノウ=ツン)