航海日誌 2009-06-06

最終更新:

annihi

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6/6 ユスティニア
 昨日は商会チャットで各国籍の国旗の話になりました。DOLでは各キャラ名の前に国籍を表す旗が付いていますがあの意匠にはちゃんと根拠があるのだろうか、と。以下、ちょっとわかる範囲でまとめてみましょう。

イングランド
 白地に赤十字。聖ジョージ十字と呼ぶ。実際にイングランド王国の国旗。イギリス全体の国旗(ユニオンジャック)の構成要素の一つ。実物そのまま。

ネーデルラント
 ネーデルラント共和国の旧国旗。現在はオレンジの部分が赤に変わっているが、これはオレンジ色が色あせしやすかったためらしい。特定は比較的容易でした。

ヴェネツィア
 ヴェネツィア市の守護聖人、福音記者聖マルコの象徴である有翼の獅子のモチーフ。赤地に金である根拠はわからないが、ヴェネツィアのおみやげもの屋でこの配色の旗がたくさん売られているらしいので、おそらくこれで正しい。ちなみにヴェネツィア映画祭の最高賞は「金獅子賞」。

 ここら辺までは比較的特定が容易だったのです。現実でも見る旗だし、オランダは多少配色が変わったとはいえ現代まで引き継がれています。残り3カ国が難しいですね。

ポルトガル
 真ん中の盾のエンブレムに刻まれた五つの点はキリストの聖痕(手足を釘で打たれた四つの穴と槍で刺された脇腹の傷)を表す。この聖痕のモチーフは現在のポルトガル共和国の国旗にも引き継がれている。王国時代の国旗にもこの聖痕は描かれているのだが、DOLの聖痕とは配列がことなる。DOLではサイコロの五の目のように五つの点が並んでいるが、実際は上下左右と真ん中の十字型に配列されている。ネットでポルトガル関係の旗をいくつか調べてみたがサイコロ型に並んでいるタイプの聖痕は見つけられなかった。
 ああとは配色の問題。現在は緑と赤の二色が縦に配色されているが、王国時代は青と白の二色が縦に並んでいる。あるいは赤一色の旗もあったようである。しかしDOLでのように赤と青の組み合わせの旗は見つけることができなかった。また対角線上に斜めの配色の仕方も見あたらない。

フランス
 そもそもタールさんの「フランス国旗の意匠が見つからない」という発言から昨日の国旗探しになった。確かにフランスの旗を捜すのは大変であった。というのも現在のトリコロール(三色旗)はフランス革命以後に国旗に制定されたもので、ゲーム内の王国時代には相当しない。では王国時代の王室の旗はどうであったか、と調べると白地に金の百合が無数に描いてあるもの、青地に大きめの金の百合が三つ描いてあるものなど、多少はDOLにおけるフランス旗に近づいてはみたものの、まだまだ全体的には遠いといわざるを得なかった。そこで、フランス語や英語のサイトも駆使しながらネット上を探し回った結果、青地に白十字、真ん中の盾のエンブレムに青地金百合の意匠を発見することができた。まだまだ、DOLの旗と比べると不足の点も多いがかなり近づいたと言える。この旗はといえば「Ensign of French merchant fleet (1661~1689)」と書いてあったのでフランスの商船旗だったと思われる。さらにこれをより飾った旗が1689~1790ということで表示してあった。この旗はほとんどDOLのフランス旗と同じといっても良いと思う。残りは後ろで組み合わされた二本の錫だが、ここまでは調べきることができなかった。ひとまずは調査終了。
参考
Historical flags of France
CanadianMilitary Heritage

イスパニア
 最大の謎はイスパニアだ。一見すると確かにスペインぽいのだが、しかし、王国時代、ハプスブルグ時代、ブルボン時代、フランコ時代、新ブルボン時代(現在)どの旗を見ても、基本構造は上から順に赤-黄-赤の配列で、DOLで見られるような赤-白-黄の三色配列は見あたらない。また真ん中に描いてある意匠は、よくよく見てみると黒いワシのエンブレムを首飾りで囲ったもので、この場合ワシはハプスブルグ帝国を示すものだと予想できる。しかし、そのものずばりのワシの意匠を発見することはできなかった。もちろんまだ調査が十分でないからかもしれないが、このイスパニア旗のルーツはかなり謎を残している。

 と、だいたいこんな感じで欧州六カ国の旗について調べてみました。オスマンはまだ調査していません。今のトルコ国旗は赤地に白三日月だけどね。帝国時代は緑地だったのかな。追加調査お待ちしております。イスパニアについての情報もよろしく!

↑に追記

 上記で不明の残るとした3カ国の旗の出所がわかりました。
まずはポルトガル。
Historical portuguese sea merchant flags
 商船用の旗だったようです。16~17世紀の資料に見いだされる意匠のようです。丸に単純化された聖痕の配置も確かにサイコロ型ですし、赤青の斜めの塗り分けもばっちり一致しました。ポルトガルの旗は調査完了。

次はフランス。
Kingdom of France: Flags at sea
 市民の船の旗、つまりこれも商船旗ですね。フランスの旗は機能の調査の時点でかなり核心に迫りましたが、今日見つけたものにはしっかりと後ろの錫杖2本が描かれています。フランスも調査終了。

最後は謎だらけだったスペイン。
Galleons' Ensign c.1520-c.1701 (Spain)
 おそらくアメリカの水域で使用された艦艇用の識別旗、ということになっています。ガレオンにこの旗が描かれた絵がいくつか残っているようです。

 どれもDOLの国旗まんまでした。コーエーはこのホームページを見てそのまm・・・ゲフンゲフン。
確かにこのページはものすごく網羅的に旗のことが扱ってありますし、そのデザインがどの資料に描かれてあるかまで丁寧に書かれているのでかなり信用できるといえると思います。どうでしょうか、英語の壁さえクリアすればなかなか面白いものが見つかりそうです。興味ある方はしっかり読み込んでみてはいかがですか?


6/6 ちゃみ
 本日、インドの入港許可が下りましたー!!
 小さい船で交易だけをやってた時は合計名声14000なんて果てしなく遠くていつ行けんねん!って思ったけど
 海事始めてからはあっという間でした(*´∀`*)
 入港許可もらったらすぐにでも行きたいわくわくと、インドとかこわい。っていう気持ちが入り混じっておちます・・・遠いしね。
 ままま、何はともあれ少しずつできること、行ける場所の幅が広がってますます航海が楽しくなりそうです^^
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