カルボニル基 C=O
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (THP01.png)
カルボニル基を持つ化合物は,カルボニル炭素に結合した原子によって反応性に差が生じる。
カルボニル基は平面構造をとっており,酸素上の二つのローンペアは平面に対して垂直に配座している。
また,カルボニル基の炭素は正に分極しており,酸素原子は負に分極している。
その為,一般的な性質として,1)炭素原子が求核攻撃を受けやすい。2)酸素原子のローンペアがルイス塩基性を示す。が挙げられる。
また,カルボニル基の炭素は正に分極しており,酸素原子は負に分極している。
その為,一般的な性質として,1)炭素原子が求核攻撃を受けやすい。2)酸素原子のローンペアがルイス塩基性を示す。が挙げられる。
カルボニル炭素の両端が対象でない場合,カルボニル平面に対してRe面とSi面が生じる。Prelog即に従い優先順位をつけ,右回りならばRe面,左回りならSi面である。
また,カルボニル基の隣の炭素が不斉炭素である場合,カルボニル平面のRe面とSi面には反応の選択性に差が生じる。
また,カルボニル基の隣の炭素が不斉炭素である場合,カルボニル平面のRe面とSi面には反応の選択性に差が生じる。
ケトン
カルボニルの両端が炭素のものをケトンと呼ぶ。
結合したアルキル基の名前を取って命名する (MeCOEtではエチルメチルケトン)か,直鎖脂肪鎖の名前の語尾を-オンとして命名する (MeCOEtでは2-ブタノン)。
結合したアルキル基の名前を取って命名する (MeCOEtではエチルメチルケトン)か,直鎖脂肪鎖の名前の語尾を-オンとして命名する (MeCOEtでは2-ブタノン)。
カルボニル炭素に結合した炭素をα炭素と呼び,その炭素から1つ離れるごとにβ,γ・・・と続く。また,カルボニルを挟んでα炭素の逆側にある炭素をα'炭素と呼ぶ。
超共役があるものの,その寄与は酸素原子などと比べれば大きくないため,カルボニル基の求核性が高い。
塩基を作用させるとα-位で脱プロトン化が進行し,エノラートを生じる。このアニオンは反応性が高く,α-炭素は軟らかい求核剤として,エノラート酸素は硬い求核剤として作用する。一般にはα-炭素での反応を期待する。
また,酸性条件ではケト-エノールの平衡状態をとっており,その為α-位に不斉があるケトンは酸や塩基性にさらすとラセミ化する。
塩基を作用させるとα-位で脱プロトン化が進行し,エノラートを生じる。このアニオンは反応性が高く,α-炭素は軟らかい求核剤として,エノラート酸素は硬い求核剤として作用する。一般にはα-炭素での反応を期待する。
また,酸性条件ではケト-エノールの平衡状態をとっており,その為α-位に不斉があるケトンは酸や塩基性にさらすとラセミ化する。
求核攻撃を受けるとアルコールとなる。
β-位にカルボニル基を持つケトンは反応性が異なるし,α-βで二重結合を持つ化合物は共役エノンと呼ばれ,これも反応性が異なる。
- 性質
性質 | ケトン | 1,3-ジケトン | β-ケトエステル | 共役エノン |
pKa α-位 | 20 | 9 | 11 | - |
1H-NMR 付け根 | 2.1ppm | 3.1ppm* | 3.1ppm* | 6.0 |
備考 |
*エノール化している場合には混合した状態のNMRが観測される。