カルボニル基 C=O

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カルボニル基 C=O

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 カルボニル基を持つ化合物は,カルボニル炭素に結合した原子によって反応性に差が生じる。

 カルボニル基は平面構造をとっており,酸素上の二つのローンペアは平面に対して垂直に配座している。
また,カルボニル基の炭素は正に分極しており,酸素原子は負に分極している。
その為,一般的な性質として,1)炭素原子が求核攻撃を受けやすい。2)酸素原子のローンペアがルイス塩基性を示す。が挙げられる。

 カルボニル炭素の両端が対象でない場合,カルボニル平面に対してRe面とSi面が生じる。Prelog即に従い優先順位をつけ,右回りならばRe面,左回りならSi面である。
また,カルボニル基の隣の炭素が不斉炭素である場合,カルボニル平面のRe面とSi面には反応の選択性に差が生じる。


ケトン

 カルボニルの両端が炭素のものをケトンと呼ぶ。
結合したアルキル基の名前を取って命名する (MeCOEtではエチルメチルケトン)か,直鎖脂肪鎖の名前の語尾を-オンとして命名する (MeCOEtでは2-ブタノン)。

カルボニル炭素に結合した炭素をα炭素と呼び,その炭素から1つ離れるごとにβ,γ・・・と続く。また,カルボニルを挟んでα炭素の逆側にある炭素をα'炭素と呼ぶ。

 超共役があるものの,その寄与は酸素原子などと比べれば大きくないため,カルボニル基の求核性が高い。
塩基を作用させるとα-位で脱プロトン化が進行し,エノラートを生じる。このアニオンは反応性が高く,α-炭素は軟らかい求核剤として,エノラート酸素は硬い求核剤として作用する。一般にはα-炭素での反応を期待する。
また,酸性条件ではケト-エノールの平衡状態をとっており,その為α-位に不斉があるケトンは酸や塩基性にさらすとラセミ化する。

 求核攻撃を受けるとアルコールとなる。

 β-位にカルボニル基を持つケトンは反応性が異なるし,α-βで二重結合を持つ化合物は共役エノンと呼ばれ,これも反応性が異なる。


  • 性質
性質 ケトン 1,3-ジケトン β-ケトエステル 共役エノン
pKa α-位 20 9 11 -
1H-NMR 付け根 2.1ppm 3.1ppm* 3.1ppm* 6.0
備考
 *エノール化している場合には混合した状態のNMRが観測される。

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