「Swern酸化」(2007/09/11 (火) 01:54:17) の最新版変更点
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*Swern酸化
#right(){[[戻る>保護・脱保護反応]]}
|BGCOLOR(#dddddd):&color(#8888ff){&bold(){詳しい本}} Strategic Applications Of Named Reactions In Organic Synthesis: Background And Detailed Mechanics: 250 Named Reactions p.59|
#center(){&ref(THP01.png)}
アルコールに対する酸化反応。
1級アルコールに対してはアルデヒドを,2級アルコールに対してはケトンを与える。
-反応機構
-反応の特徴
用いる試薬が全て液体であることと,温和な条件で反応が進行する事が挙げられる。
短所としては,反応によって生成するジメチルスルフィドが非常に悪臭である点と,副反応がいくつか知られている点である。
-類似の反応
DMSOを酸化剤として用いる反応が多く知られている。
この種の反応は,酸化反応が1段階で停止することで,カルボン酸まで酸化が進行してしまう事がない。
SO3・Py酸化
DCC酸化
**実験プロトコル
|BGCOLOR(#ffdddd):酸性|BGCOLOR(#ffffff):-78 ℃|BGCOLOR(red):&color(white){禁水}|
-試薬
|CENTER:試薬|CENTER:当量|
|アルコール&bold(){SM}|1.00|
|オキサリルクロリド (COCl)2|1.05|
|DMSO|1.1|
|Et3N|2.0|
|CH2Cl2|0.5 M|
-実験
反応容器にアルコール&bold(){SM}を秤り取り,攪拌子を入れて窒素で系内を置換する。0.5 Mになるよう,dry CH2Cl2に溶解し,-78 ℃に冷却する。セプタムを通じ,オキサリルクロリド1.05当量とDMSO-CH2Cl2=1:1 1.1当量を加える。1時間攪拌した後,Et3Nを加えて0℃に昇温する。・・・
&anchor(0)
**Tips
-[[Swern酸化を行ったところ,副生成物が得られた。>Swern酸化#1]]
-[[Swern酸化を行ったところ,α-位のラセミ化がおきた。>Swern酸化#2]]
&anchor(1)
|BGCOLOR(#ddffdd):&bold(){問題} Swern酸化を行ったところ,副生成物が得られた。|
|BGCOLOR(#ffffff):&bold(){回答} 副生成物として,methyltiomethyl体や-chloroketone が考えられる.副反応を抑えるため,DMSOをジクロロメタン溶液にして加える.|
-概要
-原因
反応剤であるDMSOが系内で凍ったため,methyltiomethyl化が進行した.
Swern酸化は通常 -78℃で行われる.反応剤であるDMSOは,融点が16-19℃であるため,そのまま加えると反応系内で固体になってしまう.固体のDMSOは表面のみでしかoxalylchlorideと反応しないために,反応系内に未反応のoxalylchloride が残存.結果,反応系内が酸性に傾き,副反応であるmethylthiomethyl化が進行した.
-解決法
DMSOを加える際,等容積のジクロロメタンと混合し,ジクロロメタン溶液として加えれば固化しない.
#right(){[[上へ>Swern酸化#0]]}
&anchor(2)
|BGCOLOR(#ddffdd):&bold(){問題} Swern酸化を行ったところ,α-位のラセミ化がおきた。|
|BGCOLOR(#ffffff):&bold(){回答} Hunig塩基を用いると改善される事がある。|
-概要
-原因
-解決法
#right(){[[上へ>Swern酸化#0]]}
----
*Swern酸化
#right(){[[戻る>保護・脱保護反応]]}
|BGCOLOR(#dddddd):&color(#8888ff){&bold(){詳しい本}} Strategic Applications Of Named Reactions In Organic Synthesis: Background And Detailed Mechanics: 250 Named Reactions p.59|
#center(){&ref(THP01.png)}
アルコールに対する酸化反応。
1級アルコールに対してはアルデヒドを,2級アルコールに対してはケトンを与える。
-反応機構
-反応の特徴
用いる試薬が全て液体であることと,温和な条件で反応が進行する事が挙げられる。
短所としては,反応によって生成するジメチルスルフィドが非常に悪臭である点と,副反応がいくつか知られている点である。
-類似の反応
DMSOを酸化剤として用いる反応が多く知られている。
この種の反応は,酸化反応が1段階で停止することで,カルボン酸まで酸化が進行してしまう事がない。
SO3・Py酸化
DCC酸化
**実験プロトコル
|BGCOLOR(#ffdddd):酸性|BGCOLOR(#ffffff):-78 ℃|BGCOLOR(red):&color(white){禁水}|
-試薬
|CENTER:試薬|CENTER:当量|
|アルコール&bold(){SM}|1.00|
|オキサリルクロリド (COCl)2|1.05|
|DMSO|1.1|
|Et3N|2.0|
|CH2Cl2|0.5 M|
-実験
反応容器にアルコール&bold(){SM}を秤り取り,攪拌子を入れて窒素で系内を置換する。0.5 Mになるよう,dry CH2Cl2に溶解し,-78 ℃に冷却する。セプタムを通じ,オキサリルクロリド1.05当量とDMSO-CH2Cl2=1:1 1.1当量を加える。1時間攪拌した後,Et3Nを加えて0℃に昇温する。・・・
&anchor(0)
**Tips
-[[Swern酸化を行ったところ,副生成物が得られた。>Swern酸化#1]]
-[[Swern酸化を行ったところ,α-位のラセミ化がおきた。>Swern酸化#2]]
&anchor(1)
|BGCOLOR(#ddffdd):&bold(){問題} Swern酸化を行ったところ,副生成物が得られた。|
|BGCOLOR(#ffffff):&bold(){回答} 副生成物として,methyltiomethyl体や-chloroketone が考えられる.副反応を抑えるため,DMSOをジクロロメタン溶液にして加える.|
-概要
-原因
反応剤であるDMSOが系内で凍ったため,methyltiomethyl化が進行した.
Swern酸化は通常 -78℃で行われる.反応剤であるDMSOは,融点が16-19℃であるため,そのまま加えると反応系内で固体になってしまう.固体のDMSOは表面のみでしかoxalylchlorideと反応しないために,反応系内に未反応のoxalylchloride が残存.結果,反応系内が酸性に傾き,副反応であるmethylthiomethyl化が進行した.
-解決法
DMSOを加える際,等容積のジクロロメタンと混合し,ジクロロメタン溶液として加えれば固化しない.
#right(){[[上へ>Swern酸化#0]]}
&anchor(2)
|BGCOLOR(#ddffdd):&bold(){問題} Swern酸化を行ったところ,α-位のラセミ化がおきた。|
|BGCOLOR(#ffffff):&bold(){回答} Hunig塩基を用いると改善される事がある。|
-概要
-原因
-解決法
#right(){[[上へ>Swern酸化#0]]}
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