もしも℃-uteの岡井ちゃんが本当に男の子だったら

よろセン愛理編(仮) 1

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okaishonen

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 『ベリキュー』が終わって、すぐに新しい番組『よろセン』が10月から始まった。
色々なゲームで競い合った『ベリキュー』と違い、『よろセン』では一人のメンバーが先生になって授業を行う番組だ。
モーニング娘。さん、次にベリーズで、ようやく℃-uteの授業の番になった。
僕らのトップバッターを飾るのは、一番大忙しの愛理である。
担当する科目は体育で、授業内容はゴルフに決まっている。
愛理はお父さんがプロゴルファーで、お母さんも過去にプロゴルファーだったから、ゴルフには詳しいから当然の内容かもしれない。
本人曰く、知識はあっても子供の頃から唄うのが好きでこの世界に入ったからゴルフは全然やっていない、と自己申告していたっけ。
ソロDVDを見る限りでは家族で何回も行っているようだし、慣れているとは思う。
どんな授業かはわからないけど、練習をしているのは無駄じゃないはずだ。

「はい、いい子ちゃんねぇ~」
「ちょっと桃ちゃん邪魔しないでって。集中できないじゃん」
「褒めてるのに文句いわないの。よく頑張ってるねってご褒美なんだから。いい子ちゃんねぇ~」

 僕は今、ゴルフの練習をしている。
練習とは言っても、クラブを握ったりする本格的なものではなくて、TVゲームで練習をしている”つもり”でいるだけだ。
僕の家に高価なゲーム機があるわけはないから人の家でやっているのだけど、もちろん桃ちゃんの家でもない。
なら、誰の家かというとこの子の家なのだ。

「二人とも仲良くゲームはやってね。夢中になってやって壊したりしないでよ」
「は~い。千聖と仲良くゲームやります」
「うわぁ~調子良すぎ」

 トレイに紅茶の入ったカップを載せて、このゲーム機の持ち主こと愛理が部屋に戻ってきた。
今日、僕がそもそもゴルフの練習をすることになったのも、愛理が持ちかけてきたものだ。
他の子には内緒で最初の授業の内容を教えてあげるから家においで、というのが愛理の誘いの言葉だった。
僕も皆よりもいい点を取ろうとズルしてやろうと来てみれば、何故か桃ちゃんもいて、一緒に練習することになった。

 Buono!で一緒になることも多く、愛理と桃ちゃんはたまにメールのやり取りはするみたいだ。
今日のこともメールで知って、面白そうだからと愛理の家まで来たらしい。
桃ちゃんはここのところ、写真集撮影にBuono!、よろセンの収録と大忙しだったから疲れている、って言っていた。
その割に、隣で無邪気にコントローラーを振りまわす桃ちゃんをみると、そんな様子には見えないから驚きだ。
この小さい体のどこにそこまでエネルギーが蓄えられているのか、とてもとても不思議でならない。
本人にしてみれば、これもストレス解消になるからちょっとくらい疲れても問題ないのだとか

「千聖、もっとコントローラーちゃんと振りなよ。そんな腕じゃゴルフ経験者の私には勝てないぞっと」
「桃ちゃん、ゴルフやったことあるの?」
「あるある。写真集撮影に沖縄行ってきた時にちょこっとね。かじってきたとでも言うのかな」
「なぁんだ。それは経験者にはならないって。びっくりさせないでよね」

 お互いに交互にコントローラーを振り、一回振るごとに交代する。
ルールはさっぱりわからないから、夢中になって振っているだけで、これでは遊びと一緒だ。
ただ、そんな僕らを見て、愛理は涼しげな顔で紅茶をすすりながら画面をみてはくすっと笑う。
愛理は僕の前だといつもあんな様子だから気にしないでいたけど、しばらくして突然立ち上がった。
それも一瞬は驚いたような顔をして、次に何かを企んでいるような、例のいやらしい顔になって呟いた。
「面白いゲームをしよう」、と。

「ルールは簡単。ちっさーと私で勝負して、君が勝てばよろセンでやるテスト教えてあげる。
負けたら、今日だけは私の言うことを聞かなくちゃいけないのはどう?」

そう聞いた瞬間、負けたときの自分が悲惨なことになっているのが容易に想像できてしまっていた。

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