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なっきぃ編 4」(2008/10/31 (金) 21:01:41) の最新版変更点

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 カチューシャを買った後、私たちはぐったりするまでずっと遊びまわった。 休みの日にこれだけ騒いだのはどれくらい振りになるんだろう。 ちっさーに誘われなければ、私は今日も今日で家で小説を読んだり、メールに嫌なことを打ち込んで終わっていたと思う。 だから、今日はちっさーに感謝しないといけない。 「ちっさー、ありがとうね。今日はうんと楽しかった」 「僕こそ、遊びにつきあってくれてありがとう。なっきぃと一緒で楽しかったよ」 「キュフフ、もう二人してありがとうなんて。そうだ、せっかく来たんだし、お土産を買っていこうよ」 「うん、そうだね。メンバーにも買っていこう」  私たちはお土産屋さんに寄って、今日いないメンバーの分のお土産まで買うことにした。 二人して全員のお土産を買ってもよかったのだけど、お金のこともあるので分担することになった。 私はもうお土産を買ってあげたいメンバーの目星はついていて、中でもみーたんの分は譲りたくない。 みーたんは私にとっては℃-uteでのお姉ちゃん的存在なのだ。 お土産を差し出して受け取ったみーたんの顔を想像するだけで、ウキウキしてきちゃう。 何をあげたら、みーたんは喜ぶんだろうな。 指を折って、誰に買おうか悩んでいるちっさーに、ちょっと今のところの予定を聞いてみよう。 被るのはよくないし、今なら変更が利くしね。 「ちっさーは誰の分を買うか決めた?」 「うん、僕は舞ちゃんと舞美ちゃん。それから愛理の分を買うよ」  ちっさーは舞ちゃんは確実に出るのはわかっていたけど、まさかみーたんの名前が出るとは思わなかった。 何でちっさーがみーたんの分のお土産を買う気になったのかな? ちっさーがみーたんを私みたくお姉ちゃんとして慕っているのは知っている。 それでも、ちっさーがお土産を買うほどの仲だったとは思えない。 「なっきぃは誰の分を買おうと思ってたの?」 「私はぁ~えりかちゃんと栞菜、それから・・・みーたんの分も」 「なっきぃも?」  私はみーたんのお土産を買っていくことはいくらちっさーでも譲りたくないので、そこはきちんと主張しておく。 そうでもしないと、ちっさーにみーたんのお土産を買われてしまう。 「ちっさーはお小遣いが私より少ないだろうし、みーたんの分は私が買っておいてあげる」 「いいって。舞美ちゃんの分は僕が買うって。誕生日近いし、いいプレゼントになるしさ」 「そっか、みーたん誕生日近いんだ。じゃ、じゃあ、余計に私が買ってあげなきゃ」 「えぇ~僕だけが買ってプレゼントあげた方がよかったのに」  どっちが買うかで私たちは結構言い合いになり、日が暮れてからようやく決着がついた。 結論は、誕生日プレゼントなんだし二人とも買えばいい、という誰でもわかることだった。 「早くこうしていればよかったね。そうすれば、こんな時間にならずに電車に乗れたのにね」 「もぉ~ちっさーのせいだよ。頑固なんだから」 「そんなに怒らなくたっていいじゃん。プレゼントは数じゃないけど、多い方が舞美ちゃん大喜びだよ」 「うぅ~ん、みーたんが喜んでくれればいいな。とくに私のプレゼント」  すぐそこにまで迫ったみーたんの誕生日に、これを渡したら喜んでくれるといいなぁと心配でもあった。 だから、みーたんが誕生日に私が渡したプレゼントを目にして、笑っていたから喜んでくれていると思っていた。 「なっきぃ~ありがとう。大事にするね」 「うん。みーたんが気に入ってくれてよかった。キュフフ」  なのに、みーたんがお礼を返したのは私じゃなくて、ちっさーだった。 ちっさーの十四歳の誕生日前日にあったファンクラブイベント後で、ちっさーはみーたんから可愛いお財布をもらっていた。 何でなの? てっきり、みーたんは私を選んでくれると思ったのに、ちっさーを選ぶ理由がわからない。 私にはちっさーだけがお礼をもらう理由が、数学の方程式以上に理解不能だった。 [[←前のページ>なっきぃ編 3]]   [[トップページ]]

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