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 会場に入り、チケットで指定された席のある二階の階段をあがっていく。 Buono!のライブだけあって、会場内にはあらゆるところにファンの人たちが群がっている。 中には僕がコンサート中にステージからたまにみかける、コスプレをしたファンの人たちもちらほらいる。 他にも暴走族が着る特攻服に『夏焼雅』と刺繍した人や自作のTシャツを着ている人も多い。 皆の気合いがコスプレから伝わってくるようで、僕も今日は三人をいっぱい応援してあげたくなった。 よし、思い切り声を張り上げて応援してあげなくっちゃ。 席についた僕は、桃ちゃんに会場に着いたことを知らせたくてメールを送ってみた。 ライブ開始が近いから携帯をいじっているヒマなんてないだろうけど、知らせないよりは全然いいと思う。 『件名:会場についたよぉ~  桃ちゃん、Buono!一周年おめでとう。(*・∀・)ノ゙ 。+・。゚:*:。・+。・゚*゚ オメデトォ ♪♪♪♪  会場の中はもう満員のお客さんでいっぱいだよ。  今日のライブの成功を祈ってるよ。期待してるからね             千聖』  メールを送り終えた僕は、することもなくなり会場の中をぐるっと見まわしていた。 男のファンの人たちが大勢いる中で、ひと際目立つ可愛い女の子たちをみつけて目が奪われてしまう。 桃ちゃんたちを見にきたのに何をやってるんだ、と自分でも思うけれど、悲しいかな、男の子だから気になって仕方ないのだ。 僕は手前にいる少年っぽい顔つきでショートカットの女の子から観察してみた。 どことなくベリーズのキャプテンに似ていて、笑顔や仕草なんて本人そのものに見えるから見入ってしまう。 その隣にいるのは千奈美ちゃん、そのさらに隣にはりーちゃん、奥には舞美ちゃんとなっきぃまでいる。 待てよ、似た人がこんなに大勢集まるわけはないんだから、そうなるとあそこにいるのは本人たちか。 桃ちゃんはそんな事ちっとも教えてくれなかったぞ。 舞美ちゃんたちに背中を向けて、どういうことか考え込む僕宛てに桃ちゃんからメールが届く。 『件名:期待しちゃいなぁ( ̄ー ̄)ニヤリッ  おぉ~ちゃんと来てくれたみたいで嬉しいよ(●*>凵<p喜q)*゜・。+゜  今日は記念日だから、最高の日にするんでヨロシク!!  ちゃんと見ておくんだよぉ~ライブが終わった後、楽屋で待ってるからね 桃』  慌てて携帯を開いて確認するけれど、メールにも舞美ちゃんたちが来るとは一言も書いていない。 関係者席にいるんだから事務所の人は知っているはずだし、桃ちゃんが知らないはずはないんだけれどおかしいな。 わざと僕を驚かせたいから教えないとかいう事なら、質の悪い悪戯で笑って許せない。 会ったら桃ちゃんにビシッと言ってやらなければいけないな、と決心する。 桃ちゃんは自分では結構大人だと言い張るくせに、やってることは案外子供じみたものが多い。  昔はあれで案外お姉さんやっていたのに、今ではすっかりよく喋るうるさいキャラクターで通っている。 僕にしたってやんちゃな部分が未だにあるけれど、桃ちゃんの場合は周りが大きくなるにつれて子供な部分が強調される。 そのせいなんだろうか、僕は次第に桃ちゃんがお姉ちゃんに見えなくなってしまった。 次第に仲の良い異性の友達に思えてきて、気づいたら舞美ちゃんを好きになっていたというわけだ。 一番の原因はやっぱり二人が別のグループに入って会えなくなったのが大きいんだとは思う。  待っている間は随分長く感じられたけれど、あっという間にライブ開始の時間となった。 幕が上がり始め、今や会場全体が期待と緊張のピークに達し、三人の登場を今か今かと我慢しきれずにいる。 メンバーの名前を呼ぶファンの人たち数人に釣られて、輪唱みたいにメンバーの名前が会場に響く。 がやがやと騒がしい中でようやく幕が上がりきり、メンバーが見えてきたと思ったら、いつのもの位置に三人がいない。 三人はどこと慌てていると、ギターを持った愛理、ベースを持った雅ちゃん、ドラムを前にして座っている桃ちゃんがいた。 予想外のことに皆が驚いている間もなく、三人の演奏で熱いライブが始まった。
 会場に入り、チケットで指定された席のある二階の階段をあがっていく。 Buono!のライブだけあって、会場内にはあらゆるところにファンの人たちが群がっている。 中には僕がコンサート中にステージからたまにみかける、コスプレをしたファンの人たちもちらほらいる。 他にも暴走族が着る特攻服に『夏焼雅』と刺繍した人や自作のTシャツを着ている人も多い。 皆の気合いがコスプレから伝わってくるようで、僕も今日は三人をいっぱい応援してあげたくなった。 よし、思い切り声を張り上げて応援してあげなくっちゃ。 席についた僕は、桃ちゃんに会場に着いたことを知らせたくてメールを送ってみた。 ライブ開始が近いから携帯をいじっているヒマなんてないだろうけど、知らせないよりは全然いいと思う。 『件名:会場についたよぉ~  桃ちゃん、Buono!一周年おめでとう。(*・∀・)ノ゙ 。+・。゚:*:。・+。・゚*゚ オメデトォ ♪♪♪♪  会場の中はもう満員のお客さんでいっぱいだよ。  今日のライブの成功を祈ってるよ。期待してるからね             千聖』  メールを送り終えた僕は、することもなくなり会場の中をぐるっと見まわしていた。 男のファンの人たちが大勢いる中で、ひと際目立つ可愛い女の子たちをみつけて目が奪われてしまう。 桃ちゃんたちを見にきたのに何をやってるんだ、と自分でも思うけれど、悲しいかな、男の子だから気になって仕方ないのだ。 僕は手前にいる少年っぽい顔つきでショートカットの女の子から観察してみた。 どことなくベリーズのキャプテンに似ていて、笑顔や仕草なんて本人そのものに見えるから見入ってしまう。 その隣にいるのは千奈美ちゃん、そのさらに隣にはりーちゃん、奥には舞美ちゃんとなっきぃまでいる。 待てよ、似た人がこんなに大勢集まるわけはないんだから、そうなるとあそこにいるのは本人たちか。 桃ちゃんはそんな事ちっとも教えてくれなかったぞ。 舞美ちゃんたちに背中を向けて、どういうことか考え込む僕宛てに桃ちゃんからメールが届く。 『件名:期待しちゃいなぁ( ̄ー ̄)ニヤリッ  おぉ~ちゃんと来てくれたみたいで嬉しいよ(●*>凵<p喜q)*゜・。+゜  今日は記念日だから、最高の日にするんでヨロシク!!  ちゃんと見ておくんだよぉ~ライブが終わった後、楽屋で待ってるからね 桃』  慌てて携帯を開いて確認するけれど、メールにも舞美ちゃんたちが来るとは一言も書いていない。 関係者席にいるんだから事務所の人は知っているはずだし、桃ちゃんが知らないはずはないんだけれどおかしいな。 わざと僕を驚かせたいから教えないとかいう事なら、質の悪い悪戯で笑って許せない。 会ったら桃ちゃんにビシッと言ってやらなければいけないな、と決心する。 桃ちゃんは自分では結構大人だと言い張るくせに、やってることは案外子供じみたものが多い。  昔はあれで案外お姉さんやっていたのに、今ではすっかりよく喋るうるさいキャラクターで通っている。 僕にしたってやんちゃな部分が未だにあるけれど、桃ちゃんの場合は周りが大きくなるにつれて子供な部分が強調される。 そのせいなんだろうか、僕は次第に桃ちゃんがお姉ちゃんに見えなくなってしまった。 次第に仲の良い異性の友達に思えてきて、気づいたら舞美ちゃんを好きになっていたというわけだ。 一番の原因はやっぱり二人が別のグループに入って会えなくなったのが大きいんだとは思う。  待っている間は随分長く感じられたけれど、あっという間にライブ開始の時間となった。 幕が上がり始め、今や会場全体が期待と緊張のピークに達し、三人の登場を今か今かと我慢しきれずにいる。 メンバーの名前を呼ぶファンの人たち数人に釣られて、輪唱みたいにメンバーの名前が会場に響く。 がやがやと騒がしい中でようやく幕が上がりきり、メンバーが見えてきたと思ったら、いつのもの位置に三人がいない。 三人はどこと慌てていると、ギターを持った愛理、ベースを持った雅ちゃん、ドラムを前にして座っている桃ちゃんがいた。 予想外のことに皆が驚いている間もなく、三人の演奏で熱いライブが始まった。 [[←前のページ>桃ちゃん編 1]]   [[次のページ→>桃ちゃん編 3]]

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