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:Vol.1 藍沢君尋の過去 - (2009/02/11 (水) 21:23:41) のソース

311 :310:2005/04/02(土) 22:37:48 ID:If0w/vye
Vol.1 藍沢君尋の過去 

Part1 登校 

♪~♪♪~♪~♪~~~♪~♪~~~♪♪♪~♪~♪♪~♪~♪~~~♪~♪~~~ 

聞き慣れた着信音で目が覚める。 
「・・・はぁ・・・」 
ベットには僕ともう一人・・・しーくんが一緒に寝ている。 
半分寝ぼけたままメールの内容を見る。 
 ・・・仕事の連絡のメール・・・着信音で分かってはいたが嫌な目覚めだ。 
半分寝ぼけたまま時刻を見る。 
「・・・7時4Part1 登校 
7分・・・・・・え!?」 
急いで横に寝ているしーくんをたたき起こす。 
「しーくん起きて!学校間に合わなくなるって!」 
「うー・・・なにぃ・・・?君尋・・・朝は無理だってぇ・・・。」 
「何寝ぼけてるのさ!朝からいかなくていつ行くんだよ!学校!」 



312 :310:2005/04/02(土) 22:38:21 ID:If0w/vye
僕は急いで着替えて階段を一気にかけおりて、リビングでのんびりTVをみている瑞希さんに向かって怒鳴る。 
「瑞希さん!なんで起こしてくれないんですか!」 
瑞希さんは少し笑ってこっちを向きながら言った。 
「いやぁ、あんまり幸せそうに清水君と藍沢君が寝てるから起こしちゃ悪いとおもってさぁ。」 
「何いってんですか・・・本気で学校間に合わなくなるじゃないですか・・・。」 
「清水君は?」 
僕は用意された朝食を急いで食べながら返事をする。 
「・・・きましたよ。」 
ドスッ!ッドドドドッ!ベチッ! 
「いだだだだ・・・おはよーございます・・・。」 
「清水君おはよう。今日はまた派手に落ちたねぇ。」 
「朝はホンットにドジだよね・・・年上に見えないよ・・・。」 


朝食を食べ終わってテレビの時計に目を移すともう8時をすぎていた。 
「やばっ、瑞希さん、行って来ます!」 
「はい、いってらっしゃい。」 
「気をつけろよ。」 
「うん!じゃね!」 



313 :310:2005/04/02(土) 22:39:40 ID:If0w/vye
Part2 謝罪 
藍沢君が出て行った後、私はうつむきながらつぶやく様に言った。 
「・・・あぁ言う無邪気な姿見てると、本当に嫌になりますね・・・藍沢君や君・・・いや・・・「あの仕事」をしている皆くらいの子は普通だったら元気に友達と遊ぶ物なのに・・・。」 
「・・・仕方がないですよ・・・俺たちは生きるためにはそうしなくちゃならないですから・・・それに俺達はまだいいですよ・・・こうしてここに君尋と俺が入れるのも君尋があれだけ明るく振舞えるようになったのも瑞希さんのおかげじゃないですか。」 
「私にはそれくらいしかできないですよ・・・それに藍沢君については私には何もしてあげられませんでした・・・奪った側の人間が奪われた人間を慰めようとすること自体傲慢だったんでしょう・・・。」 
「・・・・・・。」 
「・・・あぁ、君も行かないと遅れてしまいますよ。」 
「・・・はい。」 


一人になった静寂の中、ふと思いをめぐらせる。 
つくづく自分はこの仕事に向いていない。 
こんなことを清水君にいってどうするというのか。 

許しを請うつもりなのか。 

感謝でもされたいのか? 

全てが余計な事であるのはあの時わかっただろう? 

我ながら浅ましい。いくら優しく接しようが結局は彼らにだけ嫌な思いをさせて自分達はぬくぬくと生活しているという事実は他の幹部に変わりはない・・・。 
私は何がしたいんだ。 

────どうせ私には奪うことしかできないのに 



314 :310:2005/04/02(土) 22:40:41 ID:If0w/vye
Part3 過去 

藍沢君尋は学校が好きだった。 
一緒に遊んでくれる友達がいるし、色々教えてくれる先生もいる。変なことをする大人の人もいない。当たり前もことでも藍沢君尋にとって学校は好きな場所だった。 


元々捨てられていた子だった僕は最初、やさしい、子供のいない夫婦に拾われた。あの頃のことはあまり覚えていないが愛してくれたことだけは覚えている。 
今でも本当の母親と父親はあの人達だったと思っている。 

だけどお母さんとお父さんは5歳の時に死んでしまった。 
僕はそのままお母さんのお母さん、つまりおばあちゃんの所に預けられたが、おばあちゃんは本当の孫じゃない僕に厳しかった。 
おばあちゃんは死んだお父さんとお母さんの保険のこともあってお金はあったが、僕にお金を使うのがいやだったのか、僕はあまりいいものを食べた覚えはないし、お手伝いもいろいろとさせられた。いろいろ理不尽な愚痴も言われた。 
だけど僕はおばあちゃん以外に知っている人もいなかったから、僕は8歳の時におばあちゃんが僕が捨て子だったことを漏らすして僕が家を出るまで学校にも行かせられなかった。 



315 :310:2005/04/02(土) 22:42:41 ID:If0w/vye
学校に行ったのは公園で組織に拾われてから。 
僕の担当の相沢は優しくしてくれたわけでもなかったが、怒ることも特になかったし、学校にもいかせてくれたし、ご飯もおいしかった。基本的な勉強が足りない僕のために瑞希さんや僕より少し上の人たちや清水くんもは勉強を教えてくれた。 
みんななんだか学校で見る上級生や登校の時にみる中学生より全体的に静かで大人びてて、時々皆すごく疲れていた。 

10歳になる少し前のその日がくるまで僕は組織がボランティアの団体かなにかだと思っていた。 

説明を受けても当時9歳の僕にはよく分からなかった。 
痛いのかを聞いたら痛い時もあるし、気持ちいい時もあると言われた。 
でも嫌な事だと思うと言われ不安になった。 

指定された近くホテルに行く前に瑞希さんが僕を抱きしめて、ごめんね、と言った。 

意味が分かったのは後のことだった。 




316 :310:2005/04/02(土) 22:44:00 ID:If0w/vye
Part4 戯れ 

指定された部屋へいくと好青年風の人が立っていた。 
その人はいまでもくるからよく知っている。 
相山さん。当時24歳で、新しく企業を立ち上げて成功した若社長。 
そして。 

───初めて僕を汚した人。 


一応の自己紹介をされたが分かったのはこの人の名前と偉い人だということだけ、この人の性癖なんて知る由もなかったし、僕がそういう人に好かれる顔だというのも知らなかった。 

「とりあえずシャワーを浴びてきな。」 
「・・・?はい。」 
言われるがままにシャワーを浴びる。放課後に遊んだときに汗をかいたから気持ちいい。 
いい人なのかな・・・そんな思いはシャワーを終えて数分で消し飛んだ。 

「な・・・なに・・・?」 
せっかく着替えた服を相山さんはすぐに脱がしはじめた。 
「気持ちいいことをするだけさ。」 
相山さんに無理やりシャツまで脱がされ、僕は内山さんの前で裸にされる。 
「やだぁぁ!!離してぇ!」 
足と腕を押さえつけられて身動きが取れない不快感と幼いなりに裸をみられる羞恥心で半泣きになる。 
「かわいいねぇ、君尋くん。顔だけじゃなくてその態度とか・・・。」 
いいながら相山さんは僕の股間に手を伸ばす。 
「やぁぁ!何・・・!わかんないよ・・・!」 



317 :310:2005/04/02(土) 22:44:40 ID:If0w/vye
必死で動こうとしても片腕一本で抑えられて両手はびくともしないし、踏まれてる両足も動かない。 
そうこうしてる間に相山さんの手が僕のソコを揉みしだく。 
「ひぁ・・・!なに!?なにしてるのぉ・・・?」 
なんだか少し気持ちいい刺激が僕の体を走る。 
「そんな年齢でもやっぱり感じるんだねぇ。もしかしてもう出るのかな。」 
そういってる間に僕のソコはどんどん大きくなり、僕が見たことない大きさに変わる。 
そして僕の体を巡る刺激も強くなっていく。 
「なにこれぇ・・・こんなの変だよぉ・・・気持ち悪いけど・・・気持ちいぃ・・・。」 
いつのまにか相山さんの手の動きが上下に動く動きに変わり、上手い手つきで僕のソレを弄ぶ。 
「いやぁ!ダメぇ・・・!ソレ・・・!なんか変になるよぉ・・・。」 
「今までいじったことないのかな?感じやすいみたいだね。」 
相山さんはうれしそうに笑いながらいう。なんだか僕の表情を楽しんでるみたいだ・・・。 
僕のソレの先端から何かうすい色のものがでてきて、くちゅ、くちゅといやな音をたてる。 
そうしてる間にもどんどん快感が強くなっていく。 
「ひぃぁあぁ!だめぇ!!なん・・か恥ずかし・・いし・・・なんか、なんかでちゃうよぉ!!」 
「やっぱり男の子だね・・・。いいかい?出そうになったらイキますっていうんだよ?」 
「ひぅぅ!はぁ、あぅ!・・・あっ!でちゃ・・・!でちゃう!あぁ!イキます・・・!ひぃぁあぁぁぁ!」 
ドクドクと僕のモノの先端から白いモノが飛び出し、僕とシーツをよごしていく。 
「ひぅ・・・・ふぁ・・・。」 
強制的な快感から開放されて相山さんに寄れかかる。 
なんだか目の焦点があわなくて力が入らない。相山さんがなにか言ってるけどよく頭に入らない。 
結局なにしにきたんだろ・・・。 

───だけどまだ終わりでないことを僕は身をもって知ることになった。 





318 :310:2005/04/02(土) 22:45:24 ID:If0w/vye
Part5 穢れ 

かちゃかちゃと相山さんのベルトが外れる音がして、相山さんの方をみるとそこには高揚した顔の内山さんと僕とは比べ物にならないほど、巨大な相山さんのモノ。 

「大きい・・・。」 
素直に口にだしてしまうが、なんとなく恥ずかしくなって顔が赤くなる。 
「これから僕も気持ちよくさせてもらおうかな。」 
この時は自分のを僕のをした時みたいにするのかな、と思っていた。 
ふいに僕に体を持ち上げられる。 
「したことないんだよね?じゃあちょっと時間をかけて準備しなくちゃね。 
「え・・・?あぅ!」 
相山さんは何かヌルヌルした物をお尻の穴に塗り始める。 
「あ・・・くぅ・・・。」 
今度は指は中に入ってきて、中にもヌルヌルした物を塗りこんでいく。 
僕は四つん這いでいるのが精一杯になって相山さんにお尻を向ける形になる。 
「はじめてなのにヤラシいね・・・ココそんなに気持ちいいのかな?」 
中に入る指が2本に増え、一層早く抜き差しを繰り返す。 
ローションがくぽくぽとまたいやらしい音を立てて静かな部屋に響く。 
わざとお尻を向けたわけではなかったけど、気持ちいいのはホントウだったし、反論しようにも、恥ずかしさと快感で言葉を出す余裕がない。 
「くぁ・・・ちが・・・ふぅぅ・・・いやぁぁ!」 
その声とお尻からでる音に反応したのか、相山さんの息が少し荒くなり、入れられる指が3本になる。 
その指が僕の中に抜き差しされながら、開いたり閉じたりする。 
初めて感じる刺激に僕は頭が混乱してくる。ただお尻からくる快感しか頭に入ってこない。 
「ぅぁぁああ・・・!やだ・・・コレ・・・!!苦しい・・・!!!またヘンになっちゃうよぉぉ!!!」 
わけが分からずついに泣き出してしまう。 
なんだか酷く情けない気がする。初対面であった人に十数分で自分のを弄ばれてお尻に指を突っ込まれて。 
気持ちよさも恥ずかしさも自分が今まで感じたことのないくらいの大きさだった。 



319 :310:2005/04/02(土) 22:46:06 ID:If0w/vye
「さて・・・そろそろいいかな。」 
お尻に相山さんが近づいてくる。なんとなく危機感を察した僕は四つん這いのまま逃げようとしたけど、腰をつかまれて動けなくなる。 
そして相山さんは自分のもって、もう一つの手で僕のお尻の穴を押し広げる。 
相山さんのモノの先端が僕の穴に当たる。 
「いやっ!!なに!?なにか当たってる・・・!?」 
そのままズブズブと僕の中に入る。 
「ひぃぁぁぁぁあ!!!ダメぇ!こないで!僕の中にはいってこないでぇぇぇ!!」 

熱い。肉を入れられたお尻が熱い。涙がこみ上げてくる顔も、体の中も、僕のモノも。 
指を入れられていた所まではすぐに沈んでいった相山さんのモノも進みが悪くなり、押し付けるようにして、ギチギチと僕の穴を裂いてはいってくる。 
「いやぁぁぁあ!!痛いぃ・・・!痛いよぉ!あぁぁぁああぁ!!」 
僕の顔から大粒の涙がポロポロこぼれる。体を捻って請うように相山さんの顔を見る。 

笑っていた。声をだして愉快そうに笑っているわけでも、嘲笑しているのでもない。ただニヤリと、ひたすらいやらしい目を僕に向けた。 
───恐い。そこしれぬ恐怖が僕を襲う。僕らいくら嫌がってもこの地獄が終わることはないことを痛感した。それでも僕が泣き叫ぶのは止まらない。叫ばずにはいられなかった。 
「いやぁぁぁぁぁああ!やめてぇぇぇ!!痛いから・・・!!もうダメなのぉぉぉ!!!」 
相山さんは何も言わず容赦なく入ってくる肉の進行を止めることはない。 
相山さんも僕もどんどん息遣いが荒くなる。 
ついに相山さんのモノは僕の最奥にたどりつく。しびれるような痛みとびちっという嫌な音が僕を貫く。 
「ぁぁあああぁあああぁあぁあぁぁああああぁああぁぁぁあああ!!!!!」 
少しの間痛みがやわらぐ。荒れた息を整える。なんだか訳が分からない。 
───なんでこんなことしなきゃいけないんだ・・・。僕がなにかしたの・・・?おばあちゃんの家を出たのはそんなにいけないことだったの・・・? 
「ようやく入ったね・・・。・・・大丈夫かい?」 
顔は相変わらずイヤらしい目つきのままそんな無神経なことを聞いてくる。無理やり痛いことをした癖に大丈夫かどうかなんて分かりきってることじゃないか。 
 ・・・なんだかもうどうでもいい。疲れた。 
僕は返事をしなかった。 




320 :310:2005/04/02(土) 22:47:07 ID:If0w/vye
「じゃあ、動かすよ。いいかい?」 
やはり僕は返事をしなかった。・・・また痛いことをされるんだ。どうせ逃げられない。 
酷くどうでもいい。 
この人は黙っているのも肯定と取ったらしい。否定しようが関係ないだろうが。 
ズルズルと最奥を貫いていたモノを引き抜いて、また貫く。その動作を何度も繰り返し、ひたすら僕を貫く。貫く。何度も貫く。 
抜く動作で意識と力が抜けそうになり、すぐに貫かれて痛みでまた意識ももどらせる。 
「・・・っふぅ・・・!くぅぅ・・・!・・・ぁ・・・。」 
目をギュっと閉じて声を出すのを精一杯我慢する。 
この人は僕が声を出すのを喜んでいた。今の僕にできる精一杯の反抗だった。 
なんど貫かれて、意識が落ちそうになっても、ひらすら耐えた。ぐちゅぐちゅとかみちみちとか僕のお尻から色んな音がして恥ずかしい。だけど耐えた。ほんの小さな反抗のために。 



321 :310:2005/04/02(土) 22:47:39 ID:If0w/vye
「ん・・・うぅ・・・!ぅぁ・・・!・・・ぎぃ・・・・・・!。」 
この時は知らなかった。精一杯耐えてる顔と声がまた「ソソる」ものだと言うことに。 
だけど知らない僕には耐えることしかできない。 
「かわいいねぇ・・・君尋君・・・だけどそろそろ・・・。」 
なんだか僕の中にあるものが大きくなってる気がする。いやらしい音も大きくなってる。 
あの人の息遣いもせわしない。 
「う・・・!出る!イクよ!君尋君!。」 
イク・・・?さっき僕のから白いのが出る時もいくって・・・。 
そんな!だって・・・あの人のは・・・僕のなかに・・・! 
「やめっ・・・!!出し」 

───びゅる 

なかであの人のモノがはじけて脈打ちながらドロドロしたモノを僕の中にぶちまける。 
「いやぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!こんなの・・・!だめぇぇぇぇ!!」 
声を出すのを我慢していたことなんか、消し飛んでいた。 
だけど、叫んだ所に脈打ちは止まらない。 
「・・・はぁ・・・はぁ・・・よかったよ・・・君尋君。」 
そういったこの人は出し切った自分の物を引き抜いた。 
ぐぽっと言う間抜けな音とともに僕のお尻から白いどろどろとぬるぬるした物が混ざったのが吐き出される。 
混濁した意識の中で僕の頭の中に出てきた言葉。 

───ヨゴレタ。 
ただなんとなくそんな言葉が頭にうかんだ。 



322 :310:2005/04/02(土) 22:48:56 ID:If0w/vye
Part6 拒絶 

気分は不思議と落ち着いていた。もう涙もでない・・・。涸れちゃったのかも知れない。今日一日でいっぱい泣いたから。 
あの人が出て行った後、僕はシャワーを浴びるのもしんどくて、濡れタオルで少し体を拭いてから着替えてすぐにでた。 
あの部屋にいたくなかった。忘れてしまいたい。叶わない願いだけど。 

腰がいたいし、シャワーを浴びなかったからお尻の中も少し気持ち悪い。 
事務所には行きたくなかったが、僕の部屋はあのビルの4階だ。 
通らないわけにはいかない。 



323 :310:2005/04/02(土) 22:50:11 ID:If0w/vye
事務所に入る。 
カウンターごしに座っていた瑞希さんがこっちにきて手を伸ばす。 
触れそうになる瞬間、僕は瑞希さんの手をはじく。 
「・・・さわら・・・ないで・・・。」 
瑞希さんだって僕にこんなことさした一人だと思うと、触られるのが嫌になった。 
瑞希さんに当たったってしょうがないのに・・・。 
「・・・すみません。」 
払われた方の手をさすり視線を僕から外す。 
「だけど、報告はしてくださいね・・・。キスをされたり、コスプレさせられたりとか、とか・・・相山さんにどこか、舐められたり、舐めさせられたりはしてませんね?」 
無言で頷く。そして早足で廊下の方へ歩いていく。 
「・・・ごめんなさい。」 
角を曲がる前に2度目の謝罪が聞こえる。拒絶したのは僕の方なのに、心が少し痛む。 
だけどそれ以上に瑞希さんに対して軽蔑のような感情が生まれる。 
 ・・・どうせまたこんなことをしなくちゃいけないんだ。いくら謝られたってすることに変わりはないんだ。 
 ・・・だったらそんな言葉は聴きたくない。そんなことしたって僕の心は動かない。 
 ・・・・・・そんなことしたって僕はあなたを許さない。 

だだっぴろい自分の部屋のベッドに倒れこむ。 
なんだが僕は自分の心が冷たくなったような気がして悲しくなる。 
「うぅ・・・うぅぅぅぅぅうううぅ・・・・。」 

誰もいない部屋に僕の鳴き声だけが響いていく。 

Vol.1 藍沢君尋の過去  ─終─ 


 -[[:Vol.2 清水広哉との話]]
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