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22 :名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 18:28:57 ID:1Kl4c+8u 「ふぁ~ぁあ~」 あくびしながら大きく伸びして、その伸ばした腕をカウンターに下ろし、頬杖をついて店の角の高い棚に載せられているモニターに目をやる。 平日の夕方、面白みのない情報番組が流れているのを観るでもなく眺めているだけ。 友人の紹介で始めたこの今時めずらしい個人経営のレンタルビデオ店でのバイトは、自給は安いがほとんどぼーっとテレビを眺めてるだけで終わる楽な仕事、そんな風に思ってて俺は気に入っていた。 まぁ、時々は退屈過ぎると思う時もあるのだが。 しかし、最近はその退屈を紛らわせてくれるお客さんが来てくれるようになった。 来るとしたらいつもこの時間帯だな。 そう思っていると、キィと音を立ててガラスの扉を押し開けて一人の少年が入ってきた。 トレーナーにハーフパンツと言う格好の少年は、見たところ中学生くらいだろうか。 「いらっしゃいませ~」 関心のないふりをして、モニターに映るテレビ番組を見ながら言う。 洋画やアニメの置いてある一般コーナーでしばらくウロウロするのが、彼のいつもの行動パターンだ。 俺は頃合を見計らうと、カウンターの後ろにあるDVDやビデオテープの整理を始める。 少年はアニメの棚の角から時折こちらを覗っているが、俺はそれに気付かないふりをして一抱えのビデオテープを持つとカウンターからカーテン1枚で仕切られた倉庫に引っ込んだ。 倉庫でソフトの整理をしていると思わせておいて聞き耳をたてると、カウンターの前を通過してAVコーナーへ小走りに移動する足音を捕らえた。 いつもどおりだな。 そう思ってカウンターにもどり、入り口から見えないように180度回り込んだ場所に設置されているAVコーナーを、天井の角に設置されているミラー越しに監視する。 陳列されたパッケージに触れることなく、端から顔を近づけて次々に並んだ女優の裸を凝視する少年。 両手はハーフパンツのポケットにしまわれて、なにやらもぞもぞ動いているようだが、ミラー越しでは良く分からない。 俺はモニターに映し出されるテレビ番組を、ビデオデッキからの映像に切り替えた。 店内に流されるのは古い無声映画になり、小さく流れていたテレビ番組の音声が消え、しんと静まり返る。 少年はそんな些細な変化に気付くこともなく、両手をポケットにしまったまま陳列されたAVのパッケージを見ている。 耳を澄ましていると、時折、くちゅっ・・・と聞こえるか聞こえないかというくらい小さな湿った音が聞こえてくる。 程なくして、その音の間隔が短くなった。 くちゅっくちゅっと続けられる音が途切れたかと思うと、押し殺した吐息を鼻から抜くような「んふぅーっ」と言う呼吸音が聞こえ、ミラーに映る少年は少し腰を引いた格好で固まっていた。 その硬直が終わると少年は、両手をポケットから出し、トレーナーの前の裾を少し持ち上げてハーフパンツの前の部分を確認するように覗き込むと、キョロキョロと辺りを見回してからAVコーナーの出入り口付近まで移動してきた。 俺はミラーからモニターに視線を移し、こちらを覗う少年に気付かないふりする。 そして再び倉庫に用事あるかのようにカウンターを離れると、その隙にAVコーナーから駆け出していく足音を聞いた。 今度来たら声をかけてみようか・・・ そんな風に思い、ニヤリとしてしまう自分にハッとする。 AVをありがたがっていた彼と同じ頃の自分に重ね合わせて懐かしさからの思いなのか、それとも俺はあの少年に興味を持ったのか・・・   -[[:続き>:無題(少年ツタヤw・2)]]
22 :名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 18:28:57 ID:1Kl4c+8u 「ふぁ~ぁあ~」 あくびしながら大きく伸びして、その伸ばした腕をカウンターに下ろし、頬杖をついて店の角の高い棚に載せられているモニターに目をやる。 平日の夕方、面白みのない情報番組が流れているのを観るでもなく眺めているだけ。 友人の紹介で始めたこの今時めずらしい個人経営のレンタルビデオ店でのバイトは、自給は安いがほとんどぼーっとテレビを眺めてるだけで終わる楽な仕事、そんな風に思ってて俺は気に入っていた。 まぁ、時々は退屈過ぎると思う時もあるのだが。 しかし、最近はその退屈を紛らわせてくれるお客さんが来てくれるようになった。 来るとしたらいつもこの時間帯だな。 そう思っていると、キィと音を立ててガラスの扉を押し開けて一人の少年が入ってきた。 トレーナーにハーフパンツと言う格好の少年は、見たところ中学生くらいだろうか。 「いらっしゃいませ~」 関心のないふりをして、モニターに映るテレビ番組を見ながら言う。 洋画やアニメの置いてある一般コーナーでしばらくウロウロするのが、彼のいつもの行動パターンだ。 俺は頃合を見計らうと、カウンターの後ろにあるDVDやビデオテープの整理を始める。 少年はアニメの棚の角から時折こちらを覗っているが、俺はそれに気付かないふりをして一抱えのビデオテープを持つとカウンターからカーテン1枚で仕切られた倉庫に引っ込んだ。 倉庫でソフトの整理をしていると思わせておいて聞き耳をたてると、カウンターの前を通過してAVコーナーへ小走りに移動する足音を捕らえた。 いつもどおりだな。 そう思ってカウンターにもどり、入り口から見えないように180度回り込んだ場所に設置されているAVコーナーを、天井の角に設置されているミラー越しに監視する。 陳列されたパッケージに触れることなく、端から顔を近づけて次々に並んだ女優の裸を凝視する少年。 両手はハーフパンツのポケットにしまわれて、なにやらもぞもぞ動いているようだが、ミラー越しでは良く分からない。 俺はモニターに映し出されるテレビ番組を、ビデオデッキからの映像に切り替えた。 店内に流されるのは古い無声映画になり、小さく流れていたテレビ番組の音声が消え、しんと静まり返る。 少年はそんな些細な変化に気付くこともなく、両手をポケットにしまったまま陳列されたAVのパッケージを見ている。 耳を澄ましていると、時折、くちゅっ・・・と聞こえるか聞こえないかというくらい小さな湿った音が聞こえてくる。 程なくして、その音の間隔が短くなった。 くちゅっくちゅっと続けられる音が途切れたかと思うと、押し殺した吐息を鼻から抜くような「んふぅーっ」と言う呼吸音が聞こえ、ミラーに映る少年は少し腰を引いた格好で固まっていた。 その硬直が終わると少年は、両手をポケットから出し、トレーナーの前の裾を少し持ち上げてハーフパンツの前の部分を確認するように覗き込むと、キョロキョロと辺りを見回してからAVコーナーの出入り口付近まで移動してきた。 俺はミラーからモニターに視線を移し、こちらを覗う少年に気付かないふりする。 そして再び倉庫に用事あるかのようにカウンターを離れると、その隙にAVコーナーから駆け出していく足音を聞いた。 今度来たら声をかけてみようか・・・ そんな風に思い、ニヤリとしてしまう自分にハッとする。 AVをありがたがっていた彼と同じ頃の自分に重ね合わせて懐かしさからの思いなのか、それとも俺はあの少年に興味を持ったのか・・・   -[[:続き>:無題(少年ツタヤw・2)]]

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