鬼【イレギュラー】(後編) ◆2Y1mqYSsQ.



≪何で……≫
「バロット……」
 一番に戸惑いの声をあげたのは、バロットであった。分かっている。
 誰よりも認識能力が高く、状況を整理できたバロットは、あ~るの意図をちゃんと理解した。
 だからこそ、不愉快だった。許せなかった。
 そんな自分が、醜かった。
≪ミクを殺して……KOS-MOSとラミアを襲ったのに……なんで最期だけ……≫
 理不尽だ。バロットは辛うじて、その言葉を飲み込んだ。仲間を失った怒りをぶつける対象が消えたのだ。
 すべては、運が悪かった。そうとしかいえない状況だったのだろう。
 詳しい事情はまだ分からないが、バロットのその推測が正しいのであれば、ミクが死んだ悲しみを、KOS-MOSが殺された怒りを、どこにもぶつけることができない。
 誰もが一生懸命に生きて、起きたすれ違いなのであろう。
(ウフコック……あなたなら、こういうときなんていうの……)
 頼もしいハードボイルドな相棒に思いを馳せても、答えは返らない。
 傍に彼がいないことが、とても寂しかった。
(感傷は……後回し)
 バロットはウフコックの姿を思い出し、心を落ち着けた。ここには憎しみを抱いても、戦いを続けるものはいない。
 それが分かった以上、対話を次の行動とする。泣いているソルティに、バロットは近寄ることを決める。
 ラミアがやってきて、バロットの高い認識能力はそれに気づいた。
≪ラミアッッ!!≫
「バロ……」
 説明している暇はない。バロットは全身に力を込めて、ラミアを吹き飛ばす。スナークでラミアの行動を、後方へと移動させることに全力を使う。
 もはや自分をどうにかする力は残されたいない。そのバロットを、矢のように鋭いチャージショットが貫いた。

「バロットォォォォオオォォォォォ!!」

 ラミアの叫び声が聞こえる。闇が広がるバロットの視界では、金色のネズミがバイバイするように腕をふって遠ざかっていた。
 とても寂しい。バロットはその感情を抱き、意識を閉ざした。
 最後に見たエックスの表情は、まるで鬼のようだったと感想を抱きながら。


 エックスはあ~るに光弾が届いたのを見届け、一歩も動けずにいた。
 確かに、バロットを殺すつもりはなく、腕を吹き飛ばすだけだったのだ。
 なのに、エックスのバスターは、またも他者を壊した。しかも、彼は……あ~るはイレギュラーではなかった。
 本当に、あ~るはエックスが守るべき仲間だったのだ。ソルティのあ~るを呼ぶ声が痛い。
(あ~るは……イレギュラーだった? イレギュラーのはずだった……?
違う……あ~るをイレギュラーだと思ったのは……俺が『イレギュラーに騙された』と思いたかったからなんだ……)
 エックスはその事実に気づいて、自分の心の醜さに愕然とした。
 KOS-MOSを撃ったのはエックスなのだ。その彼女をあ~るを襲うイレギュラーだと判断して撃ち抜いた。
 事実は違っており、彼女はイレギュラーではなかった。だから、イレギュラーであるあ~るに自分は踊らされたんだと、思い込んだのだ。
 そのあ~るは、ソルティだけでなく、バロットすら庇った。自分を省みずに。
 イレギュラーと認定された者にも、信念があるものがいる。もう一つの正義として、エックスに対峙した者がいる。
 だが、今回は違う。あ~るをイレギュラーだと、狂ったのだと判断したのは、他ならぬエックスなのだ。
 何の罪も無い者を殺した罪を、あ~るに押し付けた。その苦しみがエックスを襲う。
 あ~るは自分の罪を贖ったのだから、余計にエックスの胸がえぐれていく。
(俺は……何の力もないあ~るに劣るのか……。なぜ……俺は……)
 エックスの心を、黒い蛇がのたうち、締め上げていく。なぜこんなことが起きるのだろう。
 イレギュラーがいなくても、争いが起きていく。みんなが戦いをやめてくれない。
 自分が争いをやめるよう訴えても、誰も聞きはしない。シグマが戦争を仕掛けてきたときと同じ、無力感がエックスを襲う。
「誰も……戦いをやめてくれないから……」
 自分だけに聞こえるほどの声量で、エックスは呟く。悲しみが徐々に、争いを続ける連中への怒りへと変わっていった。
 戦いたくなかった。争いなんて、死ぬほど嫌だった。
 それでも戦わざるを得なかったのは、シグマが煽ったにしろ、戦いをやめない連中がいたからだ。
 そいつらを非難する資格なんてないのは分かっている。戦いを止められない、自分にも責任があるからだ。
「…………だったら、止めてやる……。もう、こんなことさせるもんか……」
 それでも、力が欲しい。何もかも、黙らせる力が。戦いを続ける者を、砕く力が。
 Xをエックスが殺さない、KOS-MOSを撃ってしまうエックスがいない、あ~るに罪を押し付けないエックスが、そんな自分がいる世界を、エックスは渇望する。
 ならば力で手に入れる。シグマを倒すのは自分だけでいい。そうでもしないと、無益な争いが生まれてしまう。
 エックスに狂気が宿る。本人はその考えが微塵も間違っていないと確信しているのが、さらに狂気を加速させていった。
 PDAを操作する。ちらっと中身を確認しただけだが、このPDAにはエックスの求める『力』があった。
 エックスはその鎧を身にまとう。チャージを行い、鋭い一撃をラミアに向けた。
 彼女は戦った。その結果、あ~るが死ぬ結果を生んだ。だからエックスは迷わず放つ。
 本来なら、彼が未来で手に入れるパーツ『ファルコンアーマー』のバスターより吐き出された、『スピアチャージショット』が鋭く彼女を狙う。


 余談だが、ここでなぜ、すでに支給されたパーツと違ってファルコンアーマーが一式そろって支給されたのか説明しよう。
 もともと、ファルコンアーマーは四回目の戦いまでのパーツのように、バラバラでライト博士によって手渡されたわけではない。
 シグマウィルスによる事件が起きた時の産物であるファルコンアーマーは、プログラムとしてエックスたちに託されて、すべてのデータがそろった際にパーツをまとめて渡されたのだ。
 シグマウィルスによる、アーマーへの影響を避けるためである。そのため、ファルコンアーマーはバラバラで存在しないアーマーの一つなのだ。
 その時、シグマが起こした事件が特異な物であったため、エックスはファルコンアーマーを手に入れた。
 だが、平和を願って渡されたアーマーは、皮肉にもエックスの力の渇望を強めた結果となった。
 力を得たエックスが即座に、争いを止めるためにバスターを放つ。
 そう、誰も『戦う者がいない』状況を、作り上げるために。
 無実の者と、罪を悔いたものを殺した痛みは、エックスを追い詰めた。
 戻ることのない道へと、進ませるほどに。エックスにもう、元のやさしい道へと戻る気はない。
 もともと戦うことに気を病んでいたエックスに、決定的な決断が訪れた。
 シグマを滅ぼし、おのれも死ぬ。そして、戦うものはすべてエックス自身が砕く。
 それがたとえ、親友であったとしても。無理やりにでも、戦えなくして。


「エックスさん! なぜっ!?」
「……分かっている。ソルティ、俺が間違っているって……」
 エックスは搾り出すように、ソルティに向かって告げる。もう、自分は彼女とはいられない。
 一度ならず、二度も罪を犯し、なおかつ最初の罪から逃げた自分には、彼女といてやる資格などない。
 それでもエックスは、誰かが戦うのが我慢ならなかった。こんな悲劇が、また誰かに起こるのかと思うと、たまらなく悲しくなった。
 きっとエックスは、多くの正しき心を持つものを殺すだろう。
 だけど、シグマが仕込んだこの殺し合いでは、誰が正しい心を持って、誰が間違った思いを持っているのか探るすべはない。
 ゆえにエックスは、争いを潰し続ける。力を、持っているのだから。
「だけど……戦う連中がいなくなれば……もう青い髪の人や、あ~るのように悲劇が生まれないだろ?
だから俺は…………ここにある殺し合いをすべて潰すよ。君も、もう戦わないでくれ。隠れていてくれれば、俺が全てを終わらせる」
 エックスの顔はうつむいて、ソルティが確認することができなかった。
 それを知らず、エックスはソルティへと視線を向ける。ソルティが息を呑んだ。
 彼女の瞳に映る、自分の顔を見て納得する。エックスが見た、彼自身の表情はまさしく、鬼【イレギュラー】であった。
 だからこそ、その続きを告げる。

「もし君が戦いに加わったのなら……俺はその戦いごと君を殺す」

 決別の言葉。それは今までのエックスとの別れでもあった。
 だからこそ、以前のエックスを知るソルティに告げる。もう、エックスは鬼でいる覚悟をした。
 ソルティがエックスに喋りかける前に、その身体をエネルギーに包ませる。
 巨大なエネルギー弾が下から湧き上がってきた。これはファルコンアーマーに蓄積されたダメージエネルギーを放出する、最大の技。


 ギガアタック。
 これでTV局は崩壊する。ソルティなら、エネルギー弾に耐えて、建物が崩壊しても生き延びるだろう。
 ビル全体が破壊され、TV局の壁から外へとエックスは躍り出る。
 ソルティが呼び止めるが、聞き届ける気はない。フットパーツからエネルギーを全身に纏わせて、宙を浮く。
 フリームーブと呼ばれる移動法をもってして、エックスはTV局から離れた。
 本来の時間の半分程度の飛行しかできないが、今はそれで充分である。
 ファルコンアーマーは天空を駆ける、白き希望のアーマー。
 だが、エックスの胸にはどす黒い絶望と、戦いを止めるためだけになった鬼の顔しかなかった。


 崩れ落ちる建物の中、ソルティは後ろを振り返る。
 身体に痺れるダメージが残っているが、動けはする。なら、他のメンバーはどうであろうか。
 ラミアは完全に気絶している。フランシーヌは何とか意識を保っているようだ。
「大丈夫ですか!?」
「は、はい。しかし……」
「私を……おいていけ……」
 ラミアはどうやら、意識があったらしい。苦しそうに、首だけをソルティに向ける。
 瓦礫が崩れていき、いつ建物が崩壊するか分からない。その状況で、ラミアはしっかりと意思を持ってソルティに告げる。
「あのエックスの攻撃で……私はしばらく動けそうにない……。
バロットからもらった命だが……どうしようもない……。フランシーヌ、君は逃げて……」
「いいえ、そういうわけにはいきません」
 フランシーヌは、ラミアを掴む。ラミアが抗議するが、聞く気はないらしい。
 ラミアが投げ飛ばされ、ソルティは受け取った。
「あなたも……」
「いえ、見てください。私の足は瓦礫に挟まれて、身動きが取れません。ここは、私をおいて向かってください……」
「私がそこに行って、瓦礫を……」
「時間がありません! 早く、この場を離れなさい!!」
 フランシーヌが叫ぶが、その声すら瓦礫が崩れていく音に消えていく。
 ソルティが彼女を救いにいこうとして、頭の上に巨大な瓦礫が落ちてきた。
 頑丈なソルティなら、耐えられるかもしれない。だが、抱えているラミアは溜まったものじゃないだろう。
 とっさに、ソルティはラミアに圧し掛かって、身体で庇う。
「や、やめろ……」
「やめません……もう、あ~る君みたいに、誰も死なせません!」
 ソルティが必死で叫ぶが、無情にも瓦礫は迫る。ラミアの視界に絶望が襲い掛かり、フランシーヌが叫んだ。

「本郷ッ!!」

 その瞬間、唸るエンジン音をソルティたちは聞いた。
 巨大な瓦礫が真っ二つに裂かれる。間から出てきたのは、ライドチェイサーの前輪部にビームセイバーを発生させた1号ライダー。
 彼はバイクを着地させ、ソルティたちの前に立った。
「最後の最後だけは、どうにか間に合ったようだな……」
 仮面ライダー1号、ついに彼女たちの元へと戻ったのであった。


「これは……いや、詳しいことは後だ。ここを脱出する!」
「はい……でも、申し訳ないのですが、ラミアたちを頼みます」
「それは……!?」
 ラミアが反対の意を示すが、フランシーヌの言葉は穏やかだ。
 己の死を受け入れている。いや、もともと死に場所を探していたような彼女だ。迷いはないのだろう。
 もっとも、1号ライダーに死を受け入れさせるつもりなどなかった。首だけを、ソルティに向ける。
「君、まだ動けるか?」
「は、はいっ!」
「ならこいつでラミアをつれて脱出してくれ。俺はフランシーヌを救う!」
「本郷…………」
 それしか手はあるまい。間に合うかどうかは、賭けだったが。
 とはいえ、うまくいかないのは世の常。瓦礫が粉砕され、現れた影に1号は顔を顰める。
「どうやら、逃げ回るのもここまでのようだな。仮面ライダー1号」
 ハカイダー、彼は1号ライダーを追ってここまで来たのだ。
 拳を握り締めている。まずい。今は時間を浪費している暇はない。

「ムゥン!!」

 しかし、ハカイダーは予想とは違い、その拳を1号へと振るわなかった。
 ハカイダーの拳は、フランシーヌの足を挟んでいる瓦礫を破砕した。
 粉々に崩れていく瓦礫を無視して、フランシーヌをハカイダーは立たせる。1号ライダーは目を見開いた。
「あ、ありがとうございます」
「勘違いするな、女。お前が死んでは、そこにいる1号ライダーが全力を出せなくなる可能性がある。
1号ライダーと正々堂々、決着をつけるためにお前を助けただけだ。1号ライダー、一先ずは休戦だ。ここを脱出するぞ!」
「……ああ」
 1号ライダーは少し呆れながらも、ハカイダーに感謝を示す。
 純粋なやつだとは思ったが、脱出に協力をしてくれるとは思っても見なかった。
 ハカイダーはフランシーヌを支えて、宙を飛んでいる。1号ライダーはライドチェイサーを並走させた。


「チッ! 1号、瓦礫で外に出れないぞ!」
「く……ライドチェイサーのビームブレードでも斬り裂けるのか?」
「貴重な足だ。そんな真似で潰されては、脱出の可能性が減る!」
 ハカイダーが瓦礫を殴りつける。一部崩れたが、完全に除去するのにはもう、二、三発は殴る必要がある。
 1号ライダーも加わろうとしたが、フランシーヌが押しとどめた。
「ハカイダーさん、これを」
「なに?」
「……この武器を使えば、この瓦礫を一撃で破壊できるはずです。どうぞ、お使いください」
 ハカイダーは無言で差し出されたPDAの画面を見詰める。ゼロバスター。
 あの、ハカイダーと死闘を繰り広げたゼロのバスターなのだ。興味が沸く。あの男がかつて使った力だ。
 ありがたく、フランシーヌから受け取る。
「ほう……」
 ハカイダーショットとは違い、エネルギーをチャージして一気に光弾を放つ。
 ゼロのバスターなら、特に威力を期待できる。これで、ゼロとの再会に楽しみが増えた。
 あいつはどう思うだろう。自分から、バスターを奪うだろうか。
 とはいえ、ハカイダーには現在優先することがある。ここから、仮面ライダーを連れて脱出する。
 目の前の障害を、己の銃弾でぶち砕く。フルチャージされたバスターの光弾が、瓦礫を砕いた。


 崩れ落ちるTV局を前に、ハカイダーは特に感慨もない。自分の目的は、あくまでも1号ライダーとの正々堂々とした決闘。
 とはいえ、今その行動に出るほどハカイダーは性急ではない。
 今戦ったところで、心の整理がついていない1号ライダーが全力を出せるか不明だ。
「礼を言う、ハカイダー」
「フン、礼などいらない。俺はお前と戦えさえ、すればな」
 本郷へと姿を戻した1号ライダーに答えるように、ハカイダーもサブローへと戻る。
 同時に、身動きの取れないフランシーヌを捕まえた。
「え……?」
「本郷猛、仮面ライダー1号! キサマに一対一の決闘を、再度申し込む!
時間は第三回放送前までだ! 俺はそれまで、この女を連れてD-5シャトル発射基地で待つ!」
「ハカイダー! 戦って、いったいどうする気だ!」
「フン! 戦いこそ、破壊こそが俺の指令! 俺の宿命! こない場合は、この女の命はないと思え!! 待っているぞ、仮面ライダー1号!!」
 1号ライダーにはそういったものの、サブローにはフランシーヌを殺すつもりはない。
 本郷が確実に来ると信じているからこそ、フランシーヌを自分が殺すことを選択肢に入れていないのだ。
 バスターで地面を撃ち抜き、簡易な煙幕を作り上げる。呼び出したKATANAに乗り込み、その場を離れた。
「俺はキサマとの決闘を、心待ちにしているぞ! 1号ライダー!!」
 その声が、本郷に届いたとサブローは信じて疑わない。
 目指すは、D-5シャトル発射基地だった。


「フランシーヌ……」
「追わなくてよろしいのですことであります?」
「ラミア、普通に喋って構わない」
「ああ、分かった」
「……ああはいっているが、あのタイプは無抵抗の相手を傷つけるのを嫌う。しばらくは、状況確認が先だ。フランシーヌはその後で助ける」
「同感だ。どこにでもいるものだな、ああいうタイプは」
 ほう、とため息を吐いたラミアだが、後悔が深い。ミクがいない事情と、あの場で転がっていた二人の死体についても聞かなければならない。
 自分が遅れたせいで犠牲者が出たことに、本郷は歯噛みする。
 もっと早く、自分たちがここへ戻っていれば。とはいえ、仮定の話をしても意味がない。
 本郷は状況の確認のために、ラミアに説明を求める。
「そういえば本郷、これを私たちの仲間……KOS-MOSが託した。おそらく、身体に仕込まれた爆発物だと思う」
「ほう。これを解析すれば、俺たちは反抗の手段を得れるのか」
「ああ。問題だらけ……すれ違いだらけだった私たちが得た、数少ない希望だ……」
「ありがたく、受け取ろう。そして……その希望を俺たちは絶やさない!」
 静かに本郷は炎を燃やし、失った命を無駄にしないと誓う。
 それこそが、仮面ライダーの指令なのだから。


「君は大丈夫かい?」
 本郷は、ラミアとある程度の情報交換の途中で一旦話を中断し、ソルティに話しかけた。
 彼女は茫然自失の状態であり、望ましい精神状態ではない。
 取りこぼしてはならないだろう。そう考えて、ソルティへと本郷は近づいた。
 ソルティは本郷を顔を見ると、はっとして袖を掴む。
 意外な力強さに驚きながらも、本郷は優しい笑顔を絶やさなかった。

「お願いです……エックスさんを……エックスさんを止めてあげてください!」

 必死な訴えに、本郷は表情をさらに厳しく引き締める。
 無垢の願いの声に答えるのは、仮面ライダーの役割なのだ。
 事情を知らなくても、それが困難であっても。
 だからこそ、本郷は答える。

「任せろ。俺が何とかする」

 力強い声で。それが、仮面ライダーなのだから。


「ほう……エックスが殺し合いを自らするとは……」
 玉座に座り、モニターから映し出される状況に、シグマは皮肉気な笑みを浮かべた。
 その笑みに宿るのは、嘲笑ではない。自嘲が混ざったそれを持って、シグマは周辺の状況を確認する。
「ようやく爆薬を手にするグループが出たか。もう一つ、爆薬をもつグループは動きがあまりないしな」
 爆薬がシグマに反抗を示すグループの手にあるのに、焦りは見られなかった。
 むしろそれどころか、楽しそうであり、それでいて嘲笑するような声色だ。
(とはいえ、体内の爆弾を完全に解除するには、一日以上はかかるだろう)
 じつは、制限は爆薬で行なわれているのではない。コロニー全体にリミッターを駆ける仕掛けがされているのだ。
 とはいえ、ただの立て札に『全力戦闘禁止』と書いて刺しただけ。それだけでうまい具合に制限がかかるのだから、分からないものだ。
 早い話、マップ中央に置かれている宇宙要塞に来れば、制限からはさよならできる。
 淡々と状況を見据えるシグマに動揺は見られない。この壊しあいは、おかしいところがある。
 完全な人工物であるコロニーに、宇宙要塞にたどり着けるヒントがある。科学者としての知識がある者が参加者としている。他にも、参加者に有利な仕掛けがある。
 そして、彼らが反抗する状況に対し、シグマは制裁処置をとらない。むしろ別の行動をとった。
 その行動が何か。そしてシグマがなぜ彼らに有利なことを見逃しているのか。
 謎はいまだ、尽きなかった。


 そして、モニターにこの要塞の一室が映る。
 エックスがパーツを手に入れていたカプセル。
 禁断の究極のアーマーを持つカプセルは、シグマのいるこの要塞に存在していた。



【KOS-MOS@ゼノサーガシリーズ 破壊確認】
【R・田中一郎@究極超人あ~る 破壊確認】
【ルーン・バロット@マルドゥックシリーズ 破壊確認】
【残り 27人】


【E-6 通路/一日目・昼】

【エックス@ロックマンXシリーズ】
[状態]:疲労大、全身に大きなダメージ、絶望と後悔、自分が間違っていると認識しているが、退かない覚悟。
[装備]:ファルコンアーマー@ロックマンX5
[道具]:PDA(エックス、あ~る、バロット)、クロマティ高校の制服@魁!!クロマティ高校  赤い仮面@現実、グロスフスMG42(予備弾数20%)
    NIKU・Q・マックス@サイボーグクロちゃん、ドクターケイトの杖@仮面ライダーSPIRITS(D-6 道路に放置)。
[思考・状況]
基本思考:壊し合いを潰し、シグマを倒す
1:戦っている者を、誰であろうと潰す。
2:戦わない者は放置。
3:ゼロと合流。ただし、ゼロの賛同を得れないのであれば……
[備考]
※神敬介の名前を、Xだと思っていましたが、勘違いだったと思っています。
 また、神敬介が死んでしまっていると考えています。
※ライドアーマー“イーグル”@ロックマンX4は破壊されています。
※ファルコンアーマーの制限。
 1.フリームーブの時間は、本来の半分。
 2.フリームーブによる特定のダメージの無効はない。
※他にも、ファルコンアーマーの制限はあるかどうか不明。後の書き手さんに任せます。

【C-6 道路/一日目・昼】


【ハカイダー@人造人間キカイダー】
[状態]:全身打撲。エネルギー小消耗
[装備]:スズキ・GSX750S3 KATANA@仮面ライダーSPIRITS 、ゼロバスター@ロックマンX
[道具]:ハカイダーのPDA(支給品一式)、風見志郎のPDA(支給品一式)バタフライナイフ@現地調達(左足に収納中)
    フランシーヌのPDA(支給品一式)、未確認支給品(0~1)
[思考・状況]
基本思考:元の世界へ帰ってキカイダーと決着をつける。
1:第三回放送までD-5シャトル発射基地で1号を待つ。
2:V3以外の仮面ライダーを探す。
3:村雨良の遺言を伝える。そのため、仮面ライダーに会い、破壊する。
4:参加者を全て破壊する(ただし、女子供、弱者には興味が薄い)
5:日付の変わる頃(二日目00:00)にゼロ、V3、凱と決着をつけため、スクラップ工場に再度向かう。
6:シグマを破壊する。
7:キカイダーに迫る、戦士に敬意。
※参戦時期は原作死亡後(42話「変身不能!? ハカイダー大反逆!」後)です。
※血液交換が必要のない身体に改造されています。



【フランシーヌ人形@からくりサーカス】
[状態]:全身打撲、疲労、足首負傷、ギガアタックのダメージ、深い悲しみ
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本思考:罪滅ぼしのために、主催者を倒す。
1:ハカイダーを止める。
2:本郷たちと合流。
3:私は生命の水に溶けて無くなった筈では……
4:いつか、本郷やミクのような笑顔をしてみたい。
5:いずれラミアにあの歌を聞かせたい……ミクにも。
6:本郷が心配。
※原作死亡後(25巻第32幕微笑(後編))から参戦。
※コロンビーヌの姿を旧式のものだと勘違いしています。


【C-7 住宅街/一日目・昼】

【ラミア・ラヴレス@スーパーロボット大戦OG外伝】
[状態]:ギガアタックのダメージ、深い後悔
[装備]:Glock 19(CCR仕様、弾数8/15)@パワプロクンポケット8、
[道具]:PDA(ラミア、KOS-MOS)、M18クレイモア×4、麻帆良学園の制服(両袖がない)@魔法先生ネギま!、コエカタマリン(残りニ回)@ドラえもん、予備マガジン3、
    不明支給品1個(確認済み、少なくともラミアから見て戦闘には役に立たない模様)、闇夜の鎌@クロノトリガー、仙桃x3@封神演義、
    FN ブローニング・ハイパワー(4/13)@攻殻機動隊、マガジン(13/13 9mmパラベラム弾)x2、謎の金属片を所持(KOS-MOSより託される)
[思考・状況]
基本思考。打倒シグマ。必要なら誰かと共闘する。晴海の人間拉致の黒幕について疑問
1:本郷に状況説明。
2:シグマや壊し合いについての情報を得るため、エックスを止める?
4:壊し合いに乗っていない個体と接触し、情報を得る。
5:壊し合いに乗った個体を排除する。
6:敬語?を使うのを止めようか迷っている。
※参戦時期はOG外伝第11話での拉致後です。
※シグマはパーソナルトルーパー等の人型機動兵器を有している可能性が高いと考えています。
※気持ち程度に言語機能が悪化しているようです。敬語を用いらない喋り方には影響ありません。



【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:全身に軽度の火傷、打撲。若干の疲労
[装備]:ライドチェイサー『シリウス』@ロックマンXシリーズ
[道具]:支給品一式、トマト×97@THEビッグオー
[思考・状況]
基本思考:殺し合いには乗らない、打倒主催
1:状況を整理し、C-5でミーと合流。
2:ソルティの願いを聞き、エックスを止める。
3:フランシーヌをハカイダーから助ける。決闘に応じる?
4:殺し合いに乗っていない者の保護、及び合流。
5:風見、敬介、茂と合流。
6:アルレッキーノ、コロンビーヌにフランシーヌ人形のことを伝える。
7:パンタローネを倒した者を見つけ出し、この手で倒す。
8:シグマに関する情報を集めたい。
※原作8巻(第32話 称号)から参戦。
※アルレッキーノ、パンタローネ、コロンビーヌの特徴を知りましたが、コロンビーヌの格好を旧式のものと勘違いしています。
※茂は殺し合いに乗ってしまった相手を、止む無く殺してしまったと判断しています。
※A-5に、トマトを三個お供えしています
※ミーと情報交換をしました。
 ただし、彼をサイボーグにした剛が世界制服を一時期目論んでいた事。
 クロが己と同様の理由でサイボーグとなった事は知りません。
※この会場には、異世界の者達も呼ばれたのではないかと推測しています。
※シグマは参加者達に使われている技術・参加者達の構造そのものに興味があるのではと思っています。



【ソルティ・レヴァント@SoltyRei】
[状態]:ギガアタックのダメージ、深い悲しみ。
[装備]:ミラクルショット@クロノトリガー マッハキャリバー(待機状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:支給品一式、ToHeartの制服@ToHeart スラッシュクローの武器チップ@ロックマン  紫の仮面@現実  K&S Model 501(7/10)@SoltyRei、予備弾各50発 PDA×2(ソルティ、神 敬介) LUCKの剣@ジョジョの奇妙な冒険
[思考・状況]
基本思考:壊し合いに乗っていない参加者を守り、シグマを倒す
1:エックスを止める。
2:シャトル発着場に戻る。 茶々丸と言う人物が着たら合流したい。
3:ロイさんやローズさんの元に帰りたい
[備考]
※スラッシュクローの武器チップの事をエックスに言い忘れています。
※マッハキャリバーをただの首飾りと思っています。仮に詳細を知った場合、操れるかどうかは不明です。
※参戦時期はアニメ10話~11話です。
※戦い自体への迷いは消えましたが、相手を躊躇なく殺せるまでには至っていません。
※神敬介が死んでしまっていると考えています。

【共通事項】
※ガンナックル@魔法少女リリカルなのはStrikerS、PDA×3(バロット、ゲジヒト、ミク)、ローズバイク@SoltyRei、ウィンチェスター1887ショットガン 4/5@ターミネーター2、予備弾丸5が、D-7TV局の瓦礫に埋まっている。使える状態かは不明。
※D-5シャトル発射基地にアルレッキーノ宛のメモがあり。


【支給品紹介】

【ドクターケイトの杖@仮面ライダーSPIRITS】
電波人間タックル、鋼鉄参謀を苦しめた、ドクターケイトの毒を噴出す杖。
皮膚にガスが触れただけでも、毒に犯される。毒を浴びた物は、かなり弱体化する。
ただし、浴びてから死ぬまでに数日、間が空く。


【ファルコンアーマー@ロックマンX5】
空中での飛行性能を重視したアーマー。
X4までと違い、各カプセルからプログラムを集めて、パーツがすべてそろった状態でないと使用ができない。
シグマウィルスの影響を避けるための、苦肉の策。

  • ヘッドパーツ
特殊武器エネルギーの消費量を軽減する。
  • フットパーツ
一定時間、空中を自由に飛行できる「フリームーブ」が使用可能になる。
飛行中は周囲にバリアを張り、体当たりすることで敵にダメージを与えることが出来る。また、特定のダメージに対して無敵になる。
  • ボディパーツ
受けるダメージを軽減し、蓄積されたダメージはエネルギーに転換してギガアタックとして使用できる。
ギガアタックは画面全体を上下からエネルギー弾で攻撃する。
  • アームパーツ
チャージショットが、地形や敵のガードを貫通する「スピアチャージショット」になる。
攻撃力はあまり重視されておらず、特殊武器の溜め撃ちは不可能。


【ゼロバスター@ロックマンX】
X3までのゼロの主武装。X1ではエックスのアームパーツで強化されたバスターと同じデザインである。
赤いチャージショット、『ハイパーゼロブラスター』を発射可能になる。


【キンシひょうしき@ザ・ドラえもんズ】
標識を刺した部屋が、標識に書かれた事項を禁止にされる秘密道具。
シグマはこれに、『全力戦闘禁止』と書いてコロニーに刺すことによって、制限を行なっている。
ただし、『対主催禁止』『反抗禁止』『爆弾解除禁止』など書かない理由は不明。


【アルティメットアーマーのカプセル@ロックマンXシリーズ】
究極のアーマー、アルティメットアーマーを召還するカプセル。
シグマのいる宇宙要塞にて、存在している。



時系列順で読む



投下順で読む



105:鬼【イレギュラー】(中編) エックス 116:涙の証明
105:鬼【イレギュラー】(中編) ソルティ 125:戦っちゃいますか?(前編)
105:鬼【イレギュラー】(中編) KOS-MOS GAME OVER
105:鬼【イレギュラー】(中編) ラミア 125:戦っちゃいますか?(前編)
105:鬼【イレギュラー】(中編) R・田中一郎 GAME OVER
105:鬼【イレギュラー】(中編) フランシーヌ人形 112:ココロの在処
105:鬼【イレギュラー】(中編) バロット GAME OVER
105:鬼【イレギュラー】(中編) 本郷猛 125:戦っちゃいますか?(前編)
105:鬼【イレギュラー】(中編) ハカイダー 112:ココロの在処





| 新しいページ | 編集 | 差分 | 編集履歴 | ページ名変更 | アップロード | 検索 | ページ一覧 | タグ | RSS | ご利用ガイド | 管理者に問合せ |
@wiki - 無料レンタルウィキサービス | プライバシーポリシー