狂い咲く人間の証明(5) ◆hqLsjDR84w





 ◇ ◇ ◇


 立ちはだかる壁を破壊し、再びコロニー内に入り込んだドラス。
 金蛟剪で地上まで飛行する途中、暴風に攫われたチンクを発見して両手で抱きかかえる。
 その直後に、ドラスは気付いた。
 チンクの左胸に、風穴が開いてしまっていることに。
 ドラスの呼びかけはチンクには届かず、ゆっくり振り向いたチンクに一方的に勘違いをされてしまう。
 狭くぼやけた視界の中で、ドラスの顔を見たチンクは――
 赤い躯体に、大きな複眼と短い触覚を持つドラスの姿を、ある男と思い込んで声をかけた。
 ドラスには、それを否定できなかった。
 その名を呼んだ時、ほぼ死人だったチンクがすこしだけ生者に戻ったから。
 聡明なドラスは、悟ってしまった。
 ドラスには絶対に見せない泣き顔を隠そうとしなかったり、命を削ってまで語りかけてくる姿から。
 自分ではなく彼が死を見届けたと思い込んだままの方が、チンクは幸せなのだと。
 利口であるがゆえに、ドラスは姉に最後の言葉をかけることができなかった。
 言いようもないほど残念だったが、自分の悲しみでチンクが少しでも幸福なまま逝ければそれでよかった。
 だから、チンクの心音が停止するまで口を硬く閉ざした。
 山ほどあるかけたい言葉を、ドラスは必死で押さえ込んだ。
 涙が零れそうになったが、それも一生懸命堪えた。
 チンクの死を見届けるべき人物ならば涙は流さないし、何よりそれは誓いだったから。

 天井に開いた穴が修復され、吹き荒れていた風がピタリと止まる。
 ドラスはサイドマシーンを転送し、サイドカーの方にチンクの遺体を横たわらせる。
 抱えたまま戦うのも、地べたに放置するのも、ドラスには願い下げだった。
 ドラスは、ほぼ同時に地面に降り立ったエックスに視線を向ける。
 逃亡するべく背を向ければ、攻撃を受けるた可能性があるのでエックスは立ちすくしたままだった。独特のチャージ音を響かせながら。

「神さんは、どうしたの」
「死んだ」
「そう」

 短い確認を終え、ドラスが腰を落としてファイティングポーズを取る。
 淡々としているのは怒りがないからではなく、煮え滾る思いを言葉に変換できる気がしないから。
 ナタクと一緒に取り込んだパワーアームと乾坤圏が、ドラスの体外に排出される。
 パワーアームを左手に構え、乾坤圏を右手に装着するドラス。

「ぁああッ!」

 フリームーブの勢いでエックスは、ドラスに正面から突っ込む。
 ドラスの魔法弾と乾坤圏の威力を知るエックスは、得意の遠距離戦をあえて捨てた。
 現在のダメージでは、持久戦になれば負けるのは自分だからだ。
 ドラスとの距離数十センチのところで、バスターの銃口をドラスに向けるエックス。既にチャージ完了済み。
 しかし勝負の決め手となったのは、単純なスペック差。
 ダメージの大きいエックスに対し、ナタクを取り込んだドラスはほぼダメージなし。
 ショットが放たれるより早く、カウンターの右ストレートがエックスの顔面に捻じ込まれ――

「――――ガッ」

 一瞬で終わる悲鳴と共に、エックスは民家に突っ込んだ。
 吹き飛んだエックスが落とした七つのPDAを。回収したドラス。
 そのまま数分間民家を眺め、無音なのを確認してカセットアームを体内に収納。
 少女を模した姿となって、サイドマシーンに跨った。
 アクセルを捻る彼の顔には、勝者の歓喜など一片もなかった。
 僅かにサイドカーに身を預けるチンクの遺体に視線を流した後、視線を南方向へ向ける。
 涙は、流さない。


 ◇ ◇ ◇


 サイドマシーンを駆っていたドラスは、数分も経たぬうちに北上してくるバイクを見つけた。
 そのバイクは、ドラスを見つけた途端停車する。
 運転していたのが話に聞いていたハカイダーであり、ドラスはブレーキを握って身構える。
 しかし――

「ドラス、無事だったか」

 自分の元に駆け寄ってきたゼロを見て、ドラスは警戒を解く。
 敬介からハカイダーとフランシーヌについて聞いていたドラスは、停戦状態にあるのだと判断する。

「やはり、何かあったのか…………ッ!」

 サイドカーの中で瞳を閉じるチンクを目にして、ゼロが歯噛みする。
 本来ならもっと早く到着していたのだが、二度激しい風が吹き荒れて進行を止めざるを得なかったからだ。
 ゼロは、否が応にもアレさえなければ……と考えてしまう。
 一人生き残ったドラスは、ぽつぽつと何が起こったのかを語り出す。
 次第に険しかったゼロの表情が驚愕に、最後には悲しげなものへと変わっていった。


 エンジン音が少しずつ小さくなっていき、ついに聞こえなくなった。
 潜めていた呼吸を正常に戻す。
 ……何とか生き延びた。

 払った犠牲が大きすぎる。
 ヘッドパーツは彼の……イレギュラーの攻撃で粉砕。
 フットパーツも煙を上げたまま作動しない。
 カウンターの衝撃を緩めるために、急に逆方向に負荷をかけたせいか。
 X……イレギュラーの自爆で亀裂が入った直後に、酷使すれば当然か。
 また、こちらに来させないようにPDAをバラ撒いたので道具はもうない。
 救急箱に入っていた膏薬と包帯も、ドラゴンから逃げる際に落としてそのままだ。どこにあるか検討もつかない。
 何より、ダメージが尋常じゃない。
 ダメージを軽減したはずなのに、首が捻じ切れそうだった。
 ヘッドパーツの破片が右目に突き刺さり、まったく視力が利かない。
 …………休息が必要だ。
 こんな場所まで来る参加者は、そうそういないだろう。このまま休もう。
 放送後に、彼……違う! イレギュラーが戻ってきたら危険だが……
 この身体じゃ、どうもこうも言っていられない。瞳を閉じるとしよう。



 ――傍から見ると、悪党はそっちのほうだぜ? 元ヒーロー

 そんなことは分かっている。俺はイレギュラーで構わない!
 平和をもたらすためなら、何にだってなってやる!!

 ――ちょこまか逃げてんじゃねえ!

 君達の……かつての俺の考え方こそが、逃げなんだ!
 結果、誰か救えたのか?
 みんながみんな勝手にぶつかって、イレギュラーでない者が死んでいったんだ!
 だったら、俺はイレギュラーとなってイレギュラーでない者達を……違う、違う違う!!

 ――奴と同じことを言いながら、奴と違って目的を見定めることが出来ていないのか。

 あなた……君……お前、イレギュラーに何が分かる!
 目的を見定めているからこそ、俺は――――!

 ――貴様は、抱え切れぬ程に大きすぎた目的から逃げ出したのか。

 また、それか……俺の行動は、逃げじゃない!

 ――考えを改めることはできないのか?

 じゃあ、他に方法があるのか!?
 既に何人も殺した俺に、何か選べ……違う! これは逃げじゃあない!!

 ――……でも、いま凄くつらそうな顔をしてたよ?

 ……っ、しているはずがない!
 俺はイレギュラーなんだ! イレギュラーに表情があるものか!!
 つらいはずなんてないんだ! ……そんな目で、見るなァアアア!!

 ――考え……をっ、あらためる…………ことはっ、できな……い、か?

 何度も同じことを聞くなッ!
 もう止まらない! 止めたければ、俺を破壊し――違う、違う違う違う!
 止められたいはずがあるものか! 俺は……俺はイレギュラーだ!

 ――エックス、もうお前は止まっていいんだ

 黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れェェッ!
 俺が止まれば、俺が破壊したレプリロイ……違う!
 イレギュラー達に、どのツラ下げ…………違う、イレギュラーに頭を下げる理由はない。
 イレギュラーには謝罪など……だが、俺は止まれない。
 止まれば、俺が殺……違う違うッ!!

 ――バケモノ……め…………



「――――ッ!!」

 …………夢、か。
 気分が悪い。瞳を閉じるのは止めよう。
 気にかけているワケじゃないが、そもそも瞳を閉じるのは無用心だ。
 龍に喰いちぎられた肩口を見てみる。
 よく生きているものだ。我ながら、嘆息する。

 不意に、エンジン音。
 数は二つ。
 近くに止まり……足音が一つ、こちらに近付いてきている。
 民家自体が少ないとはいえ、迷わずここを選んだということは……

 ――――気付いている。

 先にチャージを済ませて、音を響かせずに待機するとしよう。


 ドラスとゼロ達が合流した地点。
 その場所にいるのは、現在は二人だけであった。
 掘った穴にチンクを横たわらせて、土を被せているドラス。
 そして、彼に目を向けているフランシーヌだ。

 ドラスが説明を終えて、少し経った時である。
 神妙な顔をしたゼロは、チンクに渡した道具がなくなっていると言って戦場跡に向かった。
 ドラスがナタクに返しておくよう頼まれた、サイクロン号を駆って。道具の喪失など虚構であることは、誰も知らない。
 暫しゼロの背中を見ていたサブローも、それを追いかけると行ってKATANAのアクセルを捻った。
 サブローがフランシーヌを置いていけたのには、理由がある。
 ドラスは先の戦いを説明する際に、ナタクを取り込んだことによって手に入れた赤い肉体を曝け出した。
 その姿になったドラスから溢れる重圧力から、サブローは秘めた強さを感じ取った。
 それゆえに、フランシーヌを任せられると判断したのだ。
 何より――――サブローにとっては、鬼気迫る様子のゼロの方がドラスよりも気がかりだった。

「あなたには、心があるのですね……」

 チンクを埋葬し終えたドラスは、支給された食料を供える。
 両手を合わせて瞳を充血させながらも、涙を流そうとしない彼の姿に、これまで特に喋っていなかったフランシーヌが口を開く。
 敬介を含む三人の壊し合いに乗り気でない参加者の死。
 放送前の時点で磨り減っていた彼女の精神は、その事実によってさらに削られた。

「うん、お姉ちゃんやお兄ちゃんがね――――」

 自分の心に誇りを持つドラスは、手に入れるまでの経緯を説明しようと顔を上げる。
 しかしフランシーヌのあまりに悲痛な表情に、ドラスもその胸中を察する。

「どう、した……の?」

 自分の軽率さを悔やみながら、ドラスは上目遣いでフランシーヌを見つめる。
 その姿がミクを連想させ、フランシーヌを胸を抉り取られるような感覚を襲った。

「私は、あの子が心を手に入れたことも気付かずに……」

 ぴくり、とドラスの肩が揺れた。
 『子』という言葉に、コアが揺れ動いたかのような衝撃がドラスを走った。

「その話……詳しく聞かせてよ」

 初対面のドラスに家族の安否を尋ねた時のナタクに、現在のドラスの表情は似ていた。



【D-1 雪原(南部)/一日目 夜中】

【フランシーヌ人形@からくりサーカス】
[状態]:全身打撲、疲労、足首負傷、ギガアタックのダメージ、右腕修復(ただし、反応と動きが鈍い)、深い悲しみ、強い無力感
[装備]:なし
[道具]:支給品一式及びPDA:未確認支給品(0~1)
[思考・状況]
基本思考:罪滅ぼしのために、主催者を倒す。
1:ドラスと会話。
2:せっかく笑えたのに、歌えない。
3:本郷たちと合流。
4:私は生命の水に溶けて無くなった筈では……
5:本郷が心配。
6:本郷達に敬介やドラスのことを伝える。
※原作死亡後(25巻第32幕微笑(後編))から参戦。
※コロンビーヌやアルレッキーノと参戦時期が異なることを知りました。
※自分が笑えることに気付きました。


【ドラス@仮面ライダーZO】
[状態]:右腕がスバルのもの、悲しみ、自分が求めていたものが『家族』と自覚、ナタク@封神演義を吸収、疲労小
    セインを四、五歳幼くした状態に擬態。ただし、生えている
[装備]:ラトゥーニのゴスロリ服@スーパーロボット大戦OG、メカ沢の学ラン@魁クロマティ高校、オルゴール付き懐中時計@仮面ライダーZO
    混天綾@封神演義(マントとして)、乾坤圏@封神演義(左腕の方は修理が必要)、カセットアーム@仮面ライダーSPIRITS(体内)
    金蛟剪@封神演義(体内のナタクと付属)、サイドマシーン@人造人間キカイダー(傍らに転送中)
[道具]:PDA(ドラス、マルチ、ノーヴェ、ロボ、アラレ、シュトロハイム、城茂、エックス、あ~る、バロット、チンク、メカ沢、灰原、ロックマン)
    荷電磁ナイフ@マルドゥックスクランブル(D-3基地に放置。呼び出し可)
    スタームルガー レッドホーク、装弾数0/6@ターミネーター2(D-3基地に放置。呼び出し可)
    ぎんのいし@クロノトリガー、液体窒素入りのタンクローリー@ターミネーター2 (D-3基地に放置) タイムストッパー@ロックマン2(メカ沢の胴体部):ロボのPDA
    はちゅねミクのネギ@VOCALOID2(E-3道路に放置)メッセージ大砲@ドラえもん(E-3道路に放置) 拡声器@現実(E-3道路に放置):アラレ、及びシュトロハイムのPDA。
    転送可能 スモールライト@ドラえもん(残り四回)、テントロー@仮面ライダーSPIRITS:城茂のPDA
    クロマティ高校の制服@魁!!クロマティ高校 、グロスフスMG42(予備弾数20%)、 NIKU・Q・マックス@サイボーグクロちゃん、
    ナイスなグローブ×2@パワポケシリーズ、ダンボール@メタルギアソリッド、
    大型スレッジハンマー@ジョジョの奇妙な冒険、アトロポスのリボン@クロノトリガー、高性能探知機(バッテリー切れ)
[思考・状況]
基本思考:二度と家族を失わない。
1:フランシーヌの話を聞く。
2:スバルをまだ正気に戻したいが……。
3:仲間の死にショック……だが、泣かない。
[備考]
※自分が未完成品、仮面ライダーが完成品だと勘違いしています。
※チンクを姉として強く慕っています。
※無意識の内に罪悪感が芽生えつつあります。
※志郎の言った10人ライダーの中に仮面ライダーZOがいると思い込んでいます。

※他人の肉体を吸収すると取り出せなくなっています。
※金蛟剪@封神演義に『使用者の資格がある』と認められましたが、龍を発現させるまでには至っていません。
※赤ドラスに変身可能になりました。



【道具紹介】

【金蛟剪@封神演義】
『最初の人』が作り出した七つのスーパー宝貝の一つで、仙人界ナンバー2の攻撃力を持つ。
雲霄三姉妹と趙公明の宝貝だったが、『歴史の道標』との最終決戦直前にナタクの体内に移植される。
見た目は、全長一メートルほどの刃を持つ剣×2。
本来は二つを組み合わせて鋏のような形態だが、バラバラの状態でも使用可能。
能力は、身体がエネルギーで出来た龍を召還すること。
この宝貝を手に入れて以降、ナタクが風火輪を使用せずに飛んでいることから、サブに飛行能力もあると思われる。


 ◇ ◇ ◇


 途中でサブローに追いつかれたゼロは併走しながら、ドラスから伝え聞いた民家の前にサイクロン号を停車させる。
 サブローに素直に頭を下げて、自分だけで向かわせてくれと頼み込むゼロ。
 ゼロを案じて追ってきたものの、そこまでされてはサブローに食い下がる理由はなかった。
 カーネルのセイバーを片手に、民家に足を踏み入れたゼロ。
 三つ目の扉を開けたゼロの瞳に、知り合いというにはあまりに親しすぎる男が映った。

 閉じた右目から血を流して、左腕を喪った――――エックスという名のイレギュラーハンターが。

「ゼ、ロ…………?」

 変わり果てた外見でありながら、自分を見た途端に普段と変わらない表情を浮かべるエックス。
 その姿に、ゼロはついつい心を許しそうになってしまった。


 ◇ ◇ ◇


 旧知の仲であるゼロに、エックスは自分の考えを全て話した。
 損傷の多さから横たわりながらだが、真剣に。
 あまりにダメージが大きすぎて途切れ途切れだが、一字一句漏らさず確実に。
 イレギュラーとして動くことも、全てが終われば自らの命を絶とうとしていることも。
 あとは、ゼロの返答を待つだけ。
 頷いてくれと願うエックスの前で、ゼロは表面上は普段と変わらない涼しい顔をして答えた。

「俺は、お前の下らない幻想を否定する」

 切り捨てるかのように言い放つと、ゼロはカーネルのセイバーを展開する。
 即座に斬ってかからなかったのは、情けでもなんでもなく――ゼロ自身が望んでいるのだろう。
 エックスが、今からでも考え方を変えてくれるのを。

「そう、か……」

 残った左目を見開いて、暫し呆然としていたエックス。
 やけに穏やかに、納得したかのような口調で頭を垂れる。

「だっ、た……ら――――!」

 ゆっくりと時間をかけて、エックスが身を起こす。
 痙攣する膝に心で鞭を入れて立ち上がったエックス、少しずつ顔面に鬼が宿る。

「消え、ろォッ! イぃぃレギュラァァぁァアあアアアアーーーーーッ!!」

 声を張り上げながら、エックスは右腕の銃口をゼロに向ける。
 ゼロの視界が捉えるのは、既にチャージ済みであった巨大な光弾。
 跳躍すれば回避できるのは確実だが、ゼロはあえてそれをせずにエックスに向かう。
 ゼロが放った横凪の一閃が、チャージショットの軌道を変化させる。
 完璧にはずらしきれずに、光弾がゼロの右肩を焦がして金の髪を数本落とす。
 エックスが放ったチャージなしのショットが、ゼロの胸元で三発爆ぜる。
 身体を刺すような痛みが走るが、ゼロは決して止まらずに返しの二閃目。
 エックスの首を光の線が走りぬけ――寸刻の後、頭と身体が離れた。
 オイルを撒き散らして、床に落ちたエックスだったもの。
 床を転がるエックスの頭部を見たゼロは、背を向けて玄関に向かう。
 一切振り向かずに、ゼロは吐き捨てる。

「…………ッの、バッカ野郎……ッ」

 機能を停止したエックスは、やっと安らかな眠りにつくことができるだろう。



【エックス@ロックマンX:破壊確認】
【残り12体】
※D-1北部の民家内に、首を切断された状態の死体があります。なお、左腕はありません。


 ◇ ◇ ◇


 民家から出てきたゼロを見て、サブローは何があったのかを察する。
 完璧に修復されていたボディに、幾つも焦げ目がついていれば当然であろう。
 同じ道を歩んだ仲間でありながら、正義に背を向ければ制裁を加える。
 目的こそキカイダーと同じだが、キカイダーにゼロと同じことができるだろうか?
 ほんの少し考えて、サブローはそれを止めた。
 同じ道を歩むことがないだろう自分には、全くもって関係のない話だからだ。

「ハカイダー」

 すぐにフランシーヌの元へ戻るものだと思っていたサブローは、サイクロン号に乗らずに声をかけてきたゼロを意外に思う。
 そんなことをおくびにも出さず、サブローは用件を尋ねる。
 鋭い視線をハカイダーに向けながら、ゼロは切り出す。

「風見志郎と獅子王凱、その二人と誓ったことがある。
 都合よく俺達二人になれたからな、その件について付き合ってもらうぞ」
「ほう……」

 カーネルのセイバーを展開させながら、凄みを篭めた声で告げるゼロ。
 片手間に相手をするようなことではないと察して、サブローはKATANAから降りる。
 緊迫したムードの中、ゼロが口を開こうとして――倒れこんだ。
 展開させていたセイバーの刀身は消滅して、柄だけのまま転がっていく。

(また……だ…………)

 その感覚に襲われるのは、実に二度目。
 烈しく波打っているかのような胸を押さえて、ゼロは立ち上がろうとする。
 しかし肩膝ついたところで、衝撃が増して再び地面に臥せる。

「ゼロ? どうかしたのか? おい!」

 突然のゼロの奇妙な行動に、サブローは当惑する。
 何度もサブローが声をかけるが、それはゼロには届いていなかった。
 なぜ倒したはずの液体金属の姿が脳裏を掠めるのか、ゼロには分からなかった。



【D-1 雪原(北部)/一日目 夜中】

【ゼロ@ロックマンX】
[状態]:シグマウィルスにより回復、T-800を敵視、シグマウィルス一個に感染、???
[装備]:チャージキックの武器チップ@ロックマンシリーズ、カーネルのセイバー@ロックマンX4、謎の金属片(マルチの残骸から回収)、サイクロン号@仮面ライダーSPIRITS
[道具]:支給品一式、PDA(ゼロ)、空っぽの平凡なデイバッグ@ゴミ処理場
[思考・状況]
基本:シグマを倒す。イレギュラーに容赦はしない。
0:――――――――――――――――――――
1:凱と風見と誓ったように、ハカイダーを更正。無理ならば全力で破壊。
2:ドラスとフランシーヌの元へ戻る。
2:凱を殺したボブ(T-800)を最大の敵と認識。
3:チームの立て直しのためこのまま基地へ。特にドラスは気をつける。
4:本郷、エックスと合流。ボイルド、メガトロン、グレイ・フォックス、ボブ(T-800)は警戒。
5:シグマ、何を企んでる?
[備考]
※ノーヴェたちを生体パーツを使用したレプリロイド(のようなもの)と解釈しました。
※参戦時期はX4のED~X5開始前のようです。
※液体金属が参加者に擬態している可能性に気づきました。
※支給品にゾンダーメタルがある可能性を考えています。
※シグマウィルスに感染しましたが、発症するのにウィルスが足りないのか、それとも潜伏期間に入ったのかは、後続にお任せします。


【ハカイダー@人造人間キカイダー】
[状態]:全身打撲。中ダメージ。エネルギー小消耗。ある程度メンテナンス終了。右肩を負傷(バイクの運転に支障は無い)、激しい憤怒と憎悪
[装備]:スズキ・GSX750S3 KATANA@仮面ライダーSPIRITS 、ゼロバスター@ロックマンX
[道具]:ハカイダーのPDA(支給品一式)、風見志郎のPDA(支給品一式)、バタフライナイフ@現地調達(左足に収納中)
[思考・状況]
基本思考:元の世界へ帰ってキカイダーと決着をつける。
1:ゼロの言う『凱や風見との誓い』とやらに付き合う。
2:メガトロンとコロンビーヌを破壊し、アルレッキーノとラミアの仇を討つ。
3:村雨良の遺言を仮面ライダー全員に伝えた。仮面ライダーに会い、破壊する。
4:参加者を全て破壊する(ただし、女子供、弱者には興味が薄い)
5:青い髪の女(ギンガ)は、敬介に任せる。
6:シグマを破壊する。
7:キカイダーに迫る、戦士に敬意。
※参戦時期は原作死亡後(42話「変身不能!? ハカイダー大反逆!」後)です。
※血液交換が必要のない身体に改造されています。



【備考】

※エックスが使用したギガアタックの影響で、D-1の北部の雪が一部融解しました。
※ナタクが金蛟剪@封神演義を使用したことにより、コロニー全域から観測されるほどの光が二度D-1の北部を照らしました。
※コロニーの天井が破壊されたため、二度コロニー全体に突風が吹き荒れました。



【支給品、アイテムに関する備考】

※哮天犬@封神演義は故障しました。原形は留めていますが、適切な修理をしなければ動きません。
※チンクがデイパック内に保管していた金属片は、宇宙に放り出されました。
※ガトリング砲@サイボーグクロちゃん、ゆうしゃバッジ@クロノトリガーは、作業用のツナギ@現地調達品は、チンクのランブルデトネイターにより消滅しました。
※ファルコンアーマー@ロックマンX5は、完璧に粉砕されました。
※ツバメ@クロノトリガー、五光石@封神演義は、D-1の北部に転がっています。ともに、ドラスの所持するPDAで転送可能。



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142:狂い咲く人間の証明(4) ゼロ 144:
142:狂い咲く人間の証明(4) ドラス 144:
142:狂い咲く人間の証明(4) ハカイダー 144:
142:狂い咲く人間の証明(4) フランシーヌ 144:
142:狂い咲く人間の証明(4) エックス GAME OVER





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