メガちゃんのパーフェクト考察教室 ◆Nfn0xgOvQ2


『インフォメーションメッセージ』

軍事基地に向けての移動中、雪原地帯のコロニーへ続く連絡通路のすぐ手前。
メガトロンとその背中に乗るコロンビーヌの耳に、三回目の放送を告げる声が聞こえてくる。
飛行中のメガトロンは慌てて高度を落とすと、少々荒々しく着地した。
その荒々しい着地に、コロンビーヌは少々ムッとしながらも黙って放送を聞き続ける。
PDAが告げる十一人の名、そして追加された二つの禁止エリア。
その放送が終わるまで、二人は静かに聞き入っていた。

放送が終わった直後、メガトロンは堪らず喝采を上げる。

「いよぉ~し、あの凱って特撮野郎と風見ってスカした奴、奴ら両方ともくたばりやがったぜぇ!
 …俺様の手で直接始末出来なかったのはちと残念な気もするが、邪魔者が一度に二人も消えてくれて万々歳だ。
か~、遂に俺様達の時代が来たかぁ? ……と浮かれるのはこの位にしておいてだ。
コロンちゃんさっきの放送をどう思うよ? 特に禁止エリアについてなんだが」

ハイテンションから一転して、真剣な表情に戻るメガトロン。
その問いに対して考える様な仕草を取りながら、コロンビーヌは答える。

「そうね……やっぱりおかしいわよねぇ、前の二回が完全なランダムだとしたら、今回は明らかに意図的に選ばれた感じがするわん」

一回目の放送ではC-2・H-8、次の二回目の放送ではC-7・E-2と、四つのコロニーでそれぞれ一か所ずつ均等に禁止エリアを配置された。
この事に関してはおかしな所は見つからないし、何かの思惑がある様に感じる事も無い。
だが三回目の放送で発表されたE-3・F-4これはいただけない。
片方が『あの』場所であっても、もう一方がまったく関係ない場所であったなら二人はその意図に気付かなかったかもしれない。
E-3・F-4、そこはメガトロンとコロンビーヌが一つ目の分割ファイルを手に入れた飛行場のある場所である。
明らかにシグマは、分割フィルの一つを手にする事が出来なくしたのだ。

「さて、今の放送で考える事が色々出てきた訳だが、とりあえず歩きながら考えようか」

そう言ってコロンビーヌを背中に乗せたまま、メガトロンは連絡通路を進んでいく。
飛行ユニットは展開していない、流石に考え事しながら飛行はしたくないからだ。
広く開けた空間でならともかく、こんな所で考え事をしながら飛行すれば、考えに没頭するあまり天井や看板とかに頭をぶつけかねないからだ。
自分一人だけなら特に気にしなかっただろうが、背中に乗せたコロンビーヌをどこかにぶつけたらと思うと、とてもじゃないが怖くて飛べないのである。
だからメガトロンは徒歩で移動しているのだ。


まずメガトロンが最初に切り出したのは残りの参加者についてだ。
自分達を除けば残りの参加者は本郷猛、神敬介、スバル・ナカジマ、チンク、フランシーヌ人形、エックス、ゼロ、T-800、ミー、ナタク、ハカイダー、ドラス、ソルティ・レヴァント、広川武美の十四名。
全体のおよそ三分の一である。
この十四名の参加者について、動向や対策等を一度おさらいしておこうと言う事だ。
もっと全く情報の無い参加者もいるので、分かっている参加者に限っての話だが。

「まずこの中で動向が分かっている奴と言えばハカイダーだな。こいつは殺し合いに乗っている筈なのだが、俺様が見かける度に誰かと決闘しているという、空気を読まない困った奴だ」
「確かに場違いよねアイツ、でもまあメガちゃんのお土産があるから、今後私達と敵対以外の関係になる事はだけはありえないわね」

だよね~、とメガトロンは相槌を打ちながら話を進める。

戦闘能力なら間違いなくトップクラスのハカイダー、好戦的ではあるものの正々堂々旨とする、メガトロンとは相いれない性格の持ち主。
これでもっと無差別に殺しを行っていれば、この殺し合いの進行はもっと早くなっていただろう。
フランシーヌを裏切り、ラミアとアレルッキーノを死に追いやった自分達を、ハカイダーは執拗に追い回し破壊しに来るだろう。
彼の戦闘力の高さは、メガトロンは直接対峙し、コロンビーヌはアルレッキーノと戦っている所を見て把握している。
二人掛りでも正面切っての戦いは厳しい、しかし頭に血を上らせてやれば不意打ちなり罠にかけるなり対処の方法はある、怒らせる為の仕込みも十分だ。
あとは機が訪れるかどうかである。

「で、そのハカイダーと現在共に行動しているんじゃないかと思うフランシーヌ。こいつは殺し合いには乗っていない。
まあ飛行場での様子を見る限りじゃたいした戦闘力は無いみたいだから障害にはならんが、……実際の所どうよ、実は相手を道連れにする自爆技がある何て事は無いよな?」
「馬鹿ねぇ漫画の見すぎよ、フランシーヌ自体は造物主様の亡くなられた恋人の代わりとして造られたから、能力もあんなものでしょうし変な機能も無いと思うわ」
「ほほ~う、恋人代わりかぁ。確かに恋人代わりの人形に自爆装置やらロケットパンチやらおかしな機能は付けんな。これでフランシーヌを捕獲した瞬間に、自爆されてメガちゃん昇天とかいうオチは無くなった訳だ」

フランシーヌのスペックを、コロンビーヌが把握していないのは当然の事である。
真夜中のサーカスに所属する全ての自動人形は、フランシーヌを讃え、敬い、忠誠を誓い仕えていた。
当時のコロンビーヌも同じ事、自らの主であるフランシーヌを『しろがね』との戦いの前線に出すような真似をするはずが無かった。
故にフランシーヌがどれ程のスペックを持っていたのか、造物主と本人以外誰も知らないのだ。
その上、今のフランシーヌは才賀正二の手によって、力や運動速度が人間以下になるよう細工されたままの状態であり、本来のスペックは出せない。
その事を知らないコロンビーヌが、今のフランシーヌの能力を本来のスペックと見誤るのは、ある意味仕方のない事である。
だがそれでも、分割ファイルの実験台にしようと目論んでいる以上、おかしな真似をされないか前もって確認する必要がメガトロンにはあった。

「あと俺様の知っている奴で、殺し合いに乗って無いのは銀髪に眼帯をしているチンクって小娘だ。
こいつは素早い上にバリアを張ってくる、そのバリアが意外と硬いのよね…パリンと割れないし。
バリア自体は自前か支給品の能力かは分からんが、コロンちゃんと二人掛りなら正面から戦っても負ける事は無いだろう。むしろ厄介なのは…」
「メガちゃんの本性知られているから、どこまで言いふらされているかって事ね」
「そうなのよね~、どこまで俺様の噂が広がっているか分からんから、下手に他の参加者と接触できんのよ」

チンクは一番初めに自分の本性がばれた相手、何時か復讐してやりたいと思いつつも、機会に恵まれない。
チンクのバリア自体は厄介だが、攻撃自体はナイフのみと破壊力に乏しい。
メタルス化したメガトロンの今のボディなら、余程装甲が脆い所しか傷つけられる事は無いだろう、というのがチンクに対してのメガトロンの評価だ。
だがメガトロンは知らない、チンクがランブルデトネイターと言う異能を持っている事を。
それが次の戦闘でどう影響するかは不明だ。

「あとは……って、もしかして顔と名前と行動方針分かるのってこいつらだけ?」

げえ~、とでも言いたそうな顔でメガトロンがげんなりする。
他の参加者の行動スタンスを知っておく事は、この先の戦略を立てる上で重要な事である。
殺し合いに乗っているかいないか、もしくは話し合いの余地があるか無いかで、不意打ち・戦闘・逃亡など選択肢が変わってくる。
ハカイダーの様に阿呆強くて、こっちに問答無用で戦闘を仕掛けてくる奴なら、逃亡場合によって不意打ちの後戦闘。
話し合いの余地が無くても、正面から叩き潰せる相手なら戦う。
話し合いの余地がありそうなら、コロンビーヌを潜り込ませるとか不意打ちするとか。
そう言った判断基準に必要な情報が足りていないのだ。
そんな参加者があと十一人も居る。
そんな中コロンビーヌが何か思い出した様に声を上げる。

「あっ、メガちゃん、そう言えばエックスって奴、それとミーとソルティも殺し合いに乗って無いんじゃない?」
「おお、そういやそんな名前の書かれたメッセージを、二つばかし見た様な気もするな」

俺様がアルレ君の晒し首を作る為、机とメモとペンを調達する時に飛行場で見つけた二つのメッセージ。
そいつはエックス・ソルティからアルレ君に宛てた物とアルレ君・ミーからエックス・ソルティに宛てた物だった。
前者のメッセージは、内容からエックスとソルティは共に行動しているのが伺える。
そしてソルティについての情報は全くないが、エックスは最初にシグマの禿に食ってかかった蒼いマシンの筈だ。
ならばその蒼いマシンと二人組になっている奴が、ソルティって事だな。
で、残るミーって奴だ。
これもメッセージによると、アレル君と共に行動していた筈。
だが、飛行場でのアレル君の相方はラミアって言うナイスバディのお姉ちゃんだった。
ここで思い出すのがハカイダーとフランスーヌの会話に出てきた「本郷達」と言う台詞。
これは『本郷』とは別に+α仲間の存在を指している、ここから導き出せる答えは一つ、その+αのお仲間がラミアであるって事だ。
アレル君が本郷と出会っているのは、ハカイダーとの会話から確認できる。
なら、本郷・ラミアとアレル君・ミーの二組が合流し、何らかの都合で互いの相方交換して別れたのだろう。
ふっふっふっ流石俺様、冴てるな。

そうやってメガトロンが自分の考えを披露しようとした矢先、コロンビーヌが自分の考察を語り出す。
その内容はメガトロンが考えていた事と同じであった。
その考察を聞かされて、メガトロンは放心した様にコロンビーヌを見つめる。

「…………」
「…メガちゃん?」
「…お? ああ、さ、流石コロンちゃん鋭い考察だ。俺様も同じ事を考えていた所だ」
「…本当に?」
「もちろん決まっているではないか」
「なら良いんだけどぉ」

一瞬放心していたメガトロンに、コロンビーヌは訝しげな視線を送る。
その当のメガトロンは
(ああ、俺様の見せ場とられたちゃったよ……)
内心相当凹んでいたりした。

結局、本郷・エックス、ソルティ・ミーに関しては、アルレッキーノないしフランシーヌからコロンビーヌの事を聞いているだろうから、潜り込める可能性ありと言う事になった。
もちろんチンクの件があるから、油断は禁物だ。
全く未知の参加者が残り七人。
その七人に対しては碌な考察が出来ない、何せ全く情報が無いのだから。
基本的に戦闘は避け、他の参加者同士で潰し合わせる方向で行くものの、この残りの七人に対しては出たとこ勝負でいくしかなかった。


二人は次に今回の禁止エリアについて考察を開始した。

始めの方でも言ったが、今回の禁止エリアについて、メガトロン達は作為的な何かを感じていた。
恐らく他の参加者達では気がつかない、どう考察した所で工業地帯から雪原地帯に抜ける道を一本塞がれた、最悪あと二回の放送で工業地帯から脱出できなくなる位だろうか。
だがメガトロンとコロンビーヌは違う、あの場所に分割ファイルがあった事を知っている二人だからこそ、禁止エリアに対する違和感が拭えない。
実際の話、ピンポイントであの二つのエリアが塞がれる確率はどれ位のものか、それは

2/60×1/59=1/1770=0.00056=0.056%

そう、1/1000にすら満たない確率なのだ。
これを偶然と呼ぶにはあまりにも確率が低すぎる、ならばやはり意図的に選ばれたのだろう。
ならばその意図はなんなのか?

「…アレル君の連れの茶々丸が分割ファイルを集めていたからには、当然アレル君も分割ファイルの事は知ってるわな」
「ええ、茶々丸ちゃん本人から証言が取れてるから間違いないわ。そしてアルレッキーノの性格から、仲間にそれを伝えないと言う事は無いわ」
「となるとだ、シグマの野郎はあそこの分割ファイル俺様達に独占させたい訳か」
「そうね、本郷達が分割ファイルの存在を知っていても、それが何処にあるのかまでは知らない筈よね。ただ、茶々丸ちゃんが飛行場を回っていたのは知っているから、何かあるのかも位は感じてるんじゃない?」
「そうか、本郷達が残りの分割ファイルを持っているかどうかはわらんが、少なくともあそこの分割ファイルは手に入れていない可能性が高い、……つまり、お互いの分割ファイルを巡って殺しあえって事か?」
「成程ねぇ、それなら納得できるわ」

コロンビーヌは納得の行った顔で頷く。
どうしてもシグマは自分達に最後の一人まで殺し合って欲しいらしい。
一方メガトロンの顔は渋い。
答えは出たはずなのだが、どうも腑に落ちない。
魚の小骨が咽喉に引っかかったような違和感が拭えない。

何だ、俺様は何を見落としている?

少しでも隙や弱みを見せればそこをつけ込まれる、そんなデストロンの破壊大帝として君臨してきたメガトロンの直感が警告しているのだ。

分割ファイルを奪い合わせる、殺し合いを促進させる意味合いでも悪くは無い手だ。
自分だけが生き残りたい奴なら、喜んで相手を殺して奪うだろうし、分割ファイルの情報でしか爆弾の解除が出来ないなら尚更だ。
仮に爆弾の解除方法じゃ無くても、何か大きなアドバンテージを得る事が出来る情報が入っているなら、十分火種になる。
だがもしこのままシグマの野郎が、分割ファイルのある場所潰していくなら、本郷達と残りの分割ファイルの争奪戦になりかねんか。
最悪、本郷・ミーのペアと正面から殺り合う事になるかもしれん。
ミーって奴はよく分からんが、ハカイダーが目をつけた本郷とはあまり戦いたくは無いのが本音だ。
こいつらの持つPDAの内、どちらに分割ファイルが入っているのかさえ分かれば、PDAだけ分捕るなり、そいつの方を集中攻撃するなr・・・・・・って、おいおい俺様ともあろう者がこんな重大な事を見落とすとは。

「成程ねぇ……危うくひっかかる所だった。シグマの目的は分割ファイルを奪い合わせる事では無いな」
「……え、どういう事よ。分割ファイルを奪い合わせる為にあそこを禁止エリアにしたんじゃないの」
「いいや違うな。所でコロンちゃん、コロンちゃんはハカイダーのPDAに何が入っているか分かる?」
「何なのよいきなり、そんなの分かる訳無いに―っ!」
「そう相手のPDAの中身なんて分かる訳が無い、本郷達は俺様達を倒すかPDAだけを奪うかして、初めて俺様達が分割ファイルを持っていた事に気がつく、逆もしかりだ。
 つまり最初から分割ファイルの奪いあいになる事は無い、事前に相手がそれを持っている事を知っていなければな」
「ならどうして、私達に分割ファイルを独占できる状態にしたと言うのよ?」

その言葉にメガトロンが押し黙る。


そうなんだよねぇ、そこが謎なんだよなぁ。
何故ここにきてシグマは俺様達を贔屓する様に動く。
俺様達を贔屓して奴に何の得がある、いや何も無い。
主催の座を狙っている俺様達を後押しするなど、自分の首を絞めるのと同じだ。
だからこそ奴意図が読めん。
まさかあの禁止エリアは偶然? そんな馬鹿な事があるか。
それとも監視が緩くて俺様達の動向を把握できてない?
それこそ馬鹿な話だ。

馬鹿な話と言えばまだ幾つかあるな。
まずは宇宙要塞、あんな自分がここにいますよ~と宣伝する様な物、俺様なら地図に書かないし肉眼で見える位置に配置もしない。
PDAの転送システムの都合があるとしてもだ、光学迷彩の一つもかけられて無いのはあまりにも無防備すぎる。
相当強力なバリアや迎撃システムがあるとでも言うのか、わからんな?
次にシャトルのコンピュータ、はっきり言ってセキュリティがザルだ。
これならあっと言う間に解析が終わっちまう、……というかザル過ぎてそれ自体が罠じゃ無いのかと思い、俺様は慎重に解析を進めているんだがな。
馬鹿な話と言えばまだ幾つかあるな。
まずは宇宙要塞、あんな自分がここにいますよ~と宣伝する様な物、俺様なら地図に書かないし肉眼で見える位置に配置もしない。
PDAの転送システムの都合があるとしてもだ、光学迷彩の一つもかけられて無いのはあまりにも無防備すぎる。
相当強力なバリアや迎撃システムがあるとでも言うのか、わからんな?
次にシャトルのコンピュータ、はっきり言ってセキュリティがザルだ。
これならあっと言う間に解析が終わっちまう、……というかザル過ぎてそれ自体が罠じゃ無いのかと思い、俺様は慎重に解析を進めているんだがな。
だが結局それも時間の問題、時間さえあれば安全に解析が完了し、要塞に向かう為の足も確保できる。
そして分割ファイル、俺様なら絶対ダミーの情報を仕込むから今一期待はしてないが、仮にこれが本当に爆弾解除の為の情報だったとしよう。
まあ修理工場の設備とか、何かしらの入用な物はあるかもしれんが、集めきれば爆弾が解除できちまう、これで晴れて自由の身だ。
この三つを全てこなせば、禁止エリアに引き籠って他の参加者が全滅するのを待つも良し、コロニーから逃げ出すのも良し、シグマを殺りに行くのも良しとやりたい放題だ。

サービス精神旺盛だねぇシグマ君は、だがそれだけにおかしすぎる。
分割ファイルだけなら分かるよ、俺様が主催だったとしもこんな仕掛けの一つや二つ位なら、用意してやらん事は無い……もちろんダミーでだが。
だが流石にここまでくるとやり過ぎだ。
爆弾を解除されるのも、コロニーから脱出されるのも問題ないと言わんばかりではないか。
まるで自分の危険を考慮に入れていない。
これは逆に言えば誘ってるって事か?
自分の実力に自信があって、返り討ちに出来るってか。
はん、舐めくさりおって、この破壊大帝メガトロンを甘く見たらどうなるたっぷり教えてやれねばならん様だな。

そう言ったもろもろの事を踏まえて、一度コロンビーヌに意見を聞くメガトロン。

「確かにメガちゃんの言う通り、おかしいわね」
「でしょ、な~んかうまく乗せられてる気がしてさぁ、かえってドン引きな訳よ」

メガちゃんも疑問に思っていた様に、シグマが身の危険を気にしていないのは何故かしら。
目的があってこの殺し合いを始めたなら、その目的が達成するまでは死ねない筈よね。
でも、その目的が分からないから悩むのよね。
……よし、発想を変えてみましょう、自分が死んでも大丈夫な事態はどんな状況があるかしら?

その状況を考え始め、ふとコロンビーヌの脳裏に浮かんだのは、ナイア達―人間をやめてお人形であるOになった者達―の顔であった。

あら、あららら? 何、もしかしてそう言う事?
実は本体は別の場所にいて、もう一つの体が壊れても本体の記憶が別の体に<転送>されるから、壊されてもな~んにも怖くないって事?
じゃああれかしら、私達に主催の座を奪われても自分の身の危険は無いし、私達の気がすんで元の世界に戻ったら、のうのうとまた元の主催の座に戻るとか、そんな事考えている訳?

突然の閃き、<転送>は自分の世界の技術だが、バラバラになった自分を直せる位だ、<転送>を再現する技術があってもおかしくは無いと思い、コロンビーヌはその事をメガトロンに話した。
当然メガトロンはその話を聞いていく内に、どんどん顰めっ面になっていく。

「あちゃ~、コロンちゃんの世界にはそんな技術があるのか、中々興味深くはあるが現状では厄介極りないな」

それもその筈、例え宇宙要塞に乗りこんでシグマを倒したとしても、そんな技術があったのでは直に復活してしまう。
スペアボディが何体あるか分からないが、消耗戦に持ち込まれたらメガトロン達の方が圧倒的に不利である。

それにだ、もしこの説をエックスやゼロが聞いたら、目から鱗が落ちた様な表情でこの説を支持するだろう。
でなければ、倒しても倒してもゴキブリの様に沸いて出る、シグマの不死身さに説明がつかないのだ。
それ位シグマに対してはあり得る説なのだ。

「こりゃ~、俺様の思いつきよりコロンちゃんの考えの方が現実的かな~」
「あら、メガちゃんも何か思いついたの?」
「ああ、シグマの奴、実は捨て駒なんじゃねぇかと思ってよ」
「…はあ?」

メガトロンのシグマが捨て駒発言に、コロンビーヌは目を白黒させる。
そんなコロンビーヌを気にもせず、淡々と自分の考えを語るメガトロン。

メガトロンも最初はシグマ本人が死んでも、計画に支障が無いとしたらどんな場合を想定できるか考えてみたのだ。
そこで思いついたのが、黒幕が別にいるのではと言うものだった。
漫画やゲーム等でよくある、悪のラスボスを裏から操っている影の支配者とかいうアレ。
よくよく思い出せば、シグマの奴は自分の事を一言も主催者とは言っていなかった筈だ。
その上、あの液体金属のマシン、シグマの協力者とは言っていたが、どちらが上の立場なのか不明だ。
それにあの液体金z……ええい、言いづらい、メタルスライムだ、メタルスライムでいい。
あのメタルスライムは、この会場にいなかったようだしな。
そうなるとあのメタルスライムを部下っぽく見せたのは、真の主催者である事を隠すカモフラージュ。
エックスと言う宿敵がいるみたいだから、敵役で尚更主催っぽく見えるし、殺し合いが始まればエックスが勝手にシグマの悪評をばら撒いてくれる。
まさに主催代理には打ってつけの人材。

確かにシグマとスカイネット、どちらが上の立場かは不明だ。
だが、メガトロンがメタルスライムと称したT-1000は、参加者としてこの殺し合いに加わっていた。
メガトロンも遭遇はしているのだが、それがT-1000と気がつかなかっただけだ。
色々と穴もある上に、エックスやゼロが聞けば、シグマは易々と捨て駒にされる様な奴では無いと、切って捨てられるだろう。

シグマの事を詳しく知らない、T-1000が参加している事を知らない、と言う二点からたまたま閃いたメガトロンの思いつき。
流石にコロンビーヌの説を前には、空想の域を出なかった。

「そんな事思いついたんだけど、コロンちゃんの話に比べたら現実味がねぇなと」
「そうね、お話としては面白いかもしれないけど、現実的には突拍子が無さ過ぎるわ」
「まあな、ちょ~っと俺様の想像力が豊か過ぎかな~と思わんでも無い。……だが」

おちゃけていた声のトーンが一気に低くなる、メガトロンが本気モードに入っている証だ。


「あれこれ想像しても、所詮それは想像にすぎない。今俺様達に必要なのはその想像を裏付けする情報だ。結局の所、禁止エリアの思惑やシグマの目的が分からんままだからな。……取り敢えずは軍事基地に急ぐとしようか」

そう言うとメガトロンは飛行ユニットを展開する。

「お客さ~ん、フルスロットルでかっ飛ばすからしっかり捕まっててね」

そうコロンビーヌに声をかけると同時に、軍事基地に向かって一直線に飛び立った。


【A-3 道路/一日目・夜】

【コロンビーヌ@からくりサーカス】
[状態]:小ダメージ、黄金律を打破、マサルへの愛
[装備]:グラーフアイゼン(ハンマーフォルム)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:基本支給品一式×2、PDA(コロンビーヌ(通信機能付き)、パンタローネ、絡繰茶々丸(分割ファイル二つ)、アルレッキーノ、KOS-MOS、ラミア
不明支給品1~4個(確認済み1~4(銃はない)) 、 スタングレネード(3/3) 床屋セット(鋏、櫛、鏡) 開天珠@封神演義 たずね人ステッキ@ドラえもん 、
アカネハウス11号@パワプロクンポケット8
補給装置@スーパーロボット大戦OG(4/5)、PDAの通信機能付加ソフト@ロボロワオリジナル、タブバイク@ゼノサーガシリーズ
マグネット×2、阿紫花の長ドス(折れた)@からくりサーカス:アルレッキーノのPDA
麻帆良学園の制服(両袖がない)@魔法先生ネギま!、コエカタマリン(残りニ回)@ザ・ドラえもズ、予備マガジン3、 不明支給品1個(少なくともラミアから見て戦闘には役に立たない模様)
闇夜の鎌@クロノトリガー、仙桃×3@封神演義、 FN ブローニング・ハイパワー(4/13)@攻殻機動隊、マガジン(13/13 9mmパラベラム弾)×2 謎の立方体
[思考]
基本:優勝者の報酬を奪い、勝の下へ戻る
1:分割ファイルを探しに軍事基地へ向かう。
2:分割ファイルを調べる
3:できれば爆弾の解除用の実験台として、弱い参加者を一人確保
4:シグマの目的は何?
5:うかつに宇宙要塞に攻め込まない。
6:シャトルをミサイル代わりに使い、シグマから主催の地位を奪う。
7:勝への愛を「くだらない」といったハカイダーは許さない
8:メガトロンと共闘。メガトロンの性根を知るものに会えば、騙されているふりをする。
9:今の自分なら人間も殺せる!
[備考]
※参戦時期は死亡後です(原作40巻)
※全てのゾナハ蟲(コロンビーヌらが吐き出すものも)には以下の制限が掛かっています。
また会場の全域には十分なゾナハ蟲が漂っています。
1:外部には一切の害はありません(ゾナハ病の感染や機械類のダメージなど)
2:コロンビーヌが自分の武器として使用するのには問題なく使用できます
3:通信機能に障害を発生させています。
※タブバイクは飛行できません、他にも色々制限されています
※補給装置@スーパーロボット大戦OGは制限により、五回のみ補給が可能です
※二エリア以内なら、メガトロンのPDAと通信が可能です。
※フランシーヌ人形が本物であると知りました
※黄金律『フランシーヌ人形への絶対服従』を打破しました。

【メタルスメガトロン@ビーストウォーズメタルス】
[状態]:全身打撲、中ダメージ、左脇腹に大ダメージ&焦げ付いた血痕、エネルギー(80%)、弾薬(90%)、疲労小
[装備]:ハイパージャマー@スーパーロボット大戦OG
[道具]:PDA(メガトロン(通信機能付き))、草薙素子のスペア義体@攻殻機動隊S.A.C、シャトルの制御コンピューター、動物ごっこ帽子@ザ・ドラえもんズ、スパイセット@ザ・ドラえもんズ
[思考・状況]
基本思考:シグマから主催者の座と優勝者の報酬を奪い、サイバトロンの抹殺。
0:フルスロットルでかっ飛ばすぞ~!!
1:分割ファイルを探しに軍事基地へ向かう。
2:シャトルの制御コンピューターの解析。
3:分割ファイルの調査
4:できれば爆弾の解除用の実験台として、弱い参加者を一人確保
5:うかつに宇宙要塞に攻め込まない。
6:シグマの目的は何だ?
8:シャトルをミサイル代わりに使い、シグマから主催の地位を奪う。
8:参加者を減らす。直接戦闘は極力避けるが、己の正体を知る者を殺せる状況ならば別。
9:チンク達へいつか復讐する
[備考]
※二エリア以内なら、コロンビーヌのPDAと通信が可能です。
※スパイセットの監視可能範囲は半径100mに制限されています。

【共通事項】
 リュート@からくりサーカスは破壊され、剣の部分のみ残っています。
 Glock 19(CCR仕様)@パワプロクンポケット8は破壊されました。



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136:伝えたいこの想い<アクイ> メガトロン 146:北西からの声
136:伝えたいこの想い<アクイ> コロンビーヌ 146:北西からの声





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