プロファイリング

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バラバラ殺人犯は愛情抱く“知り合い”か - 社会ニュース nikkansports_com

 福岡市西区の能古島(のこのしま)の海岸で会社員諸賀礼子さん(32)の切断遺体がみつかった事件で、福岡県警は18日女性の自宅アパートを現場検証。室内に微量の血痕などが残っていないか調べた。警察の科学捜査研究所に勤務し、プロファイリング捜査にも携わったことのある関西国際大の桐生正幸教授(49=犯罪科学)に犯人像を聞いた。

 捜査情報では、諸賀さんの住んでいたアパートの自室に社用携帯電話はバッグの中にあったが、私用の携帯電話はみあたらなかった。桐生教授は「ここはおかしい」と指摘した。

 (1)個人携帯を識別できた人物 例えば、携帯電話が2台あって、そのうちの1台だけを持ち出された。仮に犯人が私用携帯と認識していたのであれば、それはかなり諸賀さんと近い関係の人物なのではないか。日本国内では、バラバラ殺人事件の被害者に関して、20~30代女性の過去事例が約100件ある。その犯人の約7割が親族や恋愛関係にあった人物で、被害者と“深い愛情”で結ばれた過去を持つ傾向が強い。

 桐生教授は“知り合い”の可能性が高いと指摘した。さらに財布には数万円が残り、部屋も荒らされていない中、窓ガラスだけが破損していることも「不自然」と話した。

 (2)ガラスが割れた理由 諸賀さんの部屋からは血痕や尿反応がなかったとされている。その情報が正しければ、部屋で遺体を切断していない。ただ、ゴルフバッグが倒れて窓ガラスが割れていた。推測になりますが、犯人は部屋に、争わずに“招き入れられるような形”で入れたのではないか。諸賀さんの失踪(しっそう)前の深夜、諸賀さんの部屋前の廊下部分で男女の口論を聞いた証言があるという。その女性が諸賀さんならば、さすがに近所の迷惑も気になって、部屋に“招き入れた”仮説も成り立つ。そこで男が諸賀さんともみ合って、その際にゴルフバッグが倒れたのではないか。諸賀さんの意識を失わせる目的はあったのかもしれない。

 遺体が発見されたのが博多湾の能古島だったことについては、桐生教授は「犯人の誤算ではないか」と指摘した。

 (3)非情に徹せず 遺体をバラバラにしたのは、殺害後に証拠を隠滅したいための行為。完全に遺体処理をするならば、遺体が浮かばないようにおもりなどをつけて海に廃棄する考えも出る。ただ、殺害したとはいえ、愛情をそそいだ相手なのであれば、切断以上のことはできずに海に廃棄したため流れ着いた可能性が高い。
【寺沢卓】

[2010年3月19日8時5分 紙面から]
最終更新:2010年04月17日 08:59
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