『禍刻』

   ※『禍刻』と冠した話に登場する人物・能力等の設定について、書き手本人が補足するページです。



★目次



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『禍刻Ⅰ―Photon like a devil―』

  《仄暗き 光の中に 棲む淑女(あくま)》
高橋愛 Ai Takahashi 
Artificial Thanatos (人の生み出せし“死神”)

精神感応(リーディング)
対象者の思考を読み取ることが出来る能力。
単なる表層のそれではなく、本人すら気付いていない深層の部分まで読み取ることもその気になれば可能。
複数人数の思考を同時に読み取ることもできる。
能力の常時開放はしておらず、基本的に必要なときだけ使用している。

瞬間移動(テレポーテーション)
正しくは「光速移動」であり、自身を素粒子化して秒速30万kmの速度で任意の場所に移動できる能力。
故に正確には“0時間移動”ではないが、人間の認識上においてはほぼ同義。
すべての物体を透過できるほどに小さい素粒子となるため、障害物の有無に左右されない移動が可能。
逆に、わざと“障害物にぶつかりながら”移動することもでき、“ぶつかられた”相手は目に見えないレベルの微細な孔を無数に穿たれることになる。(その際愛の側にダメージはない)
また、自身だけではなくあらゆるものを素粒子化して光速移動させることもでき、その際対象物を“部分的に”粒子化して移動することで、結果的にその物質を切断することも可能である。

“Dr”
某組織に属する自称“組織の筆頭Dr”であり、プライドが必要以上に高い。非能力者。
非常に優秀な人材であることは確かで、組織においては能力の研究の一角を任されている。
ただ、残念ながらライバル視する紺野あさ美(Dr.マルシェ)に実力は遠く及ばない模様。
フレームレスの眼鏡が似合う知的美人であるが、その性格ゆえに周囲には敬遠されている。

Especial Anti-Resource System(エスペシャル・アンチリソース・システム)
ピアス型の“抗能力装置”。略称“EARS”。
“Dr”が能力者の研究の中で開発したもので、精神系の能力(精神感応・精神干渉等)を無効化する働きを持つ。
その効果は身につけているだけで発揮され、実験段階では100%の無効化を成功させていた。
ちなみに2つで1対となっており、“EARS”は“耳”にかけてあるらしい。



『禍刻Ⅱ―Phantom of phantoms―』

  《黄昏に たたずむ少女は 虚か実か》
久住小春 Koharu Kusumi
Knowing Kaleidoscope (抜け目なき“万華鏡”)

念写(ソートグラフィー)
頭の中に浮かべた映像を、あらゆるものに視認できる形で貼り付けることができる能力。
ミリ秒単位で連続して貼り付けることで、動画として認識させることも可能。
対象者の網膜に直接映像を貼り付けることで、立体的な虚像として知覚させることもできる。
虚像である故、触れられれば露見するが、逆に言えば視覚のみで看破することはほぼ不可能。
異なる像を複数個所に同時に貼り付けることもでき、常人がこれらに惑わされずにすむ方法はないと言っていい。
本話中の久住小春は、音声も貼り付けられるものと思われる。

岡井千聖
政府に属する異能力者の集団“子供達(キッズ)”の一員。(※注『共鳴者』シリーズとはやや設定を異にしています)
能力は“連携者(パートナー)”である萩原舞と一対となっており、主に反政府者の“誅殺”の任務に従事している。
性格は生真面目で政府に対して忠実であり、任務の遂行を何よりも優先している。
命令であれば人を殺すことも厭わないが、本人も気付かない深層ではそんな自分に疑問を抱いてもいる。

エネルギーの物質化(マテリアライズ)
自身の内在エネルギーを空間上に具現化することができる能力。
その形状は任意であるが、得意とする形状であるほど数多く作り出せる。
ただし複雑な形状を具現化できる能力者は極めて稀。
具現化されたエネルギーは“物質”そのものであり、誰でも触れることができる。
また一度に作り出せる数は、資質は元より体調や心理状況によっても左右される。
能力者が意識を失うなどすれば、具現化された“物質”は消滅する。
本話中の岡井千聖が得意とするのは箭状への具現化で、平常時であれば100本近くは可能。

萩原舞
政府に属する異能力者の集団“子供達(キッズ)”の一員。
能力は“連携者(パートナー)”である岡井千聖と一対となっており、主に反政府者の“誅殺”の任務に従事している。
自身の能力に絶対の自信を持っており、相手を侮る傾向にある。
自分では人を殺すことを楽しんでいると思っているが、本人も気付かない深層ではそんな自分に疑問を抱いてもいる。

物質化されたエネルギーの操作(リモート・オペレーション)
物質化されたエネルギーを自在に操ることができる能力。
一度に操作できる数や正確さは能力者の資質や鍛錬次第。
本話中の萩原舞は、岡井千聖が作り出す“矢”であればすべてを同時に操ることが可能。
1本に集中すればその最高速度は秒速100mに達する。



『禍刻Ⅲ―Crimson symphony―』

  《夕景(そら)の下 創(きず)と心(いのち)が 共鳴す》
亀井絵里 Eri Kamei
Evil Knife (不吉な“ナイフ”)

傷の共有(インジュリー・シンクロナイズ)
自身の体についた傷を、対象者の同一部位に同時に発生させることができる能力。
射程範囲内であれば、対象者が何人いても全員に同じ傷を共有させることが可能。
その射程距離は普段は自身を中心として直径70~80m程度の円内に止まるが、本人がその気になればどこまで広がるのかは不明。
(病を抱える自らの心臓への無意識の配慮と、「めんどくさい」という思いから本気を出したことはない)

傷の転移(インジュリー・トランスファー)
自身のものも含め射程範囲内にいる対象者の傷を、同様に射程範囲内の対象者に移動させることができる能力。
“傷の共有(インジュリー・シンクロナイズ)”の延長線上にあり、別能力というわけではない。(故に射程距離は同じ)
移動は同一部位にしか行えないが、不特定多数の傷を1人の人間に集めることもできる。
その際“重なった”傷は、深さだけが足し算されて反映される。(例:深さ1mmの傷が10人分集まれば1cmの傷となる)

田中れいな Reina Tanaka
Resonant Terror (共鳴する“恐怖”)

増幅能力(アンプリファイア)
対象者の能力を著しく増幅させることができる能力。
増幅させる割合はある程度任意であるが、細かい調整は効かない。
また、長時間発動状態を維持することはできない。
増幅できる上限は本人にもよく分かっていないが、おそらく数倍~十数倍までは軽く増幅することが可能。
ただし、能力者の力量が増幅された能力についていけない場合、その時点で能力は事実上使用不可能になる。
下記能力の延長線上にある能力。

共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)
本来の能力であり、上記同様対象者の能力を著しく増幅させることができる能力。
射程範囲内であれば、複数人数の能力を同時に増幅することが可能。
その射程距離は普段は自身を中心とする半径50m前後の円内。
こちらの場合は、能力者の力量を越えた能力レベルまで増幅されても自在に使いこなすことが可能。
ただし、“共鳴”の何たるかを理解している者でなければその対象者たりえない。

マヤ
某組織に属する能力者。
出身地は津軽地方の農村であり、本人にとってはそれが大いなるコンプレックスらしい。
それを隠すため“都会っぽい”と本人が思っている言葉遣いや格好をしているが、あからさまなわざとらしさが漂っている。
組織内では“暗殺”的な役割を担うチームにいるが、そのことの重大さへの認識はやや欠けている。

人影支配(シャドウ・ディレクション)
対象者の影を“支配”することで、相手の体を意のままに操ることができる能力。
対象者の影に、自身の影を触れさせることで発動する。
故に、真夏の南中時刻など影が極端に短くなるときは、対象者の間近まで行かないと能力を使えないことになる。
“支配”が及ぶのは影に映る部分のみであり、すなわち目や口といった各器官や、精神、能力等は操れない。
また、無生物はもちろん人間以外の動物も“支配”することはできず、曇りの日や夜などは(別の光源を用いない限り)使用できない。
(※晴天の満月夜程度のくっきりした影であれば能力の発動が可能であるが、輪郭がぼやけたようなあまりに薄い影では“支配”は不可能)




『禍刻Ⅳ―Flame burn down all―』

  《万物を 静謐な無に 帰す炎》
リンリン(銭琳) Qian Lin 
Quick Lighter (迅速なる“発火者”)

念動発火能力(パイロキネシス)
熱源の全くないところに炎を発生させることができる能力。
また、発生させた炎をある程度操ることが可能であり、人一人を焼殺して余りあるほどの威力をもっている。
炎の描く軌跡はまるで大蛇のように見えるらしい。
本話中の銭琳は能力発動の際に媒介となる物質を必要とするため、通常は微細な数珠玉を用いて炎を発生させている。

八岐炎大蛇(エイトヘッド・フレイムサーペント)
対象者の手前で枝分かれして八方から相手を襲う、上記能力の応用技。
逃げ道はなく、8匹の炎大蛇に呑み込まれれば瞬時に骨まで焼き尽くされることになる。

遠隔発火能力(リモート・イグニション)
離れた場所に強力な炎を発生させることができる能力。
金属をも一瞬で蒸発させるほどの強力な炎が発生する。
“特殊な媒介”=思い入れが強く、かつ常に身に着けているもの・・・を用いることで初めて発動できる。
上記能力の延長線上にあり、別能力というわけではない。

ワン・ツェイイン(王翠英)
中国出身。
かつては銭琳と同じ組織に属していたが、ある事件以降袂を分かち、現在は敵対関係にある。
格闘術においては銭琳を上回る実力を持っている。
銭琳の実力を認めて高く評価しており、仲間に引き入れたいと思っている。
また、深層では銭琳に対して「かつての朋輩」以上の感情を抱いている。

消能力障壁(イレース・ウォール)
自身の正面に相手の能力を完全無効化する障壁を出現させることができる能力。
この障壁越しにはいかなる能力もその効果を発揮できない。
ただし、例えば真横や背後に回られれば無意味。
サイズは2×2m程度。

反能力光壁(リフレクト・ウォール)
上記能力の延長であり、相手の能力をそのまま使用者に跳ね返すことができる能力。
その他は上記と同様。

反能力光球(リフレクト・ボール)
上記能力の延長であり、自身を中心に球体の反能力壁を出現させることができる能力。
全方位を完全に覆っているため、事実上能力は全く受け付けない。
ただし発動状態をあまりにも長時間維持することはできない。




『禍刻Ⅴ―Thanatos in the future―』

  《未来(あす)を知る その存在は 神か魔か》
光井愛佳 Aika Mitsui 
Almighty Maker (全能の“未来創造主”)

予知能力(プリコグニション)
訪れうる“未来”の出来事を前もって知ることができる能力。
それらは主として音声を伴う映像として脳裏に展開し、自らの意思で好きなときに好きな“未来”を“視”ることができる。
故に自分の望む“未来”を自在に選び取ることも可能であるが、先に進むにしたがって無限に枝分かれするそれの情報量はあまりにも膨大であり、常人には事実上不可能と言える。
類い稀なる記憶力や演算能力を兼ね備えた予知能力者のみがそれを可能にし、自在に“未来”を選び取れるほどに卓越したその能力は“予定能力(プリディシジョン)”と呼ばれることもある。
本話中の光井愛佳は「未来」を唯一無二の存在として捉えており、たとえ予知による“未来”が何通りも“視”えたところでそれはあくまで“可能性”の一つに過ぎないと考えている。
だが、“予定能力者”たりえる才幹の持ち主である彼女ならば、その“可能性”の確率変動すらその気になれば可能。

女(名前不明)
某組織に属する能力者。
過去に軍隊で訓練を受けた経験があり、戎器類の取扱いや白兵戦には熟練している。
その経験や能力特性を活かして“暗殺”的な役割を担うチームに属している。
話し言葉は雑でぞんざい。
予知能力者を毛嫌いしており、その理由は自身の知っている予知能力者がいけ好かないから。

不可視化能力(インビジブライズ)
自身の姿と、自身が触れているものを不可視化することができる能力。
不可視化できる対象物は生物・無生物を問わず、その数にも能力上の制限はない。
ただし素肌に触れているものにしか効果を及ぼすことはできず、自身の体のサイズを大きく越える物は不可視化できない。
また、自身の姿以外は触れている間しか不可視化しておくことはできず、一瞬でも離れれば能力の効果は途切れる。
「見えなくなっているだけ」であるため、当然実体は存在し、第三者が触れることは可能。




『禍刻Ⅵ―Healed memory's cemetery―』

  《癒された 傷(かこ)の数だけ 在る墓石》
道重さゆみ Sayumi Michishige
Sadistic Medical (残酷な“治療者”)

傷の融解(メルティング)
傷そのものを溶出させる空間を創り、その中に対象者の傷を“溶かし出す”ことができる能力。
傍目には“治癒能力(ヒーリング)”と同じように映るが、似て非なるもの。
射程範囲は自身を中心とした30m程度の円内であり、その中にいる対象者の傷を同時に、それもほぼ瞬時に“溶解(メルト)”することが可能。
“溶解”した傷は空間内(すなわち能力者の精神内)に漂い、意図すればその傷を他者の同一部位に“返還”することもできる。
空間の展開中に攻撃を受けた場合は、その傷は瞬時に相手に“返還”される。
すでに命のない対象者の傷を“溶解”することも可能であるが、当然失われた命は戻らない。
余談ながら、本話中の道重さゆみが展開する“空間”は淡い撫子色をしている。


女(名前不明)
某組織に属する能力者。
本人曰く《faith》が組織名であるということであるが、それが真実かどうかは不明。
(※“future all in this hands ―未来の全てはこの手の中に―”の頭文字を取ったものが《faith》という組織名の由来であると語っていた)
いわゆる劇場型人間であり、台詞や所作が必要以上に芝居じみているとともに、相手が自分の中の“台本”通りに動かないと苛立つ傾向にある。
本人は当然気付いていないが、もったいぶった長台詞の割に中身は薄っぺらく、それはそのまま彼女の人間性を表している。

真空刃(インビジブル・ブレイド)
目に見えない刃を発生させて対象に傷を負わせることができる能力。
実際に真空や風を発生させるわけではなく、念動力の一種というのが近い。
一撃必殺の殺傷力はないが性質上攻撃の回避は難しく、連続して放てばそれなりの脅威となりうる。




『禍刻Ⅶ―Black and white brute―』

  《黒白の 獣が抱きし 真の闇》
ジュンジュン(李純) Li Chun 
Limber Crusher (しなやかな“破壊者”)

獣化(セリオモルフォシス)
獣に変態することのできる能力。
個人単体の能力と言うよりも、半ば“種族”的な趣が強い。
普通は化することができる獣は一種類に限られ、自身の意思で獣化する場合は主に凶暴な獣と化する者が多い。
人間としての理性を保ちながら体だけ獣に化する場合もあれば、身も心も獣と化す場合もある。
ただしどちらの場合にしろ、単に見た目が動物化するのとは根源現的な部分で意味合いが違っている。
本話中の李純は通常“獣”と“人間”の均衡を保つため、「陰」と「陽」の混沌たる秩序を内包する黒白の野獣・大熊猫(ジャイアント・パンダ)に化す。

女(名前不明)
某組織に属する能力者。
20歳を越えながら一人称が「ボク」であることを始め、色々な意味で痛い人物。
様々な武術に通じた武術オタクでもある。
“最新のナノテクノロジー”により自身の体を改造していて、自分の意思で“合成獣”に変態できる。

遠隔通信能力(メンタル・テレパシー)
言葉を交わさずに意思疎通ができる能力。
自身の“思考”を対象者の脳に直接伝えられるとともに、相手の思考を読み取ることができる。
ただし、読み取ることができるのは“言葉”や“イメージ”として紡がれる表層の思考のみ。
深層の思考や心理までは読み取ることができない。
相手に伝えることができる内容も同様である。




『禍刻Ⅷ―Nightmare to lose mind―』

  《供するは 永遠(とこしえ)という 名の悪夢》
新垣里沙 Risa Niigaki
Real Nightmare (現実そのものの“悪夢”)

精神干渉(マインドコントロール)
対象者の脳に自身の意識を侵入させることで、相手のすべての知覚を錯覚させたり思考を誘導したりできる能力。
射程範囲内であれば複数の対象者に同時に干渉することが可能。
また、たとえ「これは精神干渉による幻である」と認識していても、それが即ち知覚干渉を遮断することにはならない。
能力により実際に肉体に物理的なダメージを与えることはないが、対象者が知覚し“体験”することは紛れもない“現実”である。

女(名前不明)
某組織に属する能力者。
主として諜報活動を担うチームに属しており、新垣里沙とはかつて“同僚”であった。

偽装能力(ディスガイズ)
自身の姿を偽り、不特定多数の相手を錯誤させることができる能力。
ただし、“物理的変装”ではなく“知覚的変装”であり、すなわち対象者に知覚的錯覚を起こさせる能力である。
それ故、性別や体型を問わない“変装”が可能であり、物理的に看破する手段はないと言っていい。
ただ、当然ではあるが特技や能力、性格等のトレースはできないため、それなりの演技力は要求される。




『禍刻Ⅸ―A bloody stray cat―』

  《緋に染まる 小さき猫の その両手》
田中れいな Reina Tanaka
Resonant Terror (共鳴する“恐怖”)

増幅能力(アンプリファイア)
『禍刻Ⅲ―Crimson symphony―』の項を参照のこと。

身体増強能力(フィジカル・エンハンサー)
自身の身体能力を著しく増進させ、強化することができる能力。
“増幅能力(アンプリファイア)”の延長線上にあり、別能力というわけではない。
ただし、この能力に関しては自身に対してのみしか使えない。(正確には、加減ができないので対象者の肉体破壊の恐れがあるため使わない)
“増強”されるのは肉体のみならず神経全般にも及び、例えば銃口から飛び出した銃弾を視認しながら余裕でかわすことも可能。
人間の肉体程度の強度のものであれば素手で簡単に破壊でき、多少の打撃では物理的ダメージを受けることもない。
長時間発動状態を維持することはできず、強化状態でいられるのは3分程度。
使った後は「めっちゃ疲れる」ため、本人としては使わずに済ませられるのであればあまり使いたくないらしい。

女(名前不明)
某組織に属する能力者。
過去に軍隊経験があり、『禍刻Ⅴ―Thanatos in the future―』に登場する“不可視化能力者”とは古くからの友人。
その経験や能力特性を活かして“暗殺”的な役割を担うチームに属している。
話し言葉は雑でぞんざい。

傀儡指揮(パペット・コマンダー)
“人形”を自在に操ることができる能力。
操ることができるのは「人の形をしたもの」に限られ、頭部が破壊される等明らかに「人の形」を保たなくなったものは操れない。
また、人間の標準サイズを大きく逸脱した“人形”の操作も不可能。
“人形”の素材自体は何でもいいが、本話中の女は様々な経験の末に「人間そのもの」が最も“人形”として優れているという結論に至った。
当然生きている人間は“人形”にはなりえないため、特殊な措置を施した「死体」を使用している。
ちなみに最大30体の同時操作が可能であるが、一度に操る数が増えるほど精密な動作は困難になっていく。

能力透過体質(サイコ・ペネトレイター)
すべての“異能力”による直接作用を“透過”させてしまう特異体質。
あくまで「体質」であって「能力」とは異なるため、自身でもそのコントロールは不能。
故に、例えば治癒能力の恩恵に与かることもできず、瞬間移動能力者に付いて一緒に移動することもできない。
その代わり、例えば念動力や催眠等による攻撃も全く受け付けない。
ただし、念動力によって飛ばされた物体による攻撃や、催眠で操られた他者の攻撃を無効化することは当然できない。




『禍刻Ⅹ―Witch like an icicle―』

  《永遠に 冷たき氷と その記憶(こころ)》
藤本美貴 Miki Fujimoto
Murderous Freezer (残忍な“冷凍者”)

熱掌握能力(ヒート・ルーリング)
大気中の“熱”を支配し、自在に温度を上下することができる能力。
支配できるのはあくまで大気の“熱”のみであり、喩え射程範囲内でも物質そのものの“熱”には干渉できない。
能力自体の射程距離は自身を中心とした20m程度の円内であるが、下記のような応用による攻撃を行なうことで射程外への攻撃も可能。
本話中の藤本美貴は、日頃はもっぱらこの能力を応用した“氷”による攻撃を行なうため、その能力の本来の姿を知るものは少ない。


氷の矢(アイス・ダート)
大気中の水蒸気を冷却して生み出した尖鋭な氷柱を、熱膨張させた空気の圧力により自在に飛ばす攻撃。

氷の槍(アイス・ジャベリン)
同上。ただしサイズは“矢”とは比べものにならない。

氷の散弾銃(アイス・ショットガン)
同様にして極小の氷の粒を無数に飛ばす広範囲攻撃。

氷の防弾壁(アイス・バレットプルーフ・ウォール)
氷の壁を作り、銃弾を防御する。
サブマシンガンの掃射程度ならばしばらくは耐えられる程度の強度を誇る。
また、跳ね返す弾の角度を調整することで、弾丸を射手に弾き返すことも可能。

血氷の槍(ブラッディ・アイス・スピア)
射程範囲内に水分があればほぼ一瞬で凝結が可能であり、それは血液であっても同じ。
血が流れれば流れるほど、“武器”の数は増えることになる。

氷の棺桶(アイス・コフィン)
対象者を完全に氷漬けにする。
周囲の大気中に元々ある水分ではしばしば不足であるため、氷による攻撃を事前にすることで対象者の周囲に水分を集めておくことが多い。
“永遠”を内包する氷の棺はしかし、大抵すぐに中に入った人間ごと砕かれる。

鏡映蜃気楼(ラテラル・ミラージュ)
著しく温度の違う空気の層を隣り合わせに発生させることで光を屈折させ、自身の虚像を映し出す。
当然左右が反転しているので、冷静に注意深く見ればすぐに分かるため、お遊び程度にしか使うことはない。

女(名前不明)
某組織に属する能力者。
組織に対して忠実であり、命令であればどのような行為も厭わない。
言葉や物腰は丁寧でありながら、常にある種の威圧感が静かに発せられている。

念動発火能力(パイロキネシス)
熱源の全くないところに炎を発生させることができる能力。
炎の威力は能力者各個の資質に大きく左右される。
本話中の女は複数の強力な炎を的確に飛ばすことができるなど、かなり優れた能力者。













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