『コードネーム「pepper」-ガイノイドは父の夢を見るか?-』


『コードネーム「pepper」-ガイノイドは父の夢を見るか?-』 はインターネットの掲示板2ちゃんねるの娘(狼)板に立てられたスレッド、『リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第16話』から投稿開始された小説。


物語

リゾナンターと同じ姿形をしたテロリスト用ガイノイドチーム、コード名「pepper」。 謎の失踪を遂げた彼女達が警視庁の誇るロボット軍団、AK-B40部隊と激しい戦闘を開始した。
事件の背後に不審なものを感じたリゾナンターのリーダー、高橋愛は新垣里沙に事態の調査を依頼した。
現場に向かった里沙が目にしたのは自分達と同じ姿のガイノイド達が強固なロボット軍団を撃破していく光景だった。
心が無いはずのガイノイド達に心の存在を感じた里沙とガイノイド達の長い旅が始まる…


概要

  • 作者はぺっぱあの人
  • かなしみの人S3.ペッパー警部 (16)527及びS4.ロマンス (16)528にリゾナントして書かれたMM。(16)538にリゾナントして書かれた。(詳細はペッパー警部『ペッパー警部』から“pepper”への道の項目を参照のこと
  • 初期の頃は文章の改行等に問題があり、読み難い面もあったが、まとめサイトの管理者であるサボリン∞ヽ( ゚∀。)ノの教示により、その点は解消された。
    ある意味リゾスレで育った作家とも呼べなくはない。
  • 深夜の保全作として本編に描かなかったサイドストーリー的な作品を上げた際に、まとめサイトへの収録を固辞した経緯があるが、スレ住人の圧倒的な支持により、Inside story Iとして収録されている。
    一篇の長編として通読するには、若干の難はあるが、読む者に映像を思い浮かばせる文章の表現力は圧倒的である。
  • リゾナンターと同じ姿、同じ響きの名前のガイノイド達が次々と倒れていく描写には、リゾスレで最も泣かせる作品という感想が寄せられたこともある。
  • 作中に出てくる都市の名前や、科学技術の描写から、舞台は近未来を想像させるが、現代の設定で書かれていると思われる『少年の瞳』 と同一の世界観を有していることを、ぺっぱあの人は明言している。
  • 2009年2月26日に長らく中断していたが、同年11月3日に新章が投下された。
    大量規制の巻き添えに遭って書き込めない作者の代わりに、複数のスレ住人の手によって代理投稿された。
  • 2010年4月28日の夜半から翌29日の早朝にかけて、全4話(27レス相当)が4回に分けて集中的に投下され完結した。
    前章の投下から実に半年ぶり、第1話の投下から2年越しのことであった。
    完結を見ぬまま中断しているシリーズもある中、独自の世界観に貫かれたシリーズを描きぬいた作者には、惜しみない賞賛の声が寄せられた。
    同シリーズの完結に力を得た作者もいたようである。


まとめサイトリンク先








登場人物

ガイノイドチームpepper

アイ
pepperのリーダー。
集団戦闘時にはオフェンス(攻撃)を担当。
高い運動能力から繰り出すキックと、右手に内蔵された電子砲が武器。
レイナによると優しすぎてリーダーには向いていないが、そんなリーダーだからついていく。
次々と訪れる困難に悩みながらも、メンバーを導いていく。

リサ
pepperのサブリーダー。
集団戦闘時にはオフェンスチームを後方から援護する。その身体能力は重装甲のロボットAK-B40を素手で薙ぎ払う程だが、里沙を庇って落命する。

レイナ
pepperのオフェンス(攻撃)担当。
両手の両手の電磁カッターはロボットの装甲を紙のように切り裂く威力を有する。
ホーミングミサイルの攻撃を見切って回避するほどの格闘センスの持ち主。
本人曰く「実はレイナ、リーダーに向いとろう?」

エリ  
集団戦闘時にはシールドを展開して、攻撃力の無いメンバーを敵の手から守る。
最終局面にリーダーの資質が欠けている自らを責めるアイに声を伝える。“いつもベストを尽くしてくれるリーダーだから” ついていくんだよ!”

サユミ  
集団先頭時にはシールドを展開して、攻撃力の無いメンバーを守る。
そのシールドの範囲は自由に調節できる。

コハル
集団戦闘時には、オフェンスを担当。
指先から放つ放電は機械群には威力絶大。
全身からの放電「シャイニングリボリューションッ」も含めた戦闘能力はpepperの中でも最強だが、性格的に危なっかしい一面を持ち、リサからよく注意を受けていた。

JUNJUN
集団戦の際にはエリとサユミの発生させたシールドで守られていた。
ガイノイドとして誕生した世代的な関係からか戦闘的な機能は付与されていないものの、基本的な身体能力はアイたちに劣らないものを有している。
当然のことながら獣化能力は有していないものの、最終局面においては意外な形で獣化した姿を見せる。

LINLIN
彼女が支給されていない携帯電話で、外部と連絡を取ったことが、pepperの逃走劇の引き金となった。
JUNJUNと同じく戦闘用のチューニングは行われていないものの、その身体能力はアイたちに劣らないものを有している。
最終局面においてはその身体能力で里沙を助ける。


アイカ
戦闘ロボAK-Bによるpepperへの攻撃を停止させる為に、警察庁科学技術局局長を自称する秋元への交渉に向かう里沙に同行する。
秋元からは№7と呼ばれている。
自分がガイノイドであるか人間であるか悩んでいる。



リゾナンター

高橋愛
リゾナンターのリーダーであり、喫茶リゾナントのマスター。
pepperの逃走劇に不審な点を覚え、里沙に独自の調査を依頼する。
助けを求めてきた里沙の求めに対して、警察当局と対立する危険も顧みずに応じる。
最初は躊躇っていた他のメンバーをリードして、事態の収拾に当たる。

新垣里沙
リゾナンターのサブリーダー。
普段はブティック「ピンチャポー」に勤めている。
心を持たない筈のガイノイド pepperに心の存在を感じて、彼女たちを救おうと奔走する。

道重さゆみ
治癒能力者。
AK-B部隊の攻撃により負傷した里沙は、pepperのサユミから治療処置を受けるが、その際にさゆみの顔を思い浮かべていた。

亀井絵里
うへへ、絵里ちゃんも頑張ってますよ。

田中れいな
ダークネス顔を利用して阿久博士救出に貢献する。

久住小春
阿久博士を奪いに来たダークネスのアヤとミティを幻術で翻弄。

ジュンジュン
念動力を利して阿久博士救出に貢献。

リンリン
念動力や発炎能力を駆使して、阿久博士救出に活躍。
阿久博士とは中国で面識があったようである。

光井愛佳
予知能力者。
『コードネーム「pepper」-ガイノイドは父の夢を見るか?-4 』 のラストは彼女が、里沙が傷つき倒れたpepperの一人を抱きしめ泣いているという悲しいビジョンで終わった。
そのビジョンを皆に伝えないという配慮深い面を持っている。



警察庁科学技術局

阿久悠博士
警察庁科学技術局局長。
世界的なロボット工学の権威であり、「pepper」プロジェクトの生みの親。
豪放磊落な性格で、pepperの引渡しを求め接触してきたダークネスのアヤやミティに対しても、物怖じせず対応。
本質的には善良な人間であるが、目的の為には手段を選ばない一面も有り、彼のそんな面がpepperたちの悲劇に繋がった点は否めない。
pepperの逃走事件との関与を疑われて監禁されていたが、愛たちリゾナンターの活躍で救出された。
何気に巨乳好きである。
彼の遊び心からJUNJUNに付与した機能が最終局面で重要な役割を果した。

秋元康
科学技術局局長代行。
自らが開発した「AKーBシステム」が、阿久博士の推進したpepperたちの「リゾナントシステム」との採用競争に敗れたことを根に持っていた。
謎の逃走を遂げたpepperたちを「AKーBシステム」で全滅させて、「AKーBシステム」と自らを復権させるという野望を持つ。

土居 甫
科学技術局研究員。
pepperたちの格闘技術の指導教官。 LINLINの恋人であり、彼に連絡を取る為に持っていた携帯電話が、pepperたちのイニシエーションの材料となったが…
正義感に溢れる人物で、pepperたちへの攻撃が秋元の陰謀によることを知ると、掌底で秋元をKOして、辞表を叩きつけた。
実は阿久博士の息子であり、一連の事件の解決後彼の取った行動で、阿久博士もpepperたちの父親と呼ばれる資格を有すこととなった。

寺田
pepperたちの監督官?
大阪から赴任してきたばかりで、pepperたちの実状を知らなかったことから取った行動が思わぬ事態を招いたことを後悔している。
ぺっぱあの人によれば、結構いい奴だそうである。



ダークネス

アヤ
ガイノイド部隊 pepperの引渡しを求めて、警察当局に身柄を拘束されている阿久博士に接触してきた。
黒のレザーのジャンプスーツに身を包んで登場。
口ぶりや行動からその実力はリゾナンターの実力を凌駕していることが窺われる。

ミティ
アヤに同行して登場。
黒のレザージャケットとマイクロミニを身につけている。
「氷の女王」を自称する。 好戦的でその実力は高そうであるが、アヤに比べると冷静さに欠けるところがある。

後藤真希
S級国際指名手配犯にして、「ダークネス」最強とも噂される能力者。
pepperたちの逃亡劇が起こる3年前に、ロスに飛来して70階建ての高層ビルを崩壊させる。
冷酷な性格ではあるが、ビルの崩壊を念動力で支え続ける少女、戸倉愛には止めを刺さずにその場を去る。
高橋愛や田中れいなとの邂逅、戦いを待ち望みながら…



その他の登場人物


シュン・戸倉
カリフォルニア州立工科大に勤務していたが、後藤真希の犯行によるテロ事件に巻き込まれて妻子を失う。
失意の内に職を辞したが、旧友である阿久博士の招請により国立バイオテクノロジー研究所所長に就任。
「pepper」プロジェクトの推進リーダーとなる。
pepperたちの『父親』である。

戸倉 愛
戸倉博士の娘。
念動力と精神感応の力を持つ能力者。
後藤真希の引き起こしたテロ事件に巻き困れて母親の宏美を目の前で失う。
自らも負傷したが、他の人間の命を救うために、ビルの崩壊を念動力で防ぐ。
生存者が救出されたのを見届けて、力尽きる。
享年、14歳だった。

ハイラム・ブロック
ロサンゼルス市警・組織犯罪対策部所属。
後藤真希の後を追って、崩壊しかけているビルに進入する。
そこで戸倉愛が自分の命と引き換えに多くの人命を救った光景に感銘を受けて、その最期を愛の父である戸倉博士に伝える。
その際に口にした、“愛”はいずれこの世界中に満ち溢れるでしょう… そして、きっとこの世の闇を打ち払う… ( Love fills all over the world. and Love will beat off the darkness of this world surely. )という言葉が、戸倉博士にインスピレーションを与え、pepper開発に繋がった。

ウィル・リー
戸倉 愛の治療に当たった医師。
その際に採取した愛の生体細胞を戸倉博士に手渡す。
この生体細胞がpepper誕生に繋がった。



用語

リゾナンター

  • リーダー高橋愛がマスターを務める喫茶「リゾナント」を拠点に活動する正義の能力者集団。
  • この物語の中のリゾナンターは非公式の存在ではあるが、pepperたちの逃亡事件が発生した直後は、警察から捜索を依頼されたことから、当局と一定の協力関係にはあると思われる。
  • 作中の描写から戦闘能力に関しては、ダークネスの能力者、pepperには遅れを取っていると思われるが、その正義の意志に揺るぎは無い。
  • ダークネスが収集したリゾナンターに関するデータが、pepper開発の基礎となった。

ダークネス

  • 後藤真希、アヤ、ミティら強力な能力者を有する反社会的な能力者集団。
  • 世界各国での反政府活動の支援や煽動行為をその活動の中心とするが、経済効果を期待したクライアントの依頼に応じた経済テロも行う。

pepper

  • 阿久博士の発案により、開発を進められた対テロリスト用ガイノイドチームの総称。
  • 前述のとおりダークネスが収集したリゾナンターのデータが開発の基礎となっている。
  • 阿久博士はリゾナンターの能力をそのまま再現するのではなく、ガイノイドの機能としてアレンジすることを開発目標としていた。
    その際にリゾナンター特有の現象と言っていい「共鳴」の再現が困難であることから、能力者を娘に持った旧友の戸倉博士に協力を求めた。
  • 作者や作品によって、「共鳴」という現象の解釈には多様性があるが、本作における「共鳴」は、メンバー同士が意識を深層で連動させる事によって、より高度な判断力を得たり、個人が通常以上の能力を発揮する精神感応の一種として描かれている。
  • プロジェクトの推進リーダーとなった戸倉博士は、テロ事件の犠牲者となった娘の生体細胞から生育した脳細胞と、それに付随する神経節を機械であるガイノイドとして移植、統合させることで、心を持った人間にしか起こり得ない「共鳴」という現象を発現させようとしたと考えられる。
  • 『ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律』に抵触することを恐れて、阿久博士は、pepperを通常のガイノイドとして開発して、実戦投入を目指した。
    その為に戸倉博士が開発プロジェクトから離れたことで、pepperたちのリゾナンターから起因する能力は封印されている。

イニシエーション

  • いわゆる通過儀礼のことである。
  • 本作において直接描かれてはいないが、救出された阿久博士が戸倉博士へ連絡した際に、イニシエーションに失敗したことを謝罪している。
    おそらくは[MM。](16)538 の中で描かれているような「ロボット三原則」に基づく実戦配備テストを経て、pepperたちにガイノイドとしての自覚を促がす過程を指していると思われる。

ジュマペール

  • Nishi Chiba City に所在するカジュアルショップ。
    里沙の勤務するブティック「ピンチャポー」の姉妹店である。
  • 全員がモノトーンの服を身に付けてる為に、人の目を引くこと必至のpepperたちに替えの服を調達するために立ち寄った。
    里沙の着ているような服を着てみたかったというリサの最期の望みを叶えたとも言える。
  • 最初は戸惑っていたpepperの面々だったが、やがて服選びに夢中になる。
    彼女たちが服のアクセントとしてセレクトしたのは、戦いで散っていった仲間たちのお気に入りの色のものだった。

集中放出型電子砲

アイの右手に装備されている攻撃兵器。
高橋愛の持つ光使いを模して造り上げられた。
その威力はAK-B40の電子砲の数十倍にも匹敵するが、大量のエネルギーを消費する為に連続して発射するのは3発までが限度である上に、使用後はアイ自身が一時活動不能に陥るというリスクを持つ両刃の剣である。

AK-B システム

  • 秋元康が開発した中央制御によるロボットの集団戦闘システム。
  • 「ロビタ型」の重厚な装甲と電子砲を有するAK-B40型と12門の大型電子砲と地対地ホーミングミサイルを装備した大型のAK-B8とが存在する。


各章名称


第1話   :  Encounter
第2話  : Sacrifice
第3話 : Voice of mind
第4話 : Cold-blooded
第5話  : Escape
第6話 : One for all all for one
第7話 :  Romance
第8話  : Killing field
第9話  : Craftiness
第10話 :Sense of loss
第11話 :  Wings of darkness
第12話 : Light of life
第13話 : Reborn
第14話 : Will to live
第15話 : Wrong judgment
第16話 : The first promise
第17話 : Last run
第18話 : Love Child